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2003年10月28日

■農民達は公資援助で歪んだ科学の再検討を要求する

■農民達は公資援助で歪んだ科学の再検討を要求する
独立農民団体「FARM」は農民の為の新科学組織を要求する
その名は「持続可能な食物と農業科学研究協議会」

The Sustainable Food & Farming Scientific
Research Council (SFFSRC)
The Institute of Science in Society
Science Society Sustainability http://www.i-sis.org.uk


農民達は、公的資金を受けた科学の再検討を望んでいる。英国の独立している家族農民は、新しい団体が現在の公金出資評議会に取って替わって、英国での持続可能な農業を優先させるために、公金援助されている科学を監査してほしいと願っている。リム・リー・チンが報告する。FARM(www.farm.org.uk)というのは、口蹄疫の余波を受けて、独立している家族農民を代表するため、2002年に設設立された団体である。それは、英国の農業の危機の多くに対し、未来の同様な問題の可能性に対し、また農業の必要に対し、適切に対応できなっかた科学を非難している。さらには、農民と消費者の切望に応える未来の研究への概要を科学はだせなかった、と非難している。FARMは、遺伝子組み替え(GM)作物についての現在の討論を論難している。その討論は、GMが人の健康、動物、環境へ意味する様々ことを、独立して、科学的に理解できずに、駄目になってしまい人を不安にさせている。

「私達は、客観的で、厳格なテストの代わりに、仮定、憶測、数学的モデルを与えられるだけである。そしてそれらの多くは、これらのG
M作物を導入しようとしているまさしくその会社によって、直接、または間接的に作り出されたものであった。」と、FARMは言う。食物と農業のための研究資金を割り当てをする政府が指名した団体が、その基金の多くを受ける事になる同じ研究組織から、出向を受けている事実に、FARMは、批判的である。FARMの理事で、科学レビュー委員会議長、ジョン・ターナー、は、2003年9月に、環境、食物、郷土省長官、マーガレット・ベケット、に、書簡をだして、食物と農業への科学研究の出資方針を再検討するように、強く要求した。

FARMは、新しい、明白に独立している、包括的な科学団体の設立を要求し、既存の生物工学&生物科学研究協議会(BBSRC)にとって替えたいとまで思っている。この新しい団体は、食物と農業への持続可能で、長期的なヴィジョンへ向かう科学研究の焦点と優先化を反映するように、「持続可能な食物と農業科学研究協議会(SFFSRC)」と呼ばれる事になるだろう。

FARMは次のように述べている。SFFSRCは、とりわけ、潜在的に対立する利害から、独立し続けるべきである。研究資金を割り当てることに責任がある人達は、食物と非食品作物の生産、加工、消費、使用に関係する社会、経済、医学、環境問題の多様な範囲を代表する事を、FARMは確保したいと思っている。科学の研究施設の多様性が、比較的に「ローテク」だが、高い本質的な価値を扱っている人達(例えば、有機農業研究ステーション)を含んで、維持されるべきである。

SFFSRCのためのもう一つの重要な役割は、異なった見解を持つ科学者が、報復の心配なしで見解を自由に表現することができるフォーラムとしての存在である。GM討論は、農業のやりかたに投資が奨励される方法に根本的な欠点がある事を露呈させた、と、FARMは主張する。厖大な資源が、GM作物を開発する事へ向けられてきた、だがそのGM作物は、大変な問題があり、一般大衆と農民の大多数によっては、望まれても、必要とされてもいない。

「戦略ユニット」(遺伝子組み替え(GM)作物のコスト分析、産業と化学への経費と利点の分析のためのバックグラウンド論文、2003年1月30日)からの論文によると、GMに関するプロジェクトへ2001/2002年にBBSRCにより授与された公金の割合は、全体の農事バイオテクノロジー投資の40%以上(ほとんど2300万ポンド)になっている。これは、一般大衆の希望を反映できていない。世論調査では、大多数がGM食物を望まず、買わないことで一貫してしているからだ。

つい最近では、約37000人の人々からの反応を結集した、GMについての政府の全国的な討論は、次のような事が分かった。86パーセントが、GM食物を食べる考えには不満で、91パーセントが、GMが環境への潜在的な否定的な効果があると思っている。ほんの8パーセントが、GM食物を食べてもよいと伝えていた。2002年の約600人の農民を対象にしたFARMのための独立した調査は、次ぎの質問を含んでいた。「GM作物の開発は、全体的に農民に恩恵を与えると貴方は思いますか。」51%はそうは考えないと言った。31%は肯定して、19%は未だ決めていなかった。

GM作物の場合、「解決」が最初に開発されて、それから、商業用の導入の間際になって、英国の農業のシステムにどれほど適切であるかを決定するためにテストが実行されている様に思える。農業のために開発されているテクノロジーは、最もよくても、「科学のための科学」になっている。これに対してある科学は、明らかな必要性に動かされて、農夫と一般大衆に切実な価値を持っているテクノロジーに結実するものである。FARMは次ぎの事は当然予想できることだと思う。BBSRCのようなボディに任命された人々と資金の大部分を受け取る研究機関
との間に癒着があるので、科学は、独立性が欠けて、現代の農業から切り離されたものになったしまう。

