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2008年10月15日

■食品価格が上昇していき、肥料不足が今世界の農業を脅かしている

世界は地球規模での肥料不足に直面している、そしてそれは食品価格に対し大きな圧力をかけている、と、エキスパート達が述べている。

最近の数十年間で、産業肥料への増大する依存は、主に化石燃料に基づいた産物への高まる需要を引き起こしている。1996年と2008年の間だけで、肥料は、産業があまり進んでいない諸国で56パーセント、世界全体では、31パーセント、増大している。

この需要増の大方は、発展途上国での増大する肉消費から来るもので、より多くの人々が西洋型の食事を採用するからである。生物燃料の生産により多くの土地を当てる最近の動向と結び付けられて、動物飼料として多くの穀物を栽培する事が、既存の肥料生産インフラストラクチャーに圧力をかけている。また肥料不足は少なくとも2003年以来予想されていた。

合成肥料の価格は、限界がある供給が需要に負けて、昨年だけでほとんど3倍に高騰した。米国中西部の一部のディーラーは供給問題を経験して、個々の顧客がそれぞれどれだけの肥料を購入できるかを制限するまでになっている。

アイオワ州の肥料ディーラーW・スコット・ティンスマンJr.はこう言っている:「客が10,000トンを望めば、客には今日は5,000トン、ひょっとすれば3,000トンを売ることになっている。ゴムひもは実際にずっと引っ張られ過ぎているのです。」

上昇する価格は、傘下の農民の肥料に補助金を交付している会社に法外な金融負担をかけている。インドでは、例えば、年度の肥料補助金は20004年から2005年の40億ドルから今年は推定220億ドルに増大している。

肥料生産者は、この不足をなくすために50を超える新しい工場を建設している。しかし、アナリスト達は、供給問題が長期的にはその頭を再びもたげるだろうと、述べている。合成肥料が化石燃料に極度に依存しているので、肥料産業は石油不足を結局痛切に感じる事になるだろう。さらに、工業肥料の否定的な生態や健康への影響、例えば、世界中の海洋に広大な「デッドゾーン」を生み出す事、は、増加する肥料使用で、さらに悪化していくだろう。

国連教育科学文化機構(ユネスコ)による最近の報告書は以下の推奨をしている:人々は地域の食物をもっと多く消費するようにする、また、農民達は、非工業肥料を使用する事を含み、もっと多くの自然な農業技術を応用するようにする。

Author:事務局 : 2008年10月15日 13:19