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2006年06月28日

■狂牛病の新しい「ストレイン(strain)」の考察続報 2006.6.20

これまでの狂牛病とは違った病原があり、汚染飼料によってではなく、自然発生するという見解が出されている。

-狂牛病の新しい「ストレイン」は飼料に関連がない-
汚染された飼料を通じてではなく、自然発生的に襲ってくる狂牛病の新しいストレイン(病因・菌株)の発見があり、それは牛の脳を破壊するこの病気を完全に撲滅させることが不可能であるということを意味するかもしれない。プリオン研究者のティエリー・バロンがロンドンの会合で五月科学者に以下の報告をした:テキサスとアラバマで発見された米国産牛の狂牛病感染の二つのケースは、ヨーロッパでの通常ストレインとは違う型である。バロンはこう信じている:2つの米国のケース、さらにフランス、イタリア、ドイツで見つけられた他の最低の5つのケース、は、この神経障害病の最も普通な人間での型を強く思い起こさせる方法で起きている。もっと多くの研究が正確に知るためには必要であると、バロンは電子メールで先週「USA TODAY」紙に告げた。

ジーン・フィリップ・デスリス、「ニューロン・プリオン」というヨーロッパのプリオン研究者を統合するネットワークの中心的なコーディネーター、は、こう述べている:「もしそれが、人間の場合のように、突如どこからともなく牛を感染させるのならば、私達は、この病気を根絶させることは決してできないかもしれない」狂牛病は牛の脳神経が海綿状に劣化する神経障害症、または通称BSEとして科学者に知られているものである。それは、プリオンと呼ばれる感染性がある、「誤折された(misfolded)」たんぱく質によって引き起こされる。過去10年間のほとんど、保健関係の役員達は、この病気の主要な媒体であると信じられている感染牛の部位で汚染された動物飼料使用を禁止することに、防止努力の焦点を合わせてきた。クロイツフェルト・ヤコブ病気(CJD)はプリオンによる病気の最も通常的な人間での型である。米国ケースのほとんど90%は、プリオンはCJD犠牲者の脳に自然発生的に出現している。一般に60代後の人で、毎年100万人中約1人が、この病気に襲われている。CJD患者の5%から10%までの人は、遺伝子の変異に関連があるとされている。

-治療方法がない-
もうひとつの同様であるが、違った病気は、異型クロイツフェルト-ヤコブ病であり、それは人がBSEに感染した牛を食べることから感染するものである。米国では異型クロイツフェルト-ヤコブ病vCJDには罹病していない。それは、世界全体では約150人を殺している。バロン氏はこう指摘する:自発的に起こる型の狂牛病に感染した組織を食べることによって人が感染させられるかどうかは分からない。キャロライン・スミス・デアル、ワシントンDCにある「公共利益科学センター」の食物安全ディレクター、は、こう述べている:「この新らしい「ストレイン」が自然発生的であるかどうかを言うのはまだ早すぎる。しかし、それは、ハイリスクの牛素材が人および動物飼料に入らない事を確保することが必須である事を意味している」

ジョン・クリフォード、米国農務省主任獣医、は、地球全体での飼料禁止策は、狂牛病が拡大するのを阻止することで優れた仕事をした、と、述べた。彼にとって心強い事は、世界全体で狂牛病を発症する牛の数が、異型CJD発症数が減少しているように、低下していることである。「それはこの病気のコントロールと根絶において私達が正しい事をしているというよい証左である」と、彼は言う。

Author:事務局 : 2006年06月28日 15:37