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2008年08月18日

■カリフォルニアで農薬空中散布が中止される

いいニュースは当局者が、科学者と市民が、健康、社会正義、環境保護に関する心配で団結したキャンペーンのおかげで、カリフォルニアの諸都市に有毒なフェロモンの空中散布を中止した事である。

しかしカリフォルニア州は、そこに住んでいる住民に保護がない農地、丘、峰、森林のような田舎の地域に散布する権利を保留した。米国農務省は(USDA)は田舎地域での環境影響報告を準備することを強いられているが、モンテレー(Monterey)とサンタクルス(Santa Cruz)で都市住民の上に空中散布する事を中止させる法廷の決定に反対して上訴している。

-殺虫剤のシナジー(相乗)効果-

都市での空中散布は、「モバイル農薬ユニット」、殺虫剤パーメスリン「Permethrin」を散布するトラック、に取って替えられるだろう。パーメスリン「Permethrin」は免疫機構を抑制して、ネズミに肺と肝臓に腫瘍を起こすから米国環境庁が発がん性物質として分類している「合成ピレスロイドsynthetic pyrethroid」である。それは極めて有毒である、そして子供たちはその被害を成人より、動物実験に依拠すれば、5倍受けやすい可能性がある。パーメスリン「Permethrin」は元戦争で使われたもので、神経ガスの「psyridostigmine bromide」と混合されている、そして湾岸戦争(Gulf War)で3万人の退役軍人に報告されている健康被害の可能な原因である。このガスにさらされることから出る症状は攻撃的行動、震え、体温上昇、身体調和と学習能力の欠落、を含んでいる。それはまた男性と女性の生殖システムに作用を起こし、染色体の異常を引き起こす。

パーメスリン「Permethrin」は、ミツバチ、他の有益な昆虫、魚、水生昆虫、両生類動物にとって有毒である。パーメスリン「Permethrin」と「psyridostigmine bromide」を混合させたものを使った研究は雌鶏に悪作用を与えて、「DEET」のような他の農薬が加えられたとき、その悪作用が増加した。遺伝子改変されたバクテリア細菌「thuringiensis」(Bt)が都市部で同じく地上散布剤として使用されている。「Bt」は田舎地域で人と動物にアレルギーを起こす影響を与えることが知られている、従ってそれで裏庭と都市の空間でパーメスリン「Permethrin」とBtの地上散布による相乗効果の心配がある。

-不妊蛾がその代わりに空中散布される-

真に悪いニュースは、カリフォルニア住民に対して差し迫っている最新の「戦争行為」は、不妊蛾の空中放出である。これらの蛾は、USDAとFDA (Federal Drugs Administration/連邦薬品局)が「薄茶色リンゴ蛾(Light Brown Apple Moth)(LBAM)を、卵を孵化させないようにすることによって、繁殖することを阻止すると言っている。この計画では、2009年~2010年の間に、飛行機で7日~10日ごとに性的発育を止めるため放射線照射されて、次に「CheckMate/王手」と言う農薬フェロモンに浸された2千万羽の雄蛾を放出することである。総数1億匹の遺伝子操作された蛾が推定2万5千のリンゴ蛾(LBAM)抹消する為に空中放出されるであろう。

西オンタリオ大学(University of Western Ontario )のジョー・カミンズ (Joe Cummins)教授は、この計画はうまくいかないとこう述べている:「放射線照射された雄蛾は、雌蛾によって弱くて、とてもセクシーではないと思われるから、ほとんど働きができない。」そして、雌のリンゴ蛾は多数の雄を相手にするから、繁殖行為をして、卵を生むまで生きている。

-農薬の雲霧-

カリフォルニア大学デイヴィス校の昆虫学者、ジム・キャリー (Jim Carey)教授はこう述べている:LBAMを絶滅させる為に散布するプログラムは勝手に動き出している:ほんのひと握りの人々がカリフォルニアの都市に薬剤散布する決定を出している、そしてホワイトハウスは 7千5百万ドルにものぼる資金を供給している。州がその計画を再考して、そして統合化された害虫マネージメントのより広範囲な科学を受け入れて、そして、その計画は決してうまくいかないのだから、生態系でLBAMの虫害をバランスをとるようにさせなければならない、と彼は言う。

-農薬は利益があがる-

農薬産業が大きな事業であることには疑いがない。10億トン以上の農薬が毎年合衆国で使われている。農薬は広告で同じく大きな金額を生み出している。「バークレー日刊惑星」(Berkeley Daily Planet)紙によれば、USDAは、今機能していない「CheckMate散布キャンペーン」を促進するために広告会社に500000ドルの入札なし契約を与えている。他方カリフォルニアでまだ汚染されている果樹園のクリーニングをサポートするのに極めて少ない資金しか出されていない。この汚染は1940年代にまで遡って使われたDDTのような合成殺虫剤の残留遺産である。

Author:事務局 : 2008年08月18日 16:13