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2008年02月07日

■赤子・幼児用のローション、シャンプー、パウダー、に含まれる「薬物」の危険が指摘される

米国でロサンゼルスと2つの他の都市で行なわれた新生児の新しい科学的研究によれば、ベビーローション、シャンプー、パウダー、に露出されている幼児とよちよち歩きの子供は、体にホルモンを変更させる高い濃度の化学物質を持っているかもしれない。その化学物質は生殖への影響を持っているかもしれない。

医学雑誌「小児医学/Pediatrics」で発表されるこの研究は以下の発見をした:ベビーケア製品の使用が高まるにつれて、多くの芳香剤に使われる「(phthalate)フタレイト;フタラート」の濃度も高くなっている。

この研究の主導的な科学者、ワシントン大学(UniversityofWashington)小児医学部のシーラ・サシアナラヤナ(SheelaSathyanarayana)博士はこう述べている:今回発見された事柄は、多くのベビーケア製品が幼児の皮膚を通して体内に侵入していく多様なフタレイトを含んでいる事を示唆している。

製造業者はラベルに「フタレイト」を成分として表記していない、それでどの製品がフラレイトを含んでいるかは分からない。

ワシントン大学とロチェスター大学(UniversityofRochester)の研究者達は赤ん坊に対する潜在的な作用は未確定であることを強調した。

しかしこれ以前の動物と人間の研究は、一部のフタレイトへの早期の露出は、「テストステロン」を減少させて、特に男性で、生殖器官を変化させることがあることを示唆している。

今回の研究で赤ん坊に最高の濃度で見いだされた3つのフタレイト化合物は、デンマークでの新生児の2006年度に行なわれた研究では、テストステロンの減少に関連づけられている。

一部の科学者達は、このようなホルモンの変化が受精能力の問題を起こし、また男性の生殖障害に至ることができる、という理論を立てている。

芳香剤と化粧品業界の代表者はこう述べている:彼らはこれらの発見に驚いている、そしてその正当性を疑問視している。彼等は、たった1つのフタレイト化合物しかベビープロダクトに使われていない、そしてそれは非常に低いレヴェルなので、それが高濃度で赤ん坊に発見された事を説明することができるかを疑っている。

この研究では、医者が2000年から2005年の間にロサンゼルス、ミネアポリス、ミズリー州のコロンビア、で生まれた2カ月から28カ月の間の163人の幼児の尿を検査した。すべてが検出可能な量のフタレイトの少なくとも1つのタイプを持っていた、そして80%以上が7かそれ以上のタイプのフタレイトを持っていた。

この新しい研究の中で科学者達はこう書いている:「フタレイトへの暴露は拡大していて、幼児において多様にわたっている。我々は、幼児ローション、幼児パウダー、シャンプーの母親の報告されている使用が、尿の濃度に際立って関連している事を発見した」

この研究では、ベビーローション、シャンプー、パウダーに露出された赤ん坊は、親がこれらの製品を使っていなかった赤ん坊より、尿のフタレイトが4倍にもなる濃度を示していた。最高の濃度レヴェルは8カ月未満の赤子と、ローション類に暴露された赤ん坊に報告されている。

これ以前の研究では子供達が露出される異なった経路に焦点を合わせていた:それは赤子が柔らかい、ビニールのおもちゃを吸う事であった。フタレイトは、化粧品が芳香と色を維持するのに役立つことに加えて、一部のビニールに可塑剤として使われている。最近成立したカリフォルニアの法律は、来年発効するが、子供達のおもちゃと食べさせる時につかう製品で6つのタイプを禁止する。しかし連邦政府また米州の法律は身体ケア製品や化粧品での使用を禁止していない。

この研究は皮膚からの浸透が赤子への主要なルートであるかもしれないと報告した最初のものである。

科学者達は、この報告で、赤ん坊が露出される事を減らすのを望む親に、医者が医学的な理由で推薦されたものでなければ、ローションやパウダーを使うのをやめるように忠告している。科学者達は、またシャンプーと他の製品の使用を制限する事を提案した。多くの成人用ローションと他の身体ケア用品がまたフタレイトを含んでいる。

業界トレイドグループ、身体ケア製品評議会(PersonalCareProductsCouncil)主任研究員、ジョン・ベイリー、は、フタレイト酸ジエチル、即ちDEPが、一部のベビーローションと他のベビー用品の芳香剤に使われていると言った。

この新しい研究では母親の半分以上が尿検査があった24時間以内に幼児にベビーシャンプーを使っていたことを報告した、そしておよそ3分の1がローションを使っていた、そして14%が同じ期間内にパウダーを使っていた。

ベビー拭き(baby wipes)、あるいは「おしめクリーム」にはリンクが見いだされなかった。

赤ん坊での最高の濃度は、DEPから来るMEPとして知られているフタラートに対するものであった。これは芳香剤で使われる化合物である。1人の赤ん坊は極めて高レベルのMEP-「百万につき4.4パーツ」を持っていた。

Author:事務局 : 2008年02月07日 11:41