« ■中国とドイツが協力してアジア最大の風力発電基地を青島沖に設置する | メイン | ■米国の食用農業と燃料農業事情 »

2006年01月17日

■国連の研究がコーヒーに発癌性物質「アクリルアミド」を見出す

実験室では「アクリルアミド」に発癌性がある事が知られている

国連による研究が以下の研究を発表した:コーヒーは癌を引き起こす薬物、アクリルアミド、の、一日の消費量の三分の一はコーヒーによるものである。この研究は、コーヒーが、それを飲む人々にアクリルアミドの 13%から39%までを与えていることを明らかにした。コーヒー以外では、フライドポテイトとポテトクリスプがそれ以上の量のアクリルアミドを与えている。アクリルアミドは調理の間に生み出される、特に高温処理、例えば炒めやロースト、で出てくる。最も高いレベルのアクリルアミドは、ポテトチップ、クリスプ、ビスケット、パンに発見される。だが現在分かった事は、コーヒー豆を炒る事がかなりな量のアクリルアミドを生み出す事である。

アクリルアミドに関する元々の不安は、フレンチフライ、チップ、クリスプ(いずれも切片じゃがいもを高温で揚げたよく食べられる食品)に関連したものだった。その他の食品でも続けられた分析は、全体的な状況を明らかにしてきた、と、アンジェリカ・トリシュナー博士、この研究を実施した委員会の科学者、は、述べている。この新しい研究は、2つの国連機関、世界保健機関と食料農業機関、によって共同実実施された。それは、17の国〈英国を含む〉からのデータを使い、様々な食習慣を持つ人々によって消費されたアクリルアミドの全体状況が分かってきた。新鮮なまた茹でた食品を食べる人々は、油で揚げられたまたはローストされた食品を食べる人達より少ないアクリルアミドを摂取する事になる。

アクリルアミドは1950年代以来水浄化用薬品のような産業用途に利用されてきた。2002年にはスウェーデンの研究者が一部の食物にアクリルアミドのハイレベルの使用がるの見つけた。実験用動物を使った調査研究では多量のアクリルアミドは、癌と生殖機能に問題を起こす事を証明してきた。2002年以来、いくつかの研究が食物へのアクリルアミドの影響と考えられる危険について進められてきた。すべてのエキスパート達が通常量のアクリルアミドが人に危険であるという事で意見の一致があるわけではない。

アメリカ全国毒物学プログラムによって委任されたリポートは以下の結論を出している:アクリルアミドへの人間の低レベルな露出を考慮すれば、生殖機能と発達過程への悪影響への不安は無視してよいものである。この国連の研究は、4月に食品添加物と汚染物に関するコウデックス委員会、国際的な基準機関、によって議論される。この研究はアクリルアミドの健康リスクを査定していないけれども、これを調査するために別の一連の研究が進行中である。最も大きな研究の1つは、アクリルアミドと乳ガンの間の可能リンクを調査する欧州連合のプロジェクトである。

英国では、食物基準局がEUと食品産業と協力して、製造過程で生産されるアクリルアミドの量を削減するガイドラインを作ろうとしている。1杯のコーヒー中にあるアクリルアミドのレベルは、コーヒーがどれほど強く、どのように豆がローストされたかによって一様ではない。インスタントコーヒーと豆挽きコーヒー間の濃度の違いはほとんどなく、両方とも1キロで約290マイクログラムある。アクリルアミドはコーヒー豆を炒ることからでるもので、その後の加工によるものではない。


しかし、コーヒー豆のローストレベルは違いを生じさせる。別の研究はアクリルアミドのレベルはミーディアム炒り豆で高くなり、半炒りでは低くなり、豆がダーク炒りになると下がっていく。英国の多くの科学者は、アクリルアミドにより出される危険が確実に査定されるまで、できるだけ少ないコーヒーを消費するのがよいのかもしれない、と、述べている。アルスター大学の生物科学部のビビアン・ハワード、はこう述べている:アクリルアミドが動物のモデル実験では発がん性がある事が確立されてきている、これは疑いの余地がない事である。従って最もよいアドバイスは、アクリルアミドには予防原則を取る事で、露出を最小にする事である。

Author:事務局 : 2006年01月17日 09:57