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2006年06月28日

■米国BSE感染牛のStrain(病源種類)が米国農務省によって追認される 2006.6.9

(*事務局 注:strainは菌株という固定訳があるがBSEは病菌と確定されていない、また英語の語源では菌でなくても病気の根源や祖型や系統を内包している)

米国農務省はこれまでBSE感染牛の病理学的詳細を提供することを拒絶していた。先立ってフランスの研究者が、2005年テキサスでのBSE発症例と2006年春のアラバマの発症例は、フランスで発見された少数の《atypical/非典型的》感染例と同一である事を発表していた。世界中の科学者達はこれらの希少発病の意義を明確にしようとしている。これが新しい型の狂牛病(TSE)ではないかという示唆も出ている。

USDAは米国牛BSEテストでフランスの非典型的な発症例と同一である事を確認する。
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USDAの役員は以下の確認をした: 2頭のBSEテストで陽性と出た米国出生牛は、狂牛病の「変則的な」タイプである。USDAのスポークスマンは2006年6月2日にこう述べている:2頭のBSEテストで陽性と出た国内出生牛が、少数のヨーロッパの発病例に見出だされる病気のまれなストレイン・病原種類によるものである。

BSEは、科学的には牛の脳海綿状劣化神経症として知られているが、一般的には狂牛病として知られている。これは成牛の中枢神経系統を侵す、劣化が進行する、致命的な病気である。USDA役員は、過去にはそのような詳細を提供することを拒絶していたが今回の情報を発表した。それに先んじて、フランスの研究者が今週早く以下の情報を発表していたからだ:昨年2005年テキサスの発症と2006年春のアラバマの発症は、フランスで発見された「非典型」ケースと同一である。世界中の科学者達はこれらのまれなケースの意義を明確にしようとしている。彼等はこれらのケースが散発的な発症であるのかどうかを知ろうとしている。

USDAのスポークスマンはこう述べている:この米国の発病例は、これらの異常な発見事項について多くの答えがまだ出ない問題を提起して、さらにこのすべての発見事項の意義(あるいは無意義)を明らかにする追加の研究が必要である。USDAスポークスマンは、その2頭の狂牛病テスト結果は、米国で目下取られている監視、病気コントロール、公的健康措置のいかなる変更も、正当化させるものではない、と、述べた。 

-問題の牛の病気はBSEの未知のストレイン/Strainによるものかもしれない-
ヨーロッパと合衆国中の科学者達は、BSEの新しい「ストレイン」であるかもしれない牛の新しい感染性牛脳症(TSE)の出現を追跡している。フランスとイタリアから来た科学者達は家畜のプリオン病の国際会議で先週こう説明した:このプリオン病は牛ではBSEであり、羊とヤギのスクレイピー・震顫・ブルブル病である。この病気は5歳から15歳までの少数の牛に検出された。その菌株は、それがより長い孵化時間を持ち、より年長の牛に発見されるという点で、BSEとは異なっている。

この新しいストレインは、科学テストでBSEとは違った種々の特徴も示し、疑惑の倒れた牛ではなく、生きている牛の活発な監視を通じて元々検出されたものである。ウエイブリッジにある獣医実験局のマリオ・ンシモンズ、は、その病気がBSEの新しいストレインであるという事を示す十分なデータはまだない、と、注意をうながしている。

PROMEDのコメント-
この変則的な型のものが、散発性か、また散発性の様子が非典型的な形であるのか、は、長い間論議されてきたものである。十分な説明がまだできていないようである。ということはこの病気を理解するには、もっと多くの研究とさらなる理解が必要である事を強調している。

Author:事務局 : 2006年06月28日 15:28