« ■狂牛病の新しい「ストレイン(strain)」の考察続報 2006.6.20 | メイン | ■英国での河川薬物汚染 2006.6.22 »

2006年06月28日

■世界危機に備えた作物種子の保存 2006.6.21

「地球滅亡の日の地下壕」とニックネームされているこの「The Svalbard International Seed Vault」は、ノルウェー政府の援助を受けて、植物保護の民間組織「the Global Crop Diversity Trust」が創造したものである。北極の凍結地下に倉庫が作られ、作物種子は厚さ1メートルのコンクリート壁に囲まれ、耐水箔コンテナに入れられ、爆発耐性ドアで守られる。小麦やジャガイモなどの主要産物から、野生での存在が危険にさらされているエキゾチックな品種を含み、すべての知られている食用植物3百万以上の種子サンプルが保存される。

-世界の種子蒐集を保護する為北極に地下庫ができる-
世界の種子の膨大なコレクションを守る為、北ノルウェー沖、北極の山の下に、凍結地下に倉庫を作る仕事が始まった。この地下倉庫は、最終的には、小麦やジャガイモなどの共通の主要産物から、野生での存在が危険にさらされているエキゾチックな品種に及ぶ、食物作物のすべての知られている種類の3百万の種子サンプルを保有する事になるだろう。

この種子コレクションは土壇場になった最終事態へ対する種子のコレクションを提供する役を果たす予定である。流星の衝突、極端な気候変化による大量の作物消滅等の大災害が万が一起きたときに、人類が種を復活させることができるように計られている。それは第一に食物作物の保存に焦点をあわせるが、他の種子を除外するわけではない。この「地球最後の日の地下壕」とニックネームされているこの「The Svalbard International Seed Vault/スヴァルバード国際種子地下倉庫」は、ノルウェー政府の援助を受けて、植物を保護するため設置された慈善団体、「the Global Crop Diversity Trust・グローバル作物多様性基金」が創造したものである。このスヴァルバードでの環境条件は、北極圏内で、厚さ1メートルのコンクリート壁の中で、耐水箔コンテナに入れられて、爆発耐性ドアで守られ、種子を保存するのには理想的であると考えられている。

一部の種子サンプルは「ブラックボックス」の中で保護されていて、すべての他の資源が破滅された時に限って、開放される事になるだろう。しかし、ケアリー・ファウラー、この保護団体の専任秘書官はこう述べている:「作物の多様性は、核戦争のような破滅的な出来事だけでなく、自然災害、事故、管理失敗、近視眼的な資金削減によって、危険に瀕している。植物の多様性へのアクセスは農業の未来に必須であった。なぜなら、一つの植物の遺伝子と別の植物のものと結合させることは、新しい品種を生じせるからである」しかし、多くの植物の種類が無視されて、消失の危機にある。農民がそれらをもう栽培しないからである。さらに世界の既存している種子銀行は、調整された方式で、管理されていない。

ケアリーさんはこう言った:ほとんどの種子銀行は、頻繁に予算を再検討する政府または研究組織により維持されているので、それらが閉鎖される危険にさらされている。種子を保存するためには国際的な協力が不十分であり、多くの種子コレクションは、スヴァルバードの計画がなければ、不安定な未来に直面している。例えば、19世紀にアイルランドで百万人以上の餓死者をもたらしたジャガイモの立枯れ疫害は、アラスカとバングラデシュで最近勃発していて、問題を抱えている。

その解決は、立枯病に耐性がある品種を開発するために利用できる南アメリカの種子保存施設にあるかもしれない。ところがこれらの遺伝子保存施設の1つがその冷蔵システムが故障した時に、その全体のジャガイモ種子コレクションを失ってしまった。そのような種子は今後はこの北極のスヴァルバード地下倉庫で保護できるだろう。研究によって、スヴァルバード地下倉庫の環境条件は、ほとんどの食物作物が数百年間残存できる状況であり、さらに穀物を含む他の作物は数千年間残存できることが、判明した。

Author:事務局 : 2006年06月28日 15:38