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2008年03月07日

■酪農牛の糞尿からエネルギープラントを作る

来週、カリフォルニアのフレスノ郡で歴史が作られるだろう。カリフォルニアに在る酪農場が、牛から生み出す電力を投資家が所有する設備へ送電する事が初めて登場するからである。

「ヴィンテジ」酪農場が、雌牛のマニュア肥をメガワットに変える新しい「バイオガスプラント」に仕上げの手を加えている。それは実質手付かずの資源から電力を生み出し、同時に空気をきれいにするものである。プラスチック製のカバーが付いた、広さ5エーカーで深さが40フィートの「溜池/ラグーン」があり、そこではガスのバブルがすでに発生している。

そのガスは雌牛の糞尿を分解することから発生している、そしてそれがまもなく電気を作るために発電所にパイプで送られる。「我々は単に「マニュア」を1つの場所に置いているだけで、それは牛乳と同じで、そしてその場所にカバーをかけ、マニュアが分解する時に発生するガスを吸い上げるのです。そしてそれをパイプラインで送れるようアップグレードして、売るのです」とデイビッド・オルバーズ(DavidAlbers)、「バイオ・エネルギー・ソリューション」(BioEnergy Solutions)社長、が述べている。オルバーズ氏はまたこの酪農場の所有者で、オペレイターでもある。

彼は、上質天然ガスを設備に供給する為、「パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック」会社と長期契約を結んだ。それは10年契約で、やがては1日5万の家庭に電力を提供するのに十分な30億立方フィートのガスをそのパイプライン基礎設備に送る事になる。その方法は以下のようになる。酪農場の牛囲い場からでるマニュアをこの水路に流しこんで、大きなコンクリートの保留タンクに入れていく。マニュアの大き目の塊りは、スラーリ(汚泥液)から分離されて、農場で家畜飼料作物への肥料として使われる。

残りのマニュア混合液は人口溜池(ラグーーン)に送られる。それは技術的には「嫌気ダイジェスター」と呼ばれている。マニュアが分解して出るガスは捕捉されてこのガスプラントに入れられる。・・・二酸化硫黄ガスは中和される。そして二酸化炭素ガスは焼却される。メタンガスは取り出されて、加圧されて、PG&Eパイプラインへ送られる。カリフォルニアの他のどの酪農場もまだこれを目下行なってはいない。しかしこれは間もなく変わるかもしれない。

もし酪農家が自分のガスを現金に換えたければ、自費での経費はいらない。

「BioEnergy Solutions」社が経費を出して、プラントを建設して、施設へガスを売りつける。酪農家は歳入の歩合を受け取る事になる。さらに、酪農家は酪農場での有害物質放出を削減するので、「汚染クレジット」を受け取ることができる。それは「気候コモディティ交換」で売却できる。「我々がこのプロジェクトを始めて、外へ出かけて、他の酪農家に接触した時は、我々は想像できるかもしれませんが圧倒的な好反応をうけました。彼等の財布の金をださなくてよいからです。さらに彼等にとっては新しい現金収入だからです」とオルバーズ氏は述べた。

設備には自己エネルギーの20%を再生資源から生み出すようにさせる規制圧力があるので、バイオガスへの市場はすでに存在している。ヴァレイ地域の政策立案者はこのテクノロジーを未来の波、そして実施可能な解決法として見ている。カーン郡監察官のレイ・ワトソン(Ray Watson)はバイオガスの大きな応援者である。

「酪農家達がこの種類の装置にアップグレードすることを経済的に実行可能にすることがもし我々にできれば、多分酪農家達は自分達の慣行業務を変え始めるだろう...少なくともそれは我々が望んでいる事である」とワトソン氏は述べている。

デイヴィッド・オルバーズ氏はこう述べている:牛5千頭の酪農場、自分の酪農場の二倍、でのバイオガスプラントは、およそ5千3百台の自動車を道路から除外するのに匹敵する二酸化炭素排出を減らす事になるだろう。さらに、ついでに、溜池からの水もまたリサイクルされる。それは新しい地上水と混ぜられて、乳牛のための飼料農作物を潅漑するために使われる。

Author:事務局 : 2008年03月07日 17:26