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2008年06月18日

■米国で頻発する食中毒野菜の起原探査が孕むもの

米国「食品医薬品局」捜査班は、「ホット」な形跡を辿ってある栽培者に辿り着いた。この栽培者がサルモネラ汚染されたトマトを供給したのかもしれない。ところが感染患者が話しを変えた。つまるところ、患者が食べたのは「まるトマト」で、汚染の「ローマ・トマト」ではないという。

「我々は基本的にはこの捜査すべてを捨てて、始めからやり直さなければならなかった」、とデイビッド・アチソン博士(Dr. David Acheson)、同局食品安全主任、が述べている。

なぜその悪いトマトの起原を発見するのにそれほど長くかかっているのか?それは主として人間の記憶の弱点とトマト容器(bin)の謎に要約される。

多くの他の食物と異なり、トマトは供給元を捜査官に迅速に追跡させるバーコードをもっていない。

消費者はトマトが世界のどの地域で栽培されたのかをめったに知らない。

さらに、誰かが汚染されたトマトを食べて、病気になって、診断され、そして保健機関が発生菌株であることを証明するテストを完了するのに、2から3週間かかる。

そして、それも人々がわざわざ医者に行く場合の事である。ほとんどの人はそうしない。

普通の見積もりでは保健機関に報告された各サルモネラ患者に対しさらに40のサルモネラ発症があるという、と、キャロライン・スミス・デワール(Caroline Smith DeWaal)、「公共利益サイエンス・センター」(The Center for Science in the Public Interest)食品安全部長が警告している。

さらにすこし計算をして欲しい:トマトが摘まれてから商店の棚で保つ期限は3から4週間である。最初期の周知のサルモネラ感染発症は4月10日で最近の発症は6月1日であった。それで、すべての良くないトマトがマーケットから排除されたかどうか明確ではないままに、ほとんどの発病は5月に起きた。そして誰かの冷蔵庫に座っている「犯人のトマト」は発見されていない。

このトマト問題を2006年のホウレンソウ大腸菌感染発生と比較して欲しい。供給業者がFDAの警告の数日内に回収を始めた。およそ2週間後に、感染の謎は解決された。

捜査に有益だった相違:この感染生ホウレンソウは一部の患者が冷蔵庫にまだ持っていた袋に入って来ていた、その袋は「UPCコード」を付けていた。そのため捜査官達は供給業者に辿ってゆき、やがて野生のイノシシによって汚染された正確な畑地に辿り着いた。

トマト問題はサルモネラ菌調査が始まってから3週間になる。保健当局は、トマトは5月31日まで容疑者にはなってかったけれども、5月23日に感染勃発の情報を得た。当局は、本当に何を食べたか覚えていなかった女性の場合のように、多くの行き詰まりに突き当たっている。

フロリダ州の数地域とメキシコが主要な容疑者に残っている、それはそこが病気になった州で4月と5月に売られたトマトの「圧倒的多数」を供給しているからだと、アチソン氏が述べている。

大きな変更が生まれつつあるが、それは新たに通過した法律のおかげである。生鮮食品は今年遅くには食物の起源国を識別するラベルを付け始めるだろう。合衆国栽培の産物もまた同じくこのラベルを付けなければならない。トップ40項目産物の約60パーセントは何らかのラベルをはっている。それは主として「ワシントン・リンゴ」あるいは「新鮮ジャージー」のような宣伝をするブランドタイプのものである、と、キャシー・ミーンズ(Kathy Means)PMA副社長、が述べている。しかしトマトはラベルがほとんど貼られない作物で、変更が必要になるだろう。

「今日では検出技術が存在していて、トマトのような商品をもっとよく追跡できるようになっている。しかし、業界は政府によって要求されるまではその技術は使わないだろう」、と「公共利益サイエンス・センター」食品安全部長のキャロライン・スミス・デワールが述べる。

デワール氏の「国民利益サイエンス・センター」はFDAにほぼ2年前に以下の請願を提出していた:すべての裁培者は、どのように産物追跡をするかを含んだ文書になった食品安全計画を持たなければならない。FDAはその請願については裁決をまだしていない;同氏は議会の「起源国」ラベルの法案通過は第一歩であると述べている。

Author:事務局 : 2008年06月18日 15:24