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2006年02月10日

■遂に中央アジアからアフリカに達した鳥インフルエンザ

ナイジェリアでH5N1勃発が正式確認される

情報源:World Health Organization - Weekly Epidemiological Record e-mail
DISEASE OUTBREAK NEWS Item(s)published on the World Wide Web
http://www.who.int/csr/don

Nigeria:ナイジェリア、ナイジェリア連邦共和国(Federal Republic of Nigeria)アフリカ中西部の国。面積日本の2.5倍、首都アブジャ。人口1.1億(アフリカ最大、ハウサ族、フルベ=フラニ族、ヨルバ族、イボ族など)。イスラム教徒50%、キリスト教徒35%。公用語英語。

ナイジェリアでの鳥インフルエンザ状況

アフリカ北部ナイジェリアの家禽に高病原性H5N1鳥インフルエンザが確認された事は、このウイルスのより広範な地理的な感染拡大を画するものである。今日まですべての証拠は、このウイルスは鳥から人に容易には広がらないことを示しているけれども、この状況は慎重な監視が必要である。他の数か国での経験は、いかに迅速にH5N1ウイルスが広がり、家禽にしっかり定着するかを示している。人へまれであるけれども厳しい病気を起こすこのウイルスの能力はよく記録されている。

現在では、唯一の確認されたH5N1の勃発は、数千匹の鶏が閉鎖かごで飼われているナイジェリア北部地域のカドゥナ州にある大きな商業用農場に限定されていると考えられている。約1ヶ月前始まったこの突発が、農場から広がって家庭の鶏に感染したかどうかを決定するために緊急の調査が必要である。隣接したカノ州の鳥の死が報告されてきたけれども、その原因はまだ決定されていない。

最も緊急な公衆衛生上に必要な事は、人への感染が起きる機会を減らすことである。アジアと他の地域での人間の発病の調査では、罹病または死んだ家庭の鶏との密接な接触がこのウイルスへの人の露出中最も重要な起源である事が確認された。ナイジェリアでは、アフリカの他の地域と同じで、ほとんどの村の家族は、収入と食物源として家禽の群れを放し飼いしている。家禽と人の密接な接触が広く行われている。

もしこのウイルスがナイジェリアの家族の家禽に広がったならば、大衆への情報キャンペーンが必要で、ハイリスク行動を避ける警告をしなければならない。それは、罹病鳥を食べるための屠殺、羽むしり、切り分け、下ごしらえ、が含まれている。WHOはナイジェリアからの支援要求に応える用意ができている。支援は検査チーム、必須用品と器具の供給を含む。ジンバブエのハラーレにあるWHO地域オフィス伝染病スタッフは、この状況を査定し、対応を計画し、他のアフリカの国への可能なリスクを検討するために今日緊急会合を開いた。疫病勃発の調査に経験が深いエキスパート達のチームは、待機状態に置かれている。

ナイジェリアでの勃発の起源についての明確な情報はまだ入手可能ではないけれども、ナイジェリアは中央アジアからの渡り鳥の飛行経路に沿って存在するのが知られている。ナイジェリアで勃発したウイルスの完全な遺伝子配列は、今週後期に出るのが予期されている。その情報があれば他の場所で人の発病を起こしたウイルスとの比較ができて、それで人の健康へのリスクの査定ができる。ウイルスの遺伝子配列情報は、勃発の起源に照明を与えることができるだろう。

Author:事務局 : 2006年02月10日 14:07