« ■世界的食料危機で抗議と暴動が多くの国で起きている | メイン | ■巨大世界企業「カーギル」社の実態を告発する »

2008年05月15日

■ブッシュ政権が食物危機援助を遺伝子操作作物の売り込みに使う

ワシントン-ブッシュ政権は、世界の食物危機を救うために提案した7億7000万ドルの援助プログラムの中に論争の的の成分を滑りいれて、食物を奪われた国で遺伝子組み換え作物の使用を促進するであろうという言葉を加えた。

遺伝子変更されている、あるいはバイオ操作されている、食物の価値は、米国とヨーロッパでは強い論争が起きている問題である、そして、ヨーロッパは、多くの国が、遺伝子組み替え生物、即ちGMOから作られる食物を禁止してきた。

支持者達はGMO作物は、厳しい気候の中で、例えば飢えているアフリカの国で見いだされるような気候で、もっと丈夫な植物にして、より高い収穫をもたらすことができる、と言う。

ホワイトハウス国家安全保障会議(National Security Council)食糧援助エキスパート、ダン・プライス(Dan Price)はこう述べている:「我々は、多くのバイオ設計された作物が干ばつ抵抗と害虫抵抗を通して生産高を増やすことを示したことは確立された事実であると確かに思っている」

-予期されている問題-

GMO農作物の反対者達は、それらが思いがけない医学上の問題を起こしうると言う。彼等はまたブッシュ行政の計画はアメリカの農業関連産業を助けることに向けられていると強く主張している。

有機消費者協会(Organic Consumers Association)の全国部長、ロニー・カミンズ(RonnieCummins)氏はこう述べている:「これは今食糧危機でホットなトピックである。私は遺伝子組み換え作物が多くのことをするかもしれないことはこの時点ではかなり明白であると思う、しかしそれは生産高を増やさない。気候危機に対処するように設計されている商業化された農作物はありません。」

ジョージ・W・ブッシュ大統領は2週間前に食糧パッケージを提案した。それは、援助団体と国連世界食糧計画機関(UN World Food Program)が、西の諸政府に上昇する食糧価格によって起こされたギャップをつなぐ追加資金を提供するよう強く求めていた、からである。この援助は国会の承認を獲得しなくてはならない。

それは米国国際開発局(U.S. Agency for International Development)にGMO農作物の使用を含む開発農業に全体援助プログラムの1億5000万ドルを使うように指令するであろう。

合衆国は国連食糧プログラムの最も大きな寄贈国であり、国連グループが政府から受ける援助のほとんど半分を提供している。米国は2006年と2007年の両方でWFPにおよそ11億ドルを与えた。WFPは2006年に援助で26億ドルを供給している。

4月に、コンドリーザ・ライス国務長官は平和部隊(Peace Corps)会議でこう示唆した:「我々は技術と食糧生産に関してこの問題の一部を再検討する必要がある。私はGMOが世界で人気が高くないことを知っている、しかし干ばつに対する抵抗力が強い農作物が答えの一部になるべき場所がある。」

一部の支援組織はGMO作物を考慮に入れる時期であるということに同意している。

国際食糧政策研究所(International Food Policy Research Institute)の環境と技術専門家、マーク・ローズグラント(Mark Rosegrant)はこう述べている:「私は、それが良くて、パッケージの一部であるべきであると思う。それはパッケージ中の唯一のものであるべきではない。それは、長期ストレス、干ばつ、高温、の一部に対応し始めている相当の可能性を今示している。」

しかし、ノア・ゼルベ(Noah Zerbe)、カリフォルニアのフンボルト州立大学(Humboldt State University)政府と政策の助教授、は、GMO農作物は発展途上国にとって適切ではないかもしれないと言った。

「もし正しい時に肥料と水を適用できれば大変な収穫がとれる、さらにそれと一緒に殺虫剤がいる。不幸にも、ほとんどのアフリカの農民、は、これらのインプットを買う余裕がない。」と同氏は述べた。

-気持ちが分かれているアフリカ-

合衆国は2002年に、GMO農作物をアフリカに導入しようとして、予期しなかった別の結末を見た。欧州連合(European Union)のGM反対が、いくつかのアフリカの国がその年トウモロコシを含んだ合衆国支援の申し出に難色を示した理由の一部であった。

厳しい干ばつであったが、ザンビア(Zambia)はまったく米国の支援を拒絶した。いくつかの他の国々は米国のトウモロコシを受け入れた、しかしそれが粉にされた後だけに受け入れた。

NSCのプライス(Price)氏は、行政部はヨーロッパ諸国にアフリカでのGMO農作物の使用に対する反対を止めるよう説得するため働いていると言った。研究所のローズグラント(Rosegrant)は、現在の食糧不足という条件のもとでは、新しいバイオ安全措置はこのような問題を解決することができると言った。

Author:事務局 : 2008年05月15日 19:01