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2008年04月06日

■第六回国際鳥インフルエンザ・サミットから

モスクワ:(ドミトリー・リボフ教授の Novosti記者によるインタビュー)

国際医学コミュニティが第六回国際鳥インフルエンザサミット会議でバリ島に集まった。これは鳥インフルエンザウイルスが人間のパンデミックに変異する可能性を議論するためである。

ロシア医学アカデミーの「ウイルス疫病学イワノフスキー研究所」ディレクター、ドミトリー・リボフもこのサミット会議に出席していた。リボフ教授は、この変異の危険はかなりなもので、状況は潜在的に非常に警戒心を高めさせるものである。同氏はこう述べている:「H5N1ウイルスにはほんの1か2のアミノ酸の変化が起きるだけで、人の間で伝染するものになり、変異が生まれ、ハイブリッド細胞を生み出すことになりうる。誰もいつこれらの「殺し屋」が出現するのかは知らない。というのは、すべてがこのウイルスの「リセプター」の個別の特性に依存しているからである。これまでは、それは、呼吸器官の下方部分に到した後に、病状を誘発させる事ができていた。普通のインフルエンザウイルスは上部のセクタを攻撃(hit)している」

同教授はさらにこう述べている:「H5N1の変異は決して止まらないので、このウイルスは、人の呼吸器官の上部をヒットすることをやがては『学ぶ』事ができるだろう。これは非常に悪い事になるだろう。しかし最悪のシナリオでは、鳥のウイルスとインフルエンザウイルスが、同じ受け取り手、例えば有機体が両方のウイルスに侵されやすい豚、を、感染させる事である。それは100万に1つのチャンスである、しかしこの1つのチャンスは、数百万の生命を奪うグローバルな大災害を結果として起こす可能性がある。 危険のスケールは莫大である。どの国であってもこの疫病には防御ができない。なぜなら隔離措置は役にたたないからである。それは1918年から1919年のスペイン・(イン)フル(エンザ)・パンデミックがよく示している事である。


質問:このウイルスはまだ遺伝子の壁を克服していない、しかし人間は、鳥インフルエンザで、主に東アジアで、死んでいる。なぜですか?

答え:これまで約400人の人間が鳥インフルエンザに罹病した。これまでは、分子や遺伝子の理由で、鳥インフルエンザに罹ることが極めて難しいものであった。人がこの病気に罹るには、感染された鳥との直接の接触、例えば鳥の血を飲む(一部の国で行なわれている)とか、感染しためんどりに「キスする」とかを行なっていなければならない。私が聞いた所では、女の子が、卵から世話をしたお気に入りの鶏に、「救命のキッス」をした。その結果として、その女の子が死んだ。言い換えれば、衛生は現在死活問題になっている。これまで、人間の間でのウイルスの伝染によるケースは何もおきていない。

質問:鳥インフルエンザは先史時代からずっと存在してきた。何が目下の高病原性型の出現を呼び起こしたのですか?

答え:鳥類は鳥インフルエンザの自然な運び屋である。このウイルスは3億年間鳥と一緒に生きてきた、だから野生の鳥類はそのウイルスに免疫を持ってきた。しかし、状況が変わる時、鳥インフルエンザのゲノムもまた変わり、新しい、非常に毒性が高い菌株を生み出した。生き続けるために、ウイルスは変異しなければならない。時には新しく危険な菌株は、人を感染させて、地球を信じられない速さで広がって行く。科学者達は、40年前、鳥がすべてのパンデミック・インフルエンザ菌株を運んでいると報告した。もっともすべての科学者がその見方を直ちに受け入れたわけではなかった。この理論の最初の提唱者は、テネシー州、メンフィスに在るセント・ジュード小児医研究病院のロバート・ウエブスター(Robert Webster)、オーストラリアのグレエム・レイーバーGraeme Laver)、そして私自身であった。私達はその時嘲笑された。不幸な事だが、私達の見解は現在正しい事が証明されてきた。

質問:貴方は、パンズーティック「(panzootic)広域動物疫病」の脅威を予告しました。それは、大きな領域(例えば大陸)、または世界全体さえ、に、広がる動物の伝染性疫病の勃発の予告ですね。

答え:私の研究所は「パンズーティック」の危険を2003年9月、最初の実際の勃発の3ヶ月前に警告しました。私は、日本で開催された国際インフルエンザ会議で、私のリポートでこう述べました:ロシアの科学者達が、アルタイ地域(南西部シベリア)とロシアの極東海域の南部領域で野生の家禽種の低病原性H5インフルエンザウイルスを分離した。このウイルスが東南アジア諸国の家禽農場を襲う可能性があり、またそれが、迅速に、非常に高い病原性を持つかもしれない、と我々は予告もしました。あいにくだが、私達の予告はその後確認されました。

質問: 伝染病はワクチンの助けによって克服されます。私達は鳥インフルエンザのワクチンを持っていますか?

答え: ワクチンを作成することは根本的なプロジェクトであり、私達の研究所はそれに関与しています。ロシアは家禽予防接種のプログラムを持っていて、ロシアが必要とする量の8倍のワクチンを生産しています。ロシアは残りを輸出できます。私達が持っていない、また持つことができない、ものは、人間用のワクチンです。なぜなら、我々は、どのパンでミック菌株が人を襲ってくるか知らないからです。鳥インフルエンザはその運び屋の鳥に適合します。私達は、鳥インフルエンザの諸地域、さらに異なった生態システムの中での、このウイルスと鳥や他の動物や人間の間の関連を研究しています。パンでミックの場合には、人のワクチンを作成するために、私達は2または3ヶ月が必要である。これは文明国がその大量生産をスタートできる最も速い対応です。


質問:H5N1ウイルスはどのように現在動いているのですか?危険な変異のリスクは増大しましたか?

答え:このウイルスは変化しています。そしてそれは我々が望んでる方向ではありません。これは理論的にはナンセンスであるのですが、それはより毒性を増しています。誰もインフルエンザウイルスの進化を変更できません、また現在パンでミックを阻止する事もできません。最悪の事態は、H5N1が、野生の家禽類に達する事です。野生家禽は冬の地域と夏の地域を移動して、その途中で家禽を感染させる事です。ロシアは2005年にこの衝撃を蒙りました。その時、このウイルスが中国のチンハイ湖からロシアに到したのです。その後この「チンハイ・シベリアカクテル」菌は世界全体に広がり続けました。最も重要な情報は、非常に毒性が高いH5N1インフルエンザウイルスが自然なバイオコミュニティに到した時、それは減少消滅していかないという事です。それはそこで循環し続けて、その高病原性の潜在力を保持し続けるのです。鳥インフルエンザは人を感染させる変異するかもしれない。

04:11 4/04/2008

Author:事務局 : 2008年04月06日 15:56