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2007年12月05日

■FDA(Food and Drug Administration)の実状報告

ワシントン発-米国食品医薬品局が最近の科学的進歩に哀れに遅れていて、その膨大な責務にしては基金不足で、多くの生命が危険な状態にさらされている、とエキスパートのパネルがFDAに対して述べている。

オンラインで公表された「FDAの科学と使命が危機に面している」という表題の56ページ報告で、FDA官吏達が以下の批判を受けている:不適切なスタッフ、低い在職率、時代遅れの技術、リソース(金/人/物/的資源)の一般的欠如、がFDAの仕事をする能力をそこなっている。

FDAは薬品と医療機器から食品と化粧品までに及ぶ製品を規制している、それはおよそ1兆ドルに及び、即ち、合衆国で使われる1ドルの4分の1を占めている。

FDA長官は同省の科学的専門知識がその規制使命を支持できるかどうかを査定する報告書を依頼した。

「FDAが科学的進歩についていく能力がないことはアメリカ人の生命が危険な状態であることを意味する」と、この報告書が述べている。これはエキスパート助言グループである「サイエンス局」(Science Board)への「サブコミッティー」によって書かれている。

この団体は、政府、産業、学界、からのエキスパート達で構成されていて、メリーランド州での公共ミーティングに参加したアンドリュー・フォン・エッシェンバッハ・コミッショナー(Andrew Von Eschenbach)を含めるトップのFDA官吏達にその見解を提出する。

近年FDAが検査を高めたのは、製薬会社の世間を騒がせた薬品撤収から出たものであり、遅まきだが増大する心臓発作リスクに結び付けられた「Merck & Co Inc」社の薬品「Vioxx」の回収も含み、また汚染された袋詰めホウレンソウのような汚染食品脅威から生じたものである。

-拡大する役割、だが資金はない-

FDAの絶えず増大する責任は、適切なリソースによって対応されていない、と、この報告は述べているが。これはFDAの有効性が頻繁に批判されている事である。

FDAは2008年会計年度予算に、当座予算の5.3パーセント増、21億ドルを求めている。

「リソースの重要な増加なしでは、今回出した督促事項は無駄なものになるだろう」と報告書は警告している。

この報告は最近のイー・コウライ食品汚染調査中に見せたシステムの破綻に留意して、FDAの食料供給安全を規制するこれまでの貧弱な実績を指摘している。

-FDAは科学専門知識について告発的報告を突きつけられている-

「FDAにある2つの食品安全センターでの危機管理が世間の批判を浴びてきた。そして食品産業における改革を支える科学の土台と基礎構造を開発するFDA能力へのリソースが欠けている」と報告は述べている。

FDAの規制プライオリティは「相手に応じるもの"reactive"」で、特に食品安全ユニットでは、この傾向が強い、と、報告は非難している。

国民の衛生が危機に瀕している、その実状は「商品の危険の報告は早く比較されずに、分析もされていない、また検査官達の報告書はまだ手書きされている」と報告書が述べている。

批判力があるスタッフが在職して残る率が低い事が批判を受けてきた。報告書は科学専門スタッフの離職率は他の政府機関の2倍であることを指摘している。

FDAはFDA外の科学者に話をするよいシステムがなく、「それで新しい知識の吸収を制限し、そしてリソースを梃子上げする機会を失っている」と報告は述べている。

FDA査定を報告したパネルは、「FDA情報技術の基礎構造の状態に極めて不安を感じていて」、それは最弱点になっているが、それが最も命運を左右するリンクなのであると評している

Author:事務局 : 2007年12月05日 13:47