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2006年08月02日

■DDTがアフリカでマラリアと闘うために戻ってくる

米国とヨーロッパの国々が、1970年代にDDTの使用を禁止した。DDTが環境を害し、食物連鎖の中に入る事を恐れたからだ。
アフリカの諸政府もマラリアコントロールのためのDDT使用を中止する事を強いられた。
今日では、マラリアは毎年100万人の人々を殺している。30秒ごとにマラリアで誰かが死んでいる。そしてそのほとんどは、妊娠した女性と五歳以下の子供達である。
5月2日に合衆国国際開発局(USAID)は、マラリアを運ぶ蚊を屋内から除去する為にDDT屋内散布を認めた。「世界保健機関」もこれに続こうとしている。

-2006年8月1日 ニューヨーク-

悪名高い殺虫剤DDTのコントロールされた屋内散布が、出番を待っている。適用される国は、DDTなしでマラリアとの闘いに失敗した国である、と、「ネイチャーメディスン」誌の特別ニュースで伝えられている。マラリアは、プラスモウディアム/変形体として知られている寄生虫により起こされる。それは通常感染した蚊が刺す事を通じて人に感染させられる。この科学ジャーナルのシニアニュース・エディターのアプールヴァ・マンダヴィリはこう述べている:DDT(dichlorodiphenyl-trichloro ethane)は、マラリアに対して非常に効果的である事が知られていて、1940年代遅くにこの病気を合衆国から除去するのに力があった。1950年代と1960年代においては、グローバルマラリア根絶キャンペーンは、マラリアをグローバルに抑制するためDDTに重く依存していた。それは、米国だけではなくヨーロッパ、インド、アフリカ、また南アメリカでも使われていた、そしてそれらの国では、DDTはマラリア発生率を劇的に減らし、数百万人の生命を救った。

しかし米国といくつかのヨーロッパの国々が、1970年代が開始すると、DDTを禁止した。それは、DDTが環境を害し、食物連鎖の中に入り、おそらく病気を引き起こす事になる事を恐れたからだ。アフリカの諸政府もまたマラリアコントロールのためにDDT使用を中止することを強いられて、ほとんどがそうした。今日では、マラリアは毎年100万人の人々を殺し、サブ・サハラアフリカ地域はその死者の約90パーセントを占めている。「30秒ごとにマラリアで誰かが死んでいる。そしてそのほとんどは、妊娠した女性と五歳以下の子供達である」と、マンダヴィリと述べている。5月2日に合衆国国際開発局(USAID)は、マラリアを運ぶ蚊を家から除去する為のDDT屋内散布を認めた。「世界保健機関はこれに続こうとしている」と、マンダヴィリは、伝えている。

「WHOは、新しいガイドラインで、その最終版はこの夏後期に発表される予定だが、屋内残留散布でDDTの推薦に関してはあいまいな態度を見せてはいない」と、同氏はさらに述べている。証拠は以下の事を示唆している:コントロールされた少量のDDTを、家の壁内と蚊が潜む軒先に散布する事は、環境と人の健康への有害効果の低いリスクで、マラリアに対する戦いに大きなインパクトを与える事ができる。これは過去に実施された環境汚染で非難された、作物と村落への空中散布と、対比されるものである。

Author:事務局 : 2006年08月02日 17:47