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2008年01月31日

■米国の有機農業と消費者の動向:有機食品産業界が供給不足に陥っている

ニューヨーク発-有機食品愛好家はいつもそれに対し多くを払うことをいとわなかった。彼等は、1ガロンの従来のミルクが1ドルかかる時、2分の1ガロンの有機ミルクに3.99ドルを払っている。
しかしその献身的姿勢がまもなくテストされる事になるかもしれない。

この過去1年に急激に食料価格を上げてきた勢力-中国の増大する食物需要、グローバルな生物燃料ブーム-は有機食品市場にもまた影響を与えてきている。一方米国の農民は自然食品に対する需要に追いついてこなかった。有機食品の販売は2006年に21パーセント上昇して、それが価格を急騰させている。

そして有機栽培の大豆と穀物の供給が締め付けられてきた。その供給は人間の消費に必要であるだけでなく、それは、公認有機飼育の牛肉、チキン、卵、ポークとして市場に送られる家畜のための飼料にも必要なものである。

有機市場は全体的な食品市場のほとんど3パーセントを占めていて、その割合はこれまで10年間毎年増加してきた。それは緩慢な食品産業の中で小さいが成長が速い部分である。

しかし、一方で有機栽培農作物に貢献している農地は拡大しているのだが、それはまだ米国全体の農地では些細な部分である。米国農務省の最新統計値によれば、2005年で、すべての農地と牧草地の各々で1/2パーセントにしかならない。

「我々は国内の有機供給で需要を満たしていないことは知っています」とキャレン・ウイルコックス(Caren Wilcox)、有機販売組合(OrganicTrade Association)会長、が言った。遅延している供給の1つの理由は、慣習的に耕作された農地が有機生産に移行するのに最小3年間かかるという事実がある。

去年秋に1トン約200ドルで売られた有機コーンは今では、それも在庫があればだが、1トン約500ドルで売られている。その結果として、ずっと末端にいる家畜農場は有機飼育から抜け出していくだろう。古い負債と高い有機穀物価格の下で、いくつかの農場がつぶれている。他の農場は、合衆国の外、カナダ、中国、あるいは南アメリカから有機用の穀物を入手するであろう。

インフォメーションとコンサルティング会社「Soyatech」社長ピーター・ゴルビッツ(Peter Golbitz)はこう述べている:一部の主要ブランド会社では、トウモロコシと大豆の供給がそんなに厳しく、価格が上昇し続けるから、有機生産から従来市場に商品を切り替えていく話がでている。

若干の会社は、混合/ハイブリッド・オペレーションを行なって、公認有機栽培の生産と他の従来商品を生産している。有機豆乳の人気ブランド「Silk」メーカーは最近有機栽培公認されていない新しい製品を売り始めた。

有機食品メーカーにとって鍵となる問題が依然として残っている:「買い物客はいくら払う用意があるのだろうか」有機食料品の価格は通常の食料品より多くの場合すでに十分に高価である。支払ってくれる消費者にとって「公認有機」ラベルは、いくらの価値があるのだろうか?

「自然マーケティング研究所」(NaturalMarketingInstitute)は全国的に26,000人の消費者の年度調査を行なっている。5年前に、有機食品と飲料に20パーセント追加を支払う価値を持っているかどうか尋ねられたとき、応答者の17パーセントは値打ちがある事に完全に同意するか、あるいはそれに近い同意をしていた。2006年には、その数は26パーセントに上って、さらに多くを支払うことをいとわない一般の買い物客の増大である。

しかし本当に重要なことは、市場の「献身的な」部分、「核心的な有機ユーザー」と言われている部分である。彼等は他のどの部分の支払いも2倍にしている、そして全ての有機産物支出のおよそ75パーセントを担っている。彼らは有機産物をライフスタイルの中に統合している。

Author:事務局 : 2008年01月31日 17:39