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2007年05月29日

■食品安全無視を非難される中国での有機農業の実状

有機農業運動国際連盟(The International Federation of Organic Agriculture Movements)によれば、中国は公認されている有機農地を570万エーカー持っている。だがこれは中国全耕作地の1パーセント以下である。

有機食品の国内消費が食品安全の不安に起因して発展している、しかしこの成長の主要な理由は輸出である。「中国自然食品開発センター」の数字によれば、有機産物輸出は去年およそ50%増大し3億ドルになった。このような数字は中国の有機農民先駆者には朗報である。彼等は無農薬の食物販売促進の罪状で1970年代には何ヶ月も刑務所に入れられていた。当時政府は中国の限定された農地から高い生産高を絞り出すために化学薬品の強制使用を最優先させていたからだ。

-食物安全の恐れが中国の立ち上がりかけている有機市場を助けている-

北京発-魚が発癌性の不安を与え、カタツムリが脳膜炎の不安を与え、ベビーミルクが子供たちを死亡させる不安がある。中国では、新しい食物の怖い話が無い日は1日もないくらいである。

この状況が中国での有機野菜の販売に弾みをつけている。もっとも有機野菜は中国での食物部門ではまだ小さいものである。

しかし、緩い規制枠組みと、自然食品が何であるかの簡単な誤解、が、有機栽培への障害になっていると、エキスパート達が述べている。

ワシントン州立大学のポール・ティエール(Paul Thiers)教授はこう述べている:「それは困難なスタートであった、しかし徐々に国内市場での部分が大きくなってきている。私はそれが数年で離陸できるだろうと思う」

「食品安全への不安が、有機食品を買いたいという人々の願望を確かに強くしている。そして私はこの事は中国の都市部で起きている事であり、それは世界の他地域の場合と同じである」と中国農業大学での客員教授でもあるティエール教授は付言した。

有機農業運動国際連盟(The International Federation of Organic Agriculture Movements)によれば、中国は公認されている有機農地を570万エーカー持っている。だがこれは、中国の全耕作地の1パーセント以下である。有機の販売は去年推定50パーセント上がった、しかし中国の有機野菜の多くは実際には輸出されている。

胡錦濤大統領さえ立ち入ってきている。先月彼は有機農法を発展させるもっと大きな努力を要求した。これは北京政府が食物と消費者安全についてどんなに心配しているかを示している。

野菜に残留する重金属類、卵の有毒染料、偽物薬物、に関する報道がこれまで数年間中国の報道機関の主要部分を占めていたが、合衆国で中国製餌によるペットの死が出て、この問題に対する世界の注意を引きつけた。

中国の2つの食品加工業者が、ペット、豚、家禽、魚の飼料に使われる野菜タンパク質に化学メラミンを加えている事が疑われている。それは動物飼料でも同じく検出されている、しかし合衆国の当局者はそれが人間に実際のリスクは呈するものではない、と、主張している。

-経済成長背後の輸出-

一握りの有機食品店が、北京、上海、他の市で現れてきている。そして主要なスーパーマーケットチェーンが同じく有機栽培の果物、野菜、肉、食器洗剤を提供し始めている。

「自然食品の国内消費が、一部食品安全性不安に起因して、発展している、しかし輸出がこの成長の主要な理由である」、と「LuoMin」氏が述べた。彼は有機認可を助力している「中国自然食品開発センター」(The China Organic Food Development Centre)の担当官吏である。このセンタの数字によれば、それらの輸出は去年およそ3億ドルになった。

このような数字は「Zhang Lingyu」氏の耳には音楽である。彼は殺虫剤なしの食物販売促進したというかどで102日間1970年代に刑務所に入れられた事がある。当時政府は中国の限定された農地から高い生産性を絞り出すために化学薬品の使用を最優先させていた。

「その当時政府は私が狂っていると思った。どうして一体化学肥料と殺虫剤なしで農産物を生産することができるのか、でした」とザン氏は言う。彼の会社「San'an農業」は「安全な食物」の販売を促進している。

「けれども今私はどこでも歓迎されている。地方政府は農薬残留が原因で農作物を売ることが難しいことに気付いたからです」、と彼はロイター通信に語った。

「中国は世界市場にその作物を押し出すのに安い価格に依存して、安全性を無視した。殺虫剤と肥料の残留があまりに高いのです」、と同氏は言った。

-有機とは何かの混乱-

だが中国の自然食品促進は問題に遭遇している。それは、西洋では本当に有機栽培であると思われない「非汚染」食物、「緑の食物」を含む、有機に関する名称の混乱から出ているものである。

「認可を行なう異なった基準と認可を行なう種々の組織があるのです。その基準の一部は中国国内市場にだけしか適用されることがない」とルオ氏が言った。

「認可ラベルの不信は国内市場で大きな問題になっている。人々は何を信じるべきか分からない。

そこはこれまで数年で少し良くなってきた、しかしそれは以前には非常に難しかった」とティエール氏が言った。

「この食品安全問題を切り抜ける方法を実際探している中国都市部の消費者にとっては、何を信じるべきかを知ることは非常に難しいのです。それで何らかの種類の認可が、たとえそれが世界一流の有機体スタンダードを満たさないにしても、食品安全の努力として消費者にとっては魅力があるのかもしれません」

Author:事務局 : 2007年05月29日 12:32