FARMが批判的なのは、知的所有権(IPRs)によって、所有される商業技術へ与えられるあからさまな優先権である。軽視されるのは、公益に大いに役立っているけれども、純粋に経済的な面ではなかなか容易に表現されない価値を持っている他の領域の研究である。公的資金の巨額な金が、所有権が私企業と研究団体が後で所有する事になるテクノロジーを開発することに割り当てられてきている。これはBBSRCのような出資協議会によって活発に促進されている。その結末は次の通りでる。多くの場合、GM作物の商業化の慌てた突進のように、根本的な
利害の対立が、商業的報酬の最大化と持続可能な農業の実行の間に、発生してきている。

FARMは次のように述べている。投資でうるよい利益は何かというのをそのように狭く解釈する事は、大事な以下のような要素を除外してしまう。健康ケアに於ける食物の役割、「低いインパクト」戦略を採用する農業システムからでる環境上の利点、農業が果たす社会的な、コミュニティに根ざした役割、エネルギーと水の消費効率;そして、正確な予算化による鉱物と栄養分のより効率的な利用法、である。

FARMはこう心配している。独立した科学者が既得権に挑戦する見解を持っていると、彼らは研究資金への脅威や、同学の学者に非難される危険に脅かされてしまう。この傾向は、大きな商業的な利益がかかっている場合には特に強くなる。GM討論は科学的に重要な失敗を次ぎの場合露呈する。それは、不確実だが重要な領域を含む複雑な問題が、黒白が明快な事として提示される場合である。FARMは、アルパド・パスツァイ博士、アンドリュー・スターリング博士、カルロ・ライファートのような科学者を科学にもとる扱い方をした事例を挙げている。これらの科学者は、急速なGM作物の商業化がもたらす心配を表明した。

対立する見解は、受け入れられた科学理解をテストする重要な役割を果たす物としてみなされるのではなく、脅威として取られるようで、不信なものとされ、十分な考慮もしないで除外されていく。独立な科学者へのこのような抑圧は、研究と調査を遅らせて、農業に使われたる製品や方法の健康と環境への効果を潜在的に損害を与える結果になってしまう。
FARMは、「環境、食物、郷土省(DEFRA)」の未来の役割の再検討の報告を歓迎して、再検討が、農業が取る方向を決定することで、科学研究と開発の役割を含めるように要求します。

FARMは、大衆と産業の団体に公的な表明をする事が善い最初の一歩であると認めるが、公共出資を受けた科学が、私的ではなく、公共の利益を確保する為に、もっと多くの事がなされるように、要求している。FARMは、GM作物について食物基準局自身が任命した大衆と消費者代表団体の見解を同局が無視している最近の論争を指摘している。

食物と農業の問題は、現在、健康と貿易と産業(DTI)省の管轄下にあり、各省とそれらの分岐する利害の間の効果的な調整不足で、うまくいっていない。BBSRCは、DTIの管轄下にあり、科学と技術についての出資決定で圧倒的に重要にみえるのは、まさしく貿易と産業の利益である。対照的に、提案されているSFFSRCは、第一に食物と健康に関連しているので、違った優先事項を持つことがあるだろう。

FARMは、次のように要求している。食物と農業部門内の公的資金は、持続可能な農業システムの発展、食物生産システムの健康と環境の
インパクトをよりよく理解する事の発展、に焦点をあわせるべきである。多くの例において、それは必ずしも「最先端」テクノロジーの応
用を必要としているわけではない;むしろ、現在のテクニックの改改善、および既存資源のより効率的な使用を必要としている。

総合害虫管理、生物コントロール、有機農業などの様な技術は、農民に、多くの農事経済的な挑戦事項に、消費者の利益と環境の懸念にぴ
ったり合った方法で、取り組むための知識に基礎を置いたシステムを提供する。悲しい事には、これらは、GM作物などの製品ベースの解決策より不都合にずっと少ない研究出資を受けてきた。FARMはこう警告する:「すべての私達の卵をバイオテクノロジーのかごに入れる」事には問題がある。我々が、未来の挑戦に応じるのに、選べる有効な解決策が極めて制限されたものになるかもしれない。

ISISはFARMの立場を完全にサポートする。それは、ISIS-TWN-INES-Tebtebba討議論文、Towards a Convention on Knowledge (www.i-sis.org.uk)、に含まれている提案と同一線上にある。皆さんの経験と提案を投稿するには、Science.review@farm.org.ukに電子メールをしてください。FARMは、特に、持続可能な農業システムを助ける研究例に興味がある。また開かれた正直な科学システムをもたらす研究資金のため世界の他の場所で利用されている別のモデルにも興味がある。

This article can be found on the I-SIS website at
http://www.i-sis.org.uk/FARM.php
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Author:事務局 : 2003年10月28日 13:40