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2007年12月13日

■米国で地域の水資源危機に市民組織が立ち上がる

ワシントンDC12月12日-環境、市民、消費者支援グループが、「食物と水ウオッチ」を含めて、国会小委員会でアメリカの共同体に対する「ボトル詰め水産業」の有害な影響に対して反対意見を今日述べる。
国内政策下院委員会(The House Subcommittee on Domestic Policy)は米国全体で地方の共同体から地下水や天然水を取り出してボトル詰めするプラントが起こす水環境への危機に対処するヒアリングを開催している。

このヒアリングで、市民組織の代表で証言する「食物と水ウオッチ」理事長、ウエノナ・ハウタ氏はこう述べている:「これらの水搾取会社は、彼らが引き起こす経済、社会、環境への損害の全体的コストに対して、適切な価値査定や支払いを、当てる事を行なっていない。これらの会社は、規制が弱い、不十分なラベルをはった、無駄が多い、そして高価格の商品の為に、大衆を欺く広告に何百万ドルの金を注いでいる」

「食物と水ウオッチ」が次の表題の報告書を出している:「蛇口の水を取り戻せ:なぜボトル入り水でなく蛇口の水を選ぶのか。蛇口の水は、健康、財布、環境にとってよいからだ」。この報告によれば、水をボトル詰めする諸会社は相当に大きな利益を上げている。20オンスのボトル詰水1本に対しておよそ1.50ドルを取っている。これはガロン当たりで計算すればガソリン以上の高価格である。この高利益は大きな状況にそぐわないものである。なぜなら、これらの会社が本拠地を置く地域の共同体が、水詰めプラントが無視している外部のコストを支払うことになっているからだ。「食物と水ウオッチ」によれば、これらの住民に回されるコストは、地下水の損失、プラスチック生産と焼却処分からの有毒排気ガス、大気汚染、製品輸送による道路、他の地域基礎施設への損害を含んでいる。

地域の共同社会は、ボトル詰め水のために採掘がおこなわれるとき、長期に亘る影響に直面する事になる。カリフォルニア、マクラウド、では、ネッスル(Nestle)社が毎年およそ5億ガロンの水を搾取するためにボトル詰めプラントを建てることを計画している。「マクラウドの水供給者」との契約は、飲料巨大企業ネッスルに、旱魃や水不足にもかかわらず、無制限の地下水を搾取する事を許すだろう。

マクラウド流域評議会(The McCloud Watershed Council)のリチャード・マクファーランド(Richard McFarland)はこう述べている:「この地区と地域全体の環境が被害を受けることになる。ここは非常にユニークな地域である。我々の湧水恩恵を受けている湿地、小川、河川、すべてが潜在的に影響を受ける、そしてそれは次にそれらに依存する諸産業-農業、林業、観光事業、レクリエーション-に影響を与える。最近の研究は、損なわれた環境が、我々の地域の経済に否定的な影響を与えることを、記録が示している」

この悪循環が続くのを阻止するために、「食物と水ウオッチ」は議会が、清浄水トラストファンドを創出する事を提唱している。それは、米国全土で、地方の給水システムを含めて、必要な水インフラ計画に向けた基金の着実な、信頼できる、そして均等な基金源を作る事である。

Author:事務局 : 2007年12月13日 14:05