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2009年04月24日

■カリフォルニア州農産動物保護法と卵生産者

今週末、カリフォルニア州ペタルマは、年に一度の祝祭、「Butter Egg Days Parade」、家禽業と酪農業の祭文化遺産を祝う事になる。これは何万人もの観衆を引きつける楽しい、故郷の行事である。

スティーブ・マート、ペタルマ農場の共同所有者、は、ここ24年間あらゆる祭り日の「一番可愛いヒヨコ(女の子)」コンテストを後援してきた。彼は今年も後援する。ただし、彼は、カリフォルニアの投票者が去年11月に政令「Proposition2」を通過させた後、このコンテストを止める事を真剣に考えている。

この政令措置は、カリフォルニアのほとんどの鶏、ブタ、子牛が、自由にぐるっと回って、横たわって、立ち上がって、脚を広げることができる、空間を持つことが必要になる。

しかし、マート氏は、彼の会社が過去25年間「ケイジ・フリー(cage-free)檻無し」の環境を産卵雌鳥に提供してきたと述べている。

しかし今回の措置は非常にあいまいで、意味が定まっていないので、彼はそれが彼自身のような「ケイジ・フリーのビジネス」に適用されるかどうか、確信がない。

この「Prop2」の条項は2015年まで発効しないが、マート氏はこの措置の効果が地元の卵生産者を廃業させる事になるかも知れないと恐れている。

この措置はカリフォルニアの一部の農場動物に少し良い生活を意味するかもしれないが、それはペタルマが「世界の卵籠」というタイトルを勝ち取っていた地元の農業の棺桶にもう一本の釘を打つことになりそうである。

地元の鶏卵業者は、今回の規制措置はより少ない卵を生産することになり、ビジネスをする費用を上げる事になる、と、述べている。マート氏は彼の農場は2/3の生産削減に直面する事になるという。

他方、大きな州外の生産者は、「Prop2」に従わなくてよいので、競争上の有利な立場を得て、さらにはペタルマの小規模卵生産者の値段をさらに下げる事になる。

これはまた地元消費者が地元で買い、ペタルマ農業を支持する能力を、損なうだろう。もしカリフォルニアの卵農場が州外の値段と競争することができないなら、消費者は州外の卵を買う事になるだろう。

その結果は地元農業活動の損失だけではなく、農場ビジネスからの州と地方税収入で年数100万ドルの損失になるだろう。

何10年間も、酪農業者はこの南部郡の先端農業と地方文化の一部になっていた。しかし、ここ30年の間、この郡の130以上の酪農が閉鎖されるか、より大きな操業に併呑されてきた。

鶏卵業と酪農業者が大きな難局に直面している間、地元農業の他のセクターは上向いている。近年では、ペタルマは、様々な種類の生野菜の生産を始め、重要なブドウ栽培とワイン産地に変わってきている。

しかし、酪農業者と卵生産者はこれから長くはビジネスをしていないかもしれない。一方地元の消費者はこの現実を変えることができないかもしれないが、消費者は、大事な農業遺産を支持して、維持する為、出来る時はいつでもペタルマで生産された卵と乳製品を買う事によって、違いを生む事ができるかもしれない。

Author:事務局 : 2009年04月24日 17:48