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2007年11月27日

■まだ未開の海洋情報をグロウバルネットワークにする課題

海洋科学者達が海洋に対する過剰捕獲や天候変化のような脅威に対して「20億から30億ドルの研究」を要求している。彼等は海洋の実状は月と同じくらいほとんど知られていないと、述べている

人工衛星、津波モニター、漂流自動探索機、あるいは魚に付けた電子標識からなる改良されたネットワークがあれば、10年以内に、自然災害、汚染、有害藻類の異常繁殖、の衝撃を少なくするのに役立つだろうと、科学者達は述べている。

「これは絵空事ではない...それはできる事である」とトニー・ヘイメット(TonyHaymet)、米国スクリップス海洋研究所所長(The US Scripps Institution of Oceanography)、グローバルオーシャン 観察パートナシップ(The Partnership forObservation of the Global Oceans (POGO))議長が述べている。

彼はロイターにこう述べている:さらなる30億米ドルは、海研研究にすでに投資された額と同等になるが、もっと費用がかかる衛星部門はのぞかれている。新しい多様な技術はもっと安くて、世界的なモニタリングが今や可能になりうることを意味している。

「シリコンバレーが海洋に来るのだよ」とジェシー・オースベル(Jesse Ausubel)、海の生命を記述しようとしている「海洋生物調査」(Censusof Marine Life)ディレクター、が述べた。

「たくさんの安い使い捨て装置が今大洋全体に配置されている、ある場合には、生き物に付けられていて、またある場合には海底に設置されていて、また他の場合には漂流している装置がある」と彼はロイターに述べた。

グローバルオーシャン観察パートナシップ(POGO)は以下の要望を持っている:72国からなる「地球監察グループ」(Group)は11月28から30日までケープタウン(Cape Town)で会合して、2015年までに地球理解を改善する広い努力の一部として、海洋の20億から30億ドルの研究アッピールを考察討議する。

GEOは地球の科学的観察をリンクアップする事を追及している。その目的は、エネルギー、気候、農業、バイオダィバーシティ、給水、天気を含める諸地域の社会への恩恵を見いだす事である。

ハワード・ロウ(HowardRoe)、英国国立海洋学センター(BritishNationalOceanographyCentre)名誉会長、またPOGO前会長、はこう述べている:「海洋は、陸地、あるいは大気圏と比較すれば、比較的無視されてきている。我々が深海よりも月面についてより多くを知っているというのは古くさいセリフである。だがそれは本当である。大洋は実質的には未探検なのである」

海洋プロジェクトの中には、グローバルオーシャン 観察パートナシップ(POGO)が漂流自動探索装置の数を増やす要望がある。これは「Argos」という名称がついていて、気候変化を駆動させている条件を計測するものであるが、現在の3,000個から30,000個に拡大する計画がある。

さらに科学者達はこう述べている:魚に付けた電子標識のネットワークを拡大させたい、これは魚群の移動を理解して、乱獲への手がかりが与えられるだろう。「私の査定では、年5,000から6,000万米ドルで、世界がグロウバルなシステムを獲得できて、ケープタウンからパース(Perth)までサメを追跡できる、あるいはマイアミからサザンプトン(Southampton)までマグロを追跡できる、海洋追跡ネットワークを持つことになる」とオースベル氏 が述べている。

そしてもっと優れた海洋モニタリングができれば、バングラデシュを襲い3,500人を死なせた11月15日のサイクロンのような大嵐に対して事前の警告を与えることができるだろう。それはまた津波警告を送ることができるだろう。2004年のインド洋津波は最高230,000人を死なせている。

「2012年はタイタニック号沈没の百年記念になる。タイタニック号のスミス船長は我々が海洋観察システムを確立する事で今でも躊躇していると知れば失望するであろう」とオースベルが言った。

Author:事務局 : 2007年11月27日 13:32