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2004年02月02日

■ウイルス耐性GM甘薯開発がケニヤで失敗する

■ウイルス耐性GM甘薯開発がケニヤで失敗する

 生物工学によってウイルス耐性サツマイモを開発する実験栽培・トライアルは失敗した。米国の生物工学は、3年前輸入されたが、ケニアのサツマイモを改善することに失敗した。これは、他の場所で試されたバイオ操作技術はアフリカでは同様な結果をくり返さないという批判者達の恐れを確認した事になった。遺伝子修正されたジャガイモは、米国特使、アンドリュー・ヤング博士、によって、2001年にケニアで発足させられた。彼はこの目的で飛行機で前に飛来してきていた。カリ生物工学センターによる遺伝子転移作物の調査は、このテクノロジーが、ウイルスに抵抗力がある品種を生み出すことに失敗したと伝えている。研究者のフランシス・ナンガヨ博士とベン・アディアンボ博士による報告は、「元の遺伝子構成素を利用する遺伝子転移を使うことからくる利点は何も示されなかった。」と述べている。遺伝子転移ジャガイモはテストのためケニアへ米国のモンサントから輸入された。最初の遺伝子工学の仕事は、モンサント研究所で、ウイルスに抵抗力があるテクノロジーを使って、行なわれた。9年間の研究において、モンサントは、ウイルスに抵抗できるコートたんぱく質を開発して、それを甘薯改良プログラムで使うよう、特許使用料なしで、カリ生物工学センターに寄贈した。 

 このリポートは、「遺伝子転移素材は畑地でのウイルスの挑戦にまったく耐えられなかった。」と言い、遺伝子表現が適正であったのか、または、この地域のウイルスの多様性に対処できなかったのか、遺伝子構成が不適当であったのか、に疑惑が出ている。実際には、このリポートは、トライアル中に、コントロールとして使った非転移作物が転移作物に較べて比べてずっと多くの塊茎を産出したのを示していた。「テストされたすべての株種はウイルスの攻撃に影響され易かった。」カリ生物工学センターの結果は、アフリカの第三世界ネットワークによってリリースされた初期の研究と一致していた。

 英国サセックス大学研究所、アーロン・ド・グラッシによる研究、「サブサハラ砂漠アフリカ遺伝子組み替え作物と持続可能貧困緩和、最新証拠査定」、は以下の警告を発している。ケニアで導入されたGM甘薯、が、その作物の主な問題、ゾウムシ害虫、に、対処できていない。この研究は、アフリカの飢饉と欠乏に取り組む遺伝子組み替え作物の奇跡的な可能性の主張を覆す新しい証拠を提供した。遺伝子組み替えの三つの作物、甘薯、トウモロコシ、Bt綿のアフリカの貧困撲滅に関するインパクトを検査した後に、この研究は、アフリカでの貧困と飢餓の真の原因に生物工学が取り組めていない、と、いう、結論を出した。

 現在、サツマイモについてのカリ生物工学センターの研究は、ウイルスのケニアの株種に基づく改善された遺伝子構成によって進める事に戻った。これは外国のテクノロジーを丸ごと導入する事の適切さを疑わしくする。このテクノロジーがケニヤで最も広く使われている作物を高める期待があった。だが、それには多くが不足しているようである。ヤング博士は、このテクノロジーを進める一方で、こう述べている。「私は、私達の作物が駄目にされるような世界にいま住んでいるとは思わない。チャントできる大地の知識があります。」彼は、次にアフリカ大陸が大変な革命の淵にあると評した。「生物工学を使って、私達はアフリカで緑の革命をしようとしているんです。」サツマイモ・プロジェクトは、ケニア生物安全協議会によって承認されて、カガメガ、キシイ、ムガガ、ムツワパ、エンブにおいて擬似トライアルが発足させられた。しかし、カリの研究者達は、その実験がケニヤが遺伝子移植を現場で処理する能力を持っていることを証明しているので、万事が駄目なわけではない、と言っている

 しかし、ケニアの甘薯の平均収穫量は、害虫と甘薯ウイルス病の攻撃を含む多くの原因で、低いままである。カリ生物工学センターによれば、ウイルス病に起因している生産高の損失は80パーセントにもなる。ケニアの平均的な甘薯生産高は、1ヘクタールで6トンで世界平均14トンの半分以下である。遺伝子修正はケニアでは相対的には新しいテクニックである。組織培養などのあまりハイテクではないバイオテクのプロセスは、バナナ、マカデミアナッツ、イチゴのような作物で広く商業化されている。遺伝子転移甘薯は、カリ生物工学センターによれば、とモンサントの間で実施された唯一の食用作物改良プロジェクトではない。他のプロジェクトは、昆虫に抵抗がある綿、ストリガに抵抗があるトウモロコシを含んでいる。ストリガは、ケニアの西部と海岸地方の生産高の半分を壊滅させる寄生的な雑草である。カリは、農業生産性と畜産生産高を押し上げることを狙った適切なテクノロジーを提供することを担当する、農業研究と技術移植の主要な研究所である。


参考資料

llAfrica.com: Kenya: GM Technology Fails Local Potatoes
The Nation (Nairobi)
January 29, 2004
Posted to the web January 29, 2004
Gatonye Gathura
Nairobi

Author:事務局 : 2004年02月02日 16:25