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2007年04月05日

■有機作物の健康恩恵を証拠付ける科学調査の報告が発表される

有機栽培作物に関する否定的評価が先行するなか、有機作物の健康恩恵を証拠付ける科学調査の報告が発表される。

単なる一時的流行ではなく、有機食物は体によい、と、科学者達が述べる。

新しい証拠が有機食品に関して出てきた:それは有機食品が健康への恩恵を生む栄養素を含むことを証明するものである。これは「ライフスタイルの選択」に過ぎないと言ったデイビッド・ミリバンド(David Miliband)環境長官によって今年早く出された意見に対抗するものである。

英国、フランス、ポーランドの科学者達が有機栽培のニンジン、リンゴ、桃、ジャガイモを検査した、そして、それらが非有機野菜より、ビタミンCと心臓発作を防御する化学物質の高い濃度を持っていることを発見した。この研究は、有機食品が従来の作物より健全であるという証拠がないことを示唆する公式の政府ガイドラインに、挑戦するものである。この政府見解があるのでミリバンド環境長官の前述の見解が出た。しかし彼はその後見解を修正して、味と環境保全上の利点のために彼は自然食品を食べると述べた。

新しい研究は以下の発見をした:有機栽培トマトが、より多くのビタミンC、ベータカロチンとフラボノイド、を持っている。それらの成分はがんと心臓病に対抗するのを助けることが知られている。だが少ないリコピン(lycopene)しか持っていない。それは皮膚の老化、糖尿病、骨粗鬆症を妨げるのに役立つと考えられている。有機栽培のアップルピューレは、非有機よりもっと多くのフェノール、フラボノイド、ビタミンCを含んでいることが判明した。

この研究を主導したニューキャッスル大学のカーステン・ブラント博士(Dr Kirsten Brandt)はこう述べている:「この研究は恩恵があることを明示している。なぜこれまで有機食品に関して不明なグレイゾーンがあったかの理由は、食物に於ける健康上の利点を測定することが極めて難しいからである。しかし我々は、もし1日に果物と野菜400gを食べるなら、自然食品であれば20パーセント多くの栄養素を獲得できると確言ができる」

土壌協会(SoilAssociation)の政策監督、ピーター・メルチェット(PeterMelchett) 、はこの新しい研究を歓迎して、こう述べている:「広範囲の自然食品がより多くの有益な栄養、ビタミン、を多く含み、さらに有害な健康上の作用があると知られているものは少ししか含んでいないという明確な証拠が存在している」

この研究は有機栽培キーウィ果物が従来のキーウイより高い栄養レベルを持っていることを示しすことを先週発表した、合衆国での研究に続くものである。キーウィ果物は際立って多くのポリフェノールを持っていることが判明している-ポリフェノールは赤ワインと色のあるベリーに発見されている健康によい物質である。有機キーウィがまた雑誌「化学&産業」に発表された報告によれば、高いレベルの酸化防止要素とビタミンCを持っている。

この最新研究のフランスの部分は、有機栽培の桃を調査して、それが「収穫時期により高いポリフェノール含有量」を持っている事を発見して、有機産物が「栄養の資質と味で絶対的な効果」を持っていると結論ずけている。ワルシャワ農業大学(Warsaw Agriculture University)の研究者達もまた有機栽培トマトに類似の恩恵を発見している。

有機産物を研究したブラント博士(DrBrandt) の仕事は、ニンジンに在る天然の殺虫要素、ファルカリノル(falcarinol)、に、焦点を合わせている。それはがん腫瘍を減少させると信じられている。

この研究で同博士は、2年前に、毎日食べられる生ニンジンは推奨されている5ポーション分の果物と野菜より良いかもしれないという結論を出した。

有機栽培食物の販売は、英国で去年30パーセント上がって16億ポンドになった。けれども今まで有機食品の健康上の恩恵は「推測される課題」であった。 昨年の9月、「食物基準局」(Food Standards Agency)は有機の恩恵を強調する公式ガイドラインを発表することを拒否した。同局はそれがより高レベルの栄養素が存在するかもしれないということは認めるのだが、それが「長い鎖の脂肪酸」より価値がひくいものである、と述べていた。

先月「環境食物郷土省」のために出された一つの報告が「多くの」有機産物は、肥料と殺虫剤を使っている従来の栽培法より、低いエコロジー的な影響力しかない事が分かったと述べた。これは強烈な論争を巻き起こした。

しかしこの研究は、他の有機食物、例えばミルク、トマト、チキン、は、それほどエネルギー効率が良くない、そして強化農業で作られた同じ食品より、汚染性が高い場合があるlycopene,と、述べている。

Author:事務局 : 2007年04月05日 07:47