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2008年01月29日

■家畜飼料に混入される抗生物質の健康問題

消費者の食品安全提唱者達は農業での抗生物質使用を抑制する運動を何年にも亘って進めてきた。彼等は合衆国での抗生物質の70パーセントが低服用量で、病気を治療するのではなく、豚、羊、ニワトリ、牛の成長を促進するために、処方されているということを示す研究を引用している。

動物飼料への抗生物質の低使用量が、食物から筋肉への変換スピードを5パーセント引き上げることができ、近代的な工場農場の厳しい部門での病気蔓延を妨げることができるという事が提示されてきた。

しかし早くも1963年には、英国の研究者達が、人間に見られたサルモネラ菌の耐性がある菌株出現を牛に給餌された抗生物質に結び付けた。定期的に動物飼料に見いだされる薬品には、エリスロマイシン、ペニシリン、ストレプトマイシンがある。批判者達は、低服用量での飼料抗生物質の使用が家畜の消化器官に耐性があるバクテリア発生を助長させている事を警告している。これは、動物あるいは人間にこれらの薬剤を使用する場合の未来の効力を脅やかすものである。

環境保護団体とアメリカ医学協会(American Medical Association)によって支援されている連合団体、「抗生物質薬効維持/Keep Antibiotics Working」によれば、「tetracyclines」、「the Cipro-like fluoroquinolones」のような主要抗生物質クラスですでに効力が落ちている。

危機は高まっている。憂慮する科学者連合(UnionofConcerned Scientists) は2001年に以下の計測を出した:米国の農民団体が2460万ポンドの抗菌物質を使用している。これは産業界の見積りをほとんど40パーセント超えている。

農業薬品業者のためのワシントンにあるトレードグループ、動物健康研究所(AnimalHealthInstitute)副社長、ロン・フィリップス(RonPhillips)はこう述べている:農業での抗生物質消費のたった4.5パーセントが成長促進である。残りは病気拡大を妨げ、治療し、コントロールするために使われている。抗生物質は動物の健康と人間の健康両方へ実際肯定的なものである。

環境保護団体「Keep Antibiotics Working」は動物飼料に抗生物質を使用する事を連邦政府が禁止令を出す運動を押し進めている。「Preservation of Antibiotics for Medical Treatment Act」という法律が議員達(Sens. Edward Kennedy, D-Mass、Olympia Snow, R-Maine)によって導入されれば、2年で「人間用薬品で重要である」とみなされる抗生物質の(動物飼料)使用を2年間で段階的に停止させるだろう。

2005年に「FDA/食糧医薬品局」は家禽でのバクテリア感染症を治療するために「Cipro類似薬」、「Baytril」の使用を禁止した。これは、普通の食中毒有機体である「カンピロバクター菌」の耐性菌株がチキンで見いだされた後に取られた禁止である。「Cipro」に対し抵抗力あるカンピロバクター菌(Campylobacter)の人間の発症が上昇している。

FDAは、抗生物質の「cefquinome」の認可申請を考慮中である。これは人間用の薬「cefepime」に類似していて、獣医用薬に提案されているものである。2006年の秋に、FDAの諮問委員会がこの認可に反対の勧告をした。

「米国農務省は抗生物質の使用が問題を起こすと言うことを非常に嫌がっている、そしてFDAは伝統的にこれまで中央にいてきた。しかしFDAはこの数年では産業界にいっそう融通をきかせている」とローチ氏は述べている。「cefquinome」認可に関する最終判決はまだ審議中である。

Author:事務局 : 2008年01月29日 15:00