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2007年09月06日

■大豆を殺すSDS-突然死症候群

「サドンデス症候群(SDS)」がこの2週間にわたって米国ネブラスカ州の多くの大豆フィールドで発見されている。
この病気は同州では2004年に最初に確認された。ネブラスカ州の東半分全体での通報やサンプルはこの病気が広範に広がっていることを示している。

大豆の「サドンデス症候群」は、学名「Fusarium solani_ f.sp._glycines」という菌によって起こされている。これは、「大豆スタンド/soybean stands」に関連している早期シーズンの湿気腐れを起こす菌とは異なった菌である。季節早期と早期繁殖ステージでの多湿な今年の天気がSDSを引き起こしている。この症状が全体に現われるのはありうるだろう。早期に植えつけをする事が「SDS」には有利な条件になる。早期植えつけで生産高を増やすという全体的な情報があるので、我々はこの病気がさらに多くなるのを予期できる。土壌の凝縮化と高肥沃性を高レベルにする事が「SDS」の増加レベルと結び付けられている。

葉部に出る徴候は葉脈間の壊死で始まり、そしてその斑点が葉脈間で茶色の筋になって、縁が黄色になっていく。葉が落下して、葉柄は付いたまま残っている。大豆根部のシステムは主根が劣化して、そして横にはる根は土壌の上部にだけ見えるようになる。根部の皮質は薄い灰色から茶色に変わり、そして茎の上部にまで拡大する事がある。典型的には感染した大豆は容易に地面から引き抜けて、根部に暗い青色の菌が発生していている。その青色は土が乾燥した状態ではよく見えなくなる。

「SDS」はこの時期ネブラスカ州で広範囲に起こっているように思われる、しかしそれは効果的に管理されうる。もし畑地の大部分が影響を受けていれば、早期の植えつけは避けるべきである、そして抵抗力がある品種を次年は用いるべきである。これまでのところ、種子に処置をする事は有効であることが示されていない。

「SDS」は1972年に米国、アーカンソー州で最初に発見された、そして今では米国、アルゼンチン、ブラジル、の大豆を栽培する地域で広範囲に及んでいる。大豆が黄色になって、そして「ポッド」がはじまると早く死んでいく、徴候はしばしば畑地のあちこちに現われる。生産高の損失は、大豆の品種と感染時期しだいだが、80パーセント以上になる事がある。SDSの出現は早期にでるほうが、大豆成長の後段階で出現するものより、いっそう有害である。生産高の減少は、光合成部分の縮減、落葉、大豆栽培地域、「ポッド」中断、種子の縮小、が原因になっている。

以下の事が示唆されている:生物学的、機械的、あるいは環境的なあらゆるストレス・ファクターがSDS症状の出現を増大さして、SDS感染大豆を早く悪化させる。特に、「Soybean cyst nematode (SCN)/大豆嚢胞ネマトーダ」(SCN)が、厳しいSDSが起きるのには必要はないが、葉にでる徴候を悪化させて、そして、もし十分なレベルに達したら、早い、そして厳しい「SDS」に至ると伝えられている。大豆の葉、根、茎に影響を与える他の大豆病原体が、「SDS」発症における潜在的役割のため調査されている。

Author:事務局 : 2007年09月06日 09:58