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2008年01月08日

■海岸地帯にある河川流域の鮭養魚場が野生の鮭を激減させている

アメリカのディナー料理に使う鮭の強化養漁場は、熱い論争を起こしている問題だが、この問題に関する最も詳細な研究によれば、一部の天然鮭の棲息を脅かし、絶滅が危惧されている。
この研究は、米国連邦政府と養殖産業が沿岸地域での養殖業の主要な拡大で揉めている最中に、出されたものである。

この新しく発表された研究は、ブリティッシュ・コロンビア(BritishColumbia)沖のブロートン群島(BroughtonArchipelago)水域の魚養殖の急速な成長と、同地域の野生ピンクサーモンの急速な減少の間に、直接な繋がりを、発見した。この2つを繋げるものは、この調査の発見によれば、「海シラミ」によるオープン・ネット鮭囲いの広範囲にわたる汚染である。この海シラミは、生長した鮭は容易に耐える事ができるが、同じ水域を通っていく若い天然の鮭を殺す寄生生物である。

アルバータ大学(University of Alberta)漁業エコロジスト、筆頭論文著者のマーティン・クルクセック(Martin Krkosek)はこう述べている:「これらの若い鮭は、鮭養魚場とその大変な海シラミがいなかったら、死ぬ事はないでしょう。野性の魚類群は激減しているので、行動するために残っている時間は多くない」

アメリカ人の新鮮な鮭への嗜好が増大して、そして提供される鮭の4分の3は養殖鮭であるので、今回の発見は、ごちそうの場では歓迎されない客である。鮭養魚場は、かなりの間天然鮭の減少の原因であるという容疑をかけられてきた、しかし科学誌「SCIENCE」のオンラインで12月発表されたこの研究は、これまでで重要な繋がりに関する最も強力な証拠として一部の人達によって見られている。

この分野のエキスパート、米国大洋大気管理局(The National Oceanic and Atmospheric Administration)前副局長、アンドリュー・ローゼンベルグ(Andrew Rosenberg)はこう述べている:「これはこれまでで鮭養魚場の全体の鮭「人口」に対する影響に関する最も広範囲な調査である」

「我々は一部の個別の魚に対してうるさい事をいっているのではない;我々は次の数年以内に、重要な地元の鮭棲息群のありうる消滅について述べているのです」と彼は言った。

この研究は、議会で提案されて今審議中の全国沖合養魚法令(National Offshore AquacultureAct)を立案したNOAAを含める養殖漁業者にとっては、ぐあいが悪い時に発表された事になる。この法案は、養魚産業の主要な拡大を合理化し、規制する為の諸手続きを設定する事になるだろう。

養殖漁業の提唱者達はこう主張している:魚、特に鮭のような栄養分のある種類の魚への需要が急増しているので、魚の養殖がこの需要を満たす唯一の方法である。アメリカの魚養殖は多くの他の国よりもずっと遅れていると彼等はまた述べている。米国のシーフード消費の80%と鮭の3分の2、は、輸入されている、そしてその多くは養殖されたものである。

NOAA海洋漁業サービス(Marine Fisheries Service)の水生健康コーディネーター、ケビン・エイモス(KevinAmos)、はこう述べている:この新しい研究の結論は、正当性がなく、支持されていないと言った。彼は、ピンクサーモンの遊泳は年から年で大いに変化する、そして多くの要因によって影響されている。それは、その海域での、河川の可変的塩分、そこにいる捕食生物の数、漁業の範囲に影響を受けていると彼は言った。

この調査の研究者達は、毎年ブリティッシュ・コロンビア(British Columbia)の河川から海へ戻る天然鮭の個体数を1970年まで溯っているカナダの記録も集めている。

この計測は、鮭養殖場に露出された14の魚群とそうでなかった128の魚群を含んでいる。

研究者達は、多くの鮭養魚場が在る地域の鮭棲息棲群が崩壊していた、他方養魚場がない地域の鮭棲息群は崩壊過程に無いことを発見した。さらに、鮭農場が一時的に閉じられるか、あるいは休眠状態になっているときは、それらの河川からの天然鮭の棲息群が回復して、海シラミ汚染が低下したことを彼等は発見した。

海シラミは自然に発生する寄生生物であり、閉ざされていない海にいる自然の鮭に付着し、皮膚と筋肉組織に寄生している。

海シラミは、鮭が一緒に押し込められるから、オプン・ネットの鮭農場で繁殖していく。成長している鮭は普通海シラミと一緒に生きることができる、しかし、外洋へ移動する野生の幼い鮭は、小さく、皮膚が薄いので、特に害を受けやすい。

海岸地域に於ける現在の養魚場の業務慣行を批判する人達は、通常2つの可能な解決策を提案している:病気、寄生生物、鮭を脱出させない、閉鎖している収容タンクを建設する事。オープン・ネット養魚場はずっと離れた海に設置する事。これは傷つきやすい若い鮭が害を受けないように、そして敏感な浅い海の水が何百万という養殖された魚からの廃棄物質によって汚染されないようにするためである。しかしこの二つの代替提案はコストを増やすだろう。

Author:事務局 : 2008年01月08日 15:07