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2009年03月10日

■GM農業受容の誇張教宣が広がっている

環境保護グループ「大地の友」インターナショナル(Friends of the Earth International (FoE))によって公表された報告書が、GM作物の受入れが誇張されて言われていると、2009年2月に報告している。「大地の友」は、業界から資金を受けている「アグリ・バイテク応用収得インターナショナル・サービス」(ISAAA)が、世界で育てられているGM作物の統計を誇張させていると、非難している。

「ISAAA」は、その年概要によれば、世界25か国がGM作物を栽培しているという事実を強調している、しかし、それらは、地球全体の農地のわずか2.4パーセントしか占めていない、と、大地の友は指摘している。ISAAAは、2008年EUで育てられたGM作物21パーセントの増加を主張している、しかし、大地の友は、2007年と2008の間に実際は2パーセントの減少があり、そしてこの過去4年にわたってEUで育てられたGM作物は35パーセント減少している事を明らかにしている。

このISAAAの報告は、2005年~2007年の数字でルーマニアとフランスを含ませていない、それで、特に2008年にヨーロッパで、GMの意義ある増加があったように見せかけている。しかし、ルーマニアは2007年にEUの加盟国になって以来、もはやGM作物を育てていないので、EUの中でのGM作物のほとんど35パーセントの減少を占めている。この減少はさらにフランスを含んでいて、フランスは2008年にGMトウモロコシ「MON810」を禁止した。

ルーマニアとフランスは、MON810を禁止する事で、オーストリア、ポーランド、ギリシア、ハンガリーに加わっている。しかし、国家の禁止にもかかわらず、ポーランドはMON810を育て続けている。それはEUで営利的な栽培を許可されているただ一つのGM作物である。EUでのGM作物は、その農地全体のわずか0.21パーセントしか占めていない。

「大地の友」の報告書は、さらに他のGM作物のグローバルな虚偽の統計操作を暴露している。ISAAAは2008年以来世界ではGM作物が合計1億6600万ヘクタールである事を主張している。この数字は面積にGM作物の種類の数を掛けることにより作りだされている。例えば、GM作物の1つのフィールドは、3つの遺伝子操作された特徴を持っているので、3つの特徴ある畑地がある事にされ、その畑地の面積が3倍にされている。

ISAAAが、GM作物を促進するために、虚偽の誤解を招きやすい統計を提示したのはこれが初めてではない。

-GMの虚偽の約束-

ISAAAの報告はGM種子を植えることによって、拡大する生産高を約束している。しかし、商用GM作物で増加した生産高の事例は一つもない。大地の友が述べているように、米国農務省(USDA)さえ、今日使用中の商用GM作物では潜在的生産高増加がある事を認めていない。多くの場合では、GM作物は生産高がより少なくなる事が見出されてきている。

GM作物のもう一つの予想される利益は、ISAAAによれば、開発途上国で多くの小規模農民を助けている事にある。ISAAAは、バイテク農民が130万増加して、GM作物を使用する農民の総数は1330万人になり、その内1230万は、開発途上国の小さい、資源が貧しい農民であると、主張している。大地の友の報告書は、国連国際農業開発基金が査定している世界全体で4億5000万人になる小規模、中規模の農民数を参照に指摘している。仮にISAAAの見積もりが正しいと考えても、世界中の小規模農民の2.7パーセントだけしかGM作物を育てている事にしかならない。

大地の友は、貧困と栄養失調の地球規模問題を解決する最良の方法は、農業生態学的で低価格な伝統農業技術によるもので、GM技術ではなく有機農業が、世界を食べさせるのには、最も持続可能な解決策であると、述べている。

Author:事務局 : 2009年03月10日 18:37