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2008年06月24日

■アルバニー州カルガリー市委員会が美観用農薬使用中止で投票する

この問題は15年以上の間、カナダで大荒れしてきた紛争である。その論争はあちこちの役所の部屋、衆議院、カナダ最高裁、新聞の投書欄、で、行なわれてきた。しかし純粋に美観の為だけで殺虫剤が使われる事、例えば草地のたんぽぽを除去する事、の論争が今日ほど熱烈な事はなかった。

アルバータ州の南部にある大都市カルガリー(Calgary)での美観農薬禁止令を推進する事が、市民が食べる食物、買うおもちゃ、露出を受ける化学物質の安全性を問題にし始めた時期と重なって起きている。この市民の覚醒で農薬禁止の動きがカルガリーで早められる事になった。」と?健全カルガリー連合?(Coalition for a Healthy Calgary)のスポ-クス・ウーマン、ロビン・マクラウド(Robin McLeod)が述べている。

5月に発表された「カナダ癌協会」(Canadian Cancer Society)の調査は、アルバータ住民の87%が、美観用農薬使用禁止する共同体条例を支持している、と、伝えている。「環境問題が全体としてカナダ人のより大きな問題になっている。」とマクラウド氏が言う。もし法案が議会で通過されれば、カルガリーは農薬禁止令を実行するオンタリオ(Ontario)西部地域での最初の主要都市になるだろう。

2月に3人の市会議員が2010年の終わりまでにカルガリーで美観の目的で-除草剤、殺虫剤、苔除去剤を含めて-、農薬使用を段階的に排除するという提案を提出した。 この提案は市職員が2009年12月まで薬剤の使用を中止する事、さらに2010年12月までにこの禁止令に私有不動産を含めるように要求した。2時間の討論の後に、この議題は環境保護助言局に調査のため送られて、推薦項目をつけて戻すように決められた。

25日には実施計画が7人からなる市会議員検討委員会の前に出される。もしその委員会がこの計画を承認するなら、7月14日に市議会によって議決される。カナダ全体で135以上の共同体が、ハリファックス(Halifax)、トロント(Toronto)を含めて、すでに農薬なしの条令を制定した。オンタリオは最近美観農薬の使用と販売を禁止する条令を導入した、そしてケベック(Quebec)はすでに類似の条令を制定した。

2007年にカルガリー市の作業班が、3,880キロの農薬、これは近年着実に増加している使用量、を、使用していた。これはブライアン・ピンコット(Brian Pincott)、殺虫剤禁止令を提案した市会議員の1人の情報である。カナダ癌協会はカルガリー市に、これらの農薬の化学物質への露出は、白血病といくつかの他の癌とリンクがあると論じて、禁止措置を進めるように要求した。子供達は芝生の庭で這ったり、遊んだりするから、子供達が最も大きいリスクにさらされうる。

大型店舗「ホーム・デポ」(HomeDepot)でさえ4月に自発的に2008年の終わりまでカナダで伝統的に使用されてきた農薬を売るのをやめる、そして環境に優しい代替物のセレクションを増やすと発表した。ところが、5月16日に、「健康カナダ疫病マネージメント規制局」(Health Canada’s Pest Management Regulatory Agency)は、カナダの主導的な殺虫剤?2,4-D?の再査定を公表し、指定どうりに使用されればそれは安全であると、述べた。「この製品への使用あるいは露出の結果から出る、人間への健康、未来世代、あるいは環境への害は無いという妥当な確かさがある」とこの政府機関が報告した。

我々はこれをどう受け取るべきか?

農薬禁止を提唱する人達は、「ペストマネージメント規制局」の報告書の方法に対し危惧を提起している、そしてこの殺虫剤に暴露される事が健康上の不安とリンクする無数の他の研究を指摘している、他方これへの反対者達-多くは芝生手入れ関連薬剤社と化学産業からの人達-は、環境保護主義者は不安をかきたてていると言う。

ピノコット、この禁止法案を提出した3人の市会議員の1人、は、ペストマネージメント規制局の信頼性を疑問視している。「彼等はこの化学物質を再テストしていない;彼等らはただ文献を再参照しただけだ」、と彼は述べて、ペストマネージメント規制局に関する危惧を表明した2003年の連邦政府会計検査長官の報告書を指摘している。その危惧の中には、この政府機関は、製品データの提供を産業界に依存していて、化学物質を単一基盤で査定するだけで-化学物質の累積的な効果は考慮に入れていない、事がある。

環境の中に入る複数の化学物質の結合された効果はしばしば「化学スープ」コンセプトと呼ばれて拡大している環境汚染のテーマである。我々はすべてこれら化学物質の混合効果が我々の健康に及ぼす影響を知らない-そしてもし我々が知らないなら、我々は間違いがあっても警戒をする側に立つべきであると、主張している。

Author:事務局 : 2008年06月24日 10:29