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2008年10月10日

■EUの農薬規制で厳しい新方向が出る

2年間に及ぶ政治的な議論の後、先の6月、EUの農業大臣達は、ヨーロッパで、農薬使用に関するより厳しい規則導入の提案について同意しました。

これらの規則は、人間に発癌性、有毒性があると分かった製品の禁止を含んでいます。ヨーロッパ委員会の農薬パッケージの中で提案されているように、あらゆる発癌物質、また遺伝子障害、免疫系障害、他の健康危険を潜在的に引き起こす他の物質は農薬での使用から禁止されることになります。ヨーロッパ委員会の農薬パッケージはまた欧州議会によって承認される必要があります。

しかしながら、多くのEU大臣が共同決議を持ち寄っている、それはこう述べてある;例外的な場合で、利用可能な製品が十分に有効な作物保護を提供しない場合、他の危険な物質が使用されてもよい、しかしそれは厳密に規制された条件下でのみ使用される。もしこの条項が適用されれば、その継続期間は最高5年間になるでしょう。農民達は、昆虫、げっ歯類動物、菌類から作物を保護するのに農薬が必須だと考えている。農薬はほとんどのEU加盟国とコミュニティー内で長く規制されてきたという事実があるにもかかわらず、望ましくない量のある農薬が依然として土と水の中で発見されている。さらにもっと心配な事は、果物と野菜に発見されている過剰残留農薬の存在です。

欧州委員会は、2006年までに農業での農薬の危険、あるいは極端な使用から人間の健康および環境を保護することを目指した1セットの提案をすでに提出していた。EU内での農薬承認に関する現在の1991年度指令は、次に、2つの提案から成るこの農薬パッケージによって取り替えられるでしょう。2006年2月に公表された「Eurobarometer」の調査は、EU市民のほとんど3分の2が農産物中の残留農薬について心配していることを示しました。EU評議会は、この5月農薬の持続可能な使用に関する「The Framework Directive/枠組み指令」で共通の立場を採用しました。また、数週間前に、EU評議会は、市場での植物保護製品の配置に関する規制で共通の立場を採用しました。

これらの農薬使用に関する人間の健康と環境への可能な危険は、農薬が現代の作物体系に生み出す直接の利点をぼかしています。新しい政治的な合意は、専門的消費者と植物保護製品の生産者の両方に農薬使用の記録をとることをまた期待しています。

もしヨーロッパ議会の環境委員会が農薬パッケージに関して二回目の検討を推薦する事を成功裡に採用できれば、それはEU市場へこれらの製品を許可するのに必要なほとんどの基準が、環境と健康基準、新しい物質を承認するのに必要な時間、危険物質の置換、および他の措置、にかんする基準が実質的に変わることを意味するでしょう。この草案規制を通じて、データ保護に関する新しい規則も、化学物質メーカーの知的所有権を保護するために、導入されるでしょう。

Author:事務局 : 2008年10月10日 17:43