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2007年03月13日

■日本製薬会社が鳥インフルエンザ新薬へ開発参入

鳥インフルエンザ治療に使われる現在の薬剤クラスは、「ノイラミニターゼ抑制剤」と呼ばれるもので、タミフル、GlaxoSmithKline社の「Relenza」、BioCrystによって開発されている薬剤候補、「peramivir」、を、含んでいる。

他方「トヤマ・ケミカル」社が開発した「T-705」はウィルス模写を妨げるウィルスのRNA酵素抑制剤である。タミフルでは合成期間に12カ月かかるが、「T―705」は約3カ月しかかからない。この事は、製造コストを大きく削減させる事ができ、発展途上国にいっそう広く薬を提供する可能性を、示唆している。

-富山化学工業 (Toyama Chemical)が鳥インフルエンザ薬の米国実験を始める-

東京:(ロイター)-日本の富山化学工業社は鳥インフルエンザと戦うため使用されている薬の現在のクラスと異なったメカニズムを持っている薬の米国でのトライアルを開始したと述べた。

富山化学工業は、「T-705」と呼ばれる薬のライセンスで、他の製薬会社と現在協議中であるが、フェイズ1のトライアル-健康な人での初期実験-を始めたと、述べている。これは日本で始められたフェイズ1のトライアルに追加されるものである。

このニュースは富山化学工業の株を6パーセント上げた。

この製薬会社は、世界的なスタンダードでは小さいが、アナリストによって有望な薬のパイプラインを持っていると見なされているが、2009年4月に始まる営業年度に「T-705」が市場にでることを希望している、と言った。

公衆衛生のエキスパート達は、高致死性 H5N1鳥ウイルスが容易に人間の間で感染することができる型に突然変異することを恐れている。そこで世界中の政府がタミフル、スイスの製薬会社ロシュ(Roche)によって作られた最前線の治療薬を備蓄する状態になっている。

世界の政府は、H5N1型ウィルスがタミフルに対する抵抗を発達させる心配の中で、代替の薬剤が開発されるのを待ちわびている。

もしT-705が成功裏に開発されるなら、それは3年ごとに少なくとも4000億円(34億ドル)の売上の可能性を持っている、と三菱UFJ有価証券アナリスト、サカクラ・ヒロシ、が推定している。

同氏はこう述べている:T―705は約3カ月だけの合成期間を必要としている。タミフルではそれが12カ月かかる。この事は、富山化学工業がタミフルの製造コストをぐっと削減させる事ができ、発展途上国にいっそう広く薬を提供することが可能になるかもしれない、ことを意味する。

富山化学工業の可能なパートナーには、グラスコ・スミス・クライン「GlaxoSmithKline」社がある。「グラスコ社は、インフルエンザ治療に強くて、鳥インフルエンザワクチンを開発中であり、伝染病で富山化学と共に基礎研究をしている」、同氏は言った。

鳥インフルエンザを治療するために使われる薬の現在のクラスは、「ノイラミニターゼ抑制剤」と呼ばれるもので、タミフル、GlaxoSmithKline社の「Relenza」、BioCrystによって開発されている薬剤候補、「peramivir」、を、含んでいる

ノイラミニターゼ抑制剤がウィルスの模写速度を遅延させるのに対して、「T-705」はウィルス模写を妨げるウィルスのRNA酵素抑制剤である。

鳥インフルエンザウイルスは2003年に再出現して以来、世界保健機構によれば、160人以上の人々を死亡させた。

富山化学工業の株は867円になり、この日で6パーセント高で、1カ月では最も高いレベルになった。

Author:事務局 : 2007年03月13日 13:21