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2007年02月07日

■人間は鳥インフルエンザで危険に身を曝しているのか?

他の鳥ウイルスからH5N1を際立たせるものは感染した人に起こす病気の深刻さである。
「数理」生物学者が人間感染の仕組みとその危機を考察する。

何千という七面鳥が鳥インフルエンザ発生を制圧する為英国のサフォーク(Suffolk)で抹殺処分されている。
これは大衆が心配するべきことを意味するのか?
他の鳥類のウイルスから H5N1を際立たせるものは感染する人に起こす病気の深刻さである。

科学者達はH5N1菌の長命ぶりに驚いている。鳥人口に出る多くの新しい感染菌株は自己限定的であり、そして消滅するものである。しかしロンドン、インペリアルカレッジ(ImperialCollege)の数理生物学教授ニール・ファーガソン(ProfessorNeilFerguson)、はこう述べている:何百万という鳥がすでに世界的にH5N1に感染しているのを考えると、人への感染のケース数は信じられないほど希少である。

彼はさらに付け加える:「我々に真に衝撃を与えたことは、我々が人間に非常に厳しい感染を受けているということであった。鳥インフルエンザの他の菌株では、人々はそれほどひどい感染を受けることはない。H5N1菌は、世界中に拡大することにとても成功している、という点で、異常であり、そしてそれが人々を驚かせている」

しかしながら、このウイルスが人間のパンデミック/広域悪疫を引き起こすには、それは人々の間に急速に拡大することが可能でなければならないだろう。今までに、270人の人間患者が出て、164人の死があった- しかし人から人への感染の報告はほんの少数しかない。

数理生物学のファーガソン教授はこうが述べている:「パンデミックであれば、感染させられたすべての新しい患者が少なくともう1人の感染を起こす必要がある、そして今のところ、20で1以下の割合である、それはおそらくもっと少ないかもしれない。あらゆる新しく感染した人は、その1人のなかで、このウイルスが突然変異を起こし、変貌するか、あるいはもう1つ別のウイルスと結合して、そして次に人から人に移ることができる「可能性」を表している」
彼は、人が鳥と密接な接触を持つ必要がある、しかし偶然に起きる巨大な要素がある、ことを強調した。

オックスフォード大学の分子バイオ物理学研究者、エルスペス・ガーマン博士(Dr.Elspeth Garman)は、我々が長期にパンデミックなしでいればいるほど、それが起こることはそれだけ少なくなる、と言った。
「それはもう10年間ほどになっている、それで私はそれが今までに突然変異しているだろうと思った。それでも、そうはなっていない。もっともウイルスの総量は巨大であるけれども。重要なポイントは鳥からそれを捕えることが、本当に、本当に難しいということである。それはとても大きな死亡率を持っている、およそ61%である。しかしそれに罹るのは非常に難しい」

彼女はこう説明した:このウイルスは感染を起こす為に鳥の内臓にある「特定のリセプター」にしっかり引っ掛る。しかしこのリセプターは人間の鼻と喉には存在していない。

ウイルスは肺か、下部呼吸器官(lower respiratory tract)に存在していると思われている、この事は、人々がそれを捕えるためには、このウイルスに大いに暴露されなければならないだろう。さらにそれはまたウイルスが人々の間に伝達されることを非常に難しくする。

もしこのウイルスが突然変異していて、鼻と喉、あるいは上部呼吸管に感染することができるようになっていれば、それは、せきやくしゃみによって、他の人たちに広まることができるだろう、と、彼女は言った。もっとも彼女は、これはありそうもない事だと、思っている。

ロンドン、クイーンメアリー大学のウィルス学教授、ジョン・オックスフォードはこう述べている:「まだ本当に広まる準備ができていないウイルスが家族の中でなんとか生き残る事は可能であるかもしれない、しかしそれから先に進むためには、それは2つあるいは3つの突然変異を必要とするだろう」

しかしながら、このウイルスがパンデミックを起こさずに、今まで長い間いるからといって、人が平静でいる事はできない、と、彼は警告している。「最後には、我々はこれらの突然変異を受ける破目になるだろう、と私は思う、そして、我々は、一つの大きな壁がある幸運を感謝するしかないないだろう

「適切な準備が鍵である」、と彼は言って、さらにこう付言した:最初の大規模な英国での鳥感染勃発にたいする非常に速い環境食品郷土省の反応を見て、彼はとても安堵している。

Sent: Wednesday, February 07, 2007 6:00 AM

Author:事務局 : 2007年02月07日 06:00