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2008年05月16日

■巨大世界企業「カーギル」社の実態を告発する

ワシントンDC-5月12日-世界中の何百万という人々が厳しい飢えに直面している最中に、グローバルな農産物市場を支配する農業関連産業のひと握りの会社が莫大な利益をあげている。

世界的な食物マーケットのキー・プレイヤーの一社、カーギル(Cargill)が、全国消費者団体の「Food &Water Watch/食と水の監視者」によって今日発表された新しい報告で、その全貌を描かれている。この報告書は「Cargill: A Corporate Threat to Food and Farming/ カーギル;食物と農業への大企業脅威」と言う表題で、カーギル社の国際交易での厖大な影響力を詳細に述べている。またこの企業がどのように世界中で、消費者、家族農民、労働者、環境、さらに全体経済さえ脅やかしているかを詳述している。

「カーギルは世界中であらゆる食品不安定を引き起こしている国際貿易システムから巨大な利益を生んでいる」、と「食と水の監視者」理事長、ウエノア・ハウタ(Wenonah Hauter)が述べた。「この企業のビヒモス(巨大怪物)は、世界的な農業のシステムのほとんどすべての局面の背後にいて、消費者の健康、環境、人権への説明責任もないままである。」

カーギル(Cargill)という名前は多くの消費者によってほとんど気付かれないままでいて、その製品は、世界中の食料品店の棚、ファースト・フードのメニューに現われている。この報告によれば、カーギルは、世界の農産物加工、貯蔵と輸送の巨大な領分の支配力を獲得していて、多数の商業部門や区分を運営している。カーギルは、ピザハット(Pizza Hut)、バーガーキング(Burger King)、米国の学校カフェテリアに加えて、英国と西ヨーロッパでマクドナルドにチキンと卵製品を生産して、市場に出している。

カーギルの肉と家禽部門は、それがコントロールする製品のほんの一部である。

この会社は、菜種油、小麦、トウモロコシ、生物燃料、石油、潤滑油、塩、健康と薬に関する製品、動物飼料と肥料、を取り扱っている。これらは合衆国と外国の両方で環境悪化の要因になった製品である。

この報告書はカーギルのオペレーションが、空気、水、熱帯雨林に対する多数の脅威になっている事を詳述している。カーギルはサンフランシスコ湾に有毒化学物質を漏出させて、空中に危険な化合物を放出させて、そして大豆と椰子油の生産を拡張するために南米の熱帯雨林を伐採さしている。

さらにこの会社を取り囲んでいるのは単にグローバルな貿易や環境影響に関する論争だけではない。カーギルはまたいかがわしい食品技術にも関連している。例えば、それには、放射線照射、遺伝子組み替え食品、消費期限をずっと過ぎた食肉の色を人工的に強める一酸化炭素の使用がある。

この報告書は、この農業関連巨大企業を規制する為議会と規制当局による行動を督促している。

またカーギル型の産業的肉生産から消費者にどのように抜け出すかを伝えている。

この報告書「カーギル:食品と農業に対する大企業の脅威」(Cargill: A Corporate Threat to Food and Farming)を見るには:http://www.foodandwaterwatch.org/food/pubs/reports/cargill

Author:事務局 : 2008年05月16日 10:47