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2008年05月09日

■パンデミックの脅威が増大している

約150人の専門家が、高致死性世界伝染病に対する防御体制を引き上げる方法についてガイダンスを更新するために、世界保健機構(World Health Organization)(WHO)によって主催されたミーティングに出席している。

「パンデミックのリスクは留まっていて、そしておそらく増大している」と「Supamit Chunsuttiwat」(Dr. SupamitChunsuttiwat)博士は述べた。彼は4日間のミーティングの議長を務めているタイ保健省の疫病コントロールエキスパートである。

彼は、高病原性H5N1ウィルスが3つの大陸で執拗に感染を拡大させて、そして今年インドネシア、エジプト、中国で、人間の発症をもたらしたことに注目している。

「我々は渡り鳥を通して感染拡大が止まらないことを心配している。このウイルスが鳥で確立されてしまえば、ウイルスを除去することは難しく、そして人間への危険は、諸国が鳥による感染の有効なコントロール方法を開発しないなら、そのまま残っている。」と彼は述べている。

鳥インフルエンザがパンデミック/広域悪疫になれば、業界や学校がシャットダウンされる事になり、そして特に貧し国では、治療体制を圧倒することになるだろう。

感染している人々が、症状が現われる前に、そのウイルスを流出する事になる。そしてこれは症状が出ていない飛行機での旅行者によって、国際的に拡大するリスクを増やす事になる、とWHOが述べている。

ほとんどの国は、パンデミックに対する計画を作成している、しかし準備のレベルはさまざまである。 WHOは今年の年末までに、193の加盟国に対して、2005年にできたガイダンスを修正することを目指している。

「WHOはガイダンスを修正しているところです、そして人々と諸国に対応するためにもっとよいツールを提供するつもりである。パンデミックへの準備は単に保健分野の努力だけではなく、それは社会的視点全体を必要とする事柄である」と、WHOのフクダが述べている。

WHOはパンデミックで使用する、スイス製薬会社ロシュ (Roche)によって寄贈された5百万の治療コースを含んでいる、抗ウイルス薬タミフルの、2つの世界的な備蓄を立ち上げている。

WHOはまた別のワクチン備蓄を開発している、そのワクチン生産が完了されれば、1億5000万ドーズを含むものであると、フクダ氏が述べている。

少なくとも16の会社が、「GlaxoSmithKline」社 と「Sanofi-Aventis」社を含み、人間の中で鳥インフルエンザ感染を防止するワクチンに取り組んでいる。

「一部は規制上の認可がでるのに非常に近い。これらは新しい世代のワクチンで、より少ない坑原蛋白を使って、「アジュヴァント/補助剤」を含むものである。しかしそれは免疫反応を刺激させるものである」と同氏は述べている。

坑原は、免疫抗体の生産を促進する毒素やウイルスやバクテリアのような、物質である。抗原は培養するのが困難なものである。それで科学者達は、アジュヴァントを使うことによって、それを克服しようとしていル。アジュヴァントはワクチンの有効性を引き上げるものである。

ワクチンの大規模な商業的な生産は、パンデミックが出現するまでは、始まらないであろう、なぜならワクチンはその菌株に密接にマッチするものでなくてはならないからである。

WHOは脅威レベルを測定する為、パンデミック警報の6つの局面を用いている。いま世界は局面3の段階である。それは、新しいインフルエンザウイルスサブタイプが人に病気を起こしている、しかし効率的にまだ広がっていないことを意味している。

「そのリスクはこれまでで一番大きいものである。我々はこの努力を継続する必要がある、そして脅威が消えていない」という非常に明確なメッセージを送りたい、と、フクダ氏が述べている。

Author:事務局 : 2008年05月09日 10:38