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2005年04月30日

■インドネシアのブタに鳥インフルエンザが確認される

■鳥インフルエンザ最新情報
  インドネシアのブタに鳥インフルエンザが確認される

 インドネシアのブタに鳥インフルエンザが確認される

 インドネシアの科学者達はH5N1鳥インフルエンザウイルスをブタの中に発見した。この菌株は東アジア中で家禽を感染させて、これまでに最低51人の人々を殺している。科学者達は、豚が人の大疫病になる菌株に発展するかもしれない「混合容器」として、ふるまう事になるかもしれないと、心配している。なぜなら豚が人と鳥インフルエンザウイルスを保留する事ができるからである。しかし、そういった混合は、疑われてはいるが、一度も証明されたことがない。さらに、科学誌、New Scientistは、ブタがH5N1インフルエンザをお互いに感染させるのが難しいことを示唆する米国科学者達からの予備的結果を、伝えている。ジャワは、2004年のH5N1鳥インフルエンザ勃発の折にインドネシア中で最悪の被害を受けた所であった。しかし、インドネシアは鳥を屠殺処分と予防接種をすることによって10月にこの勃発を止めた。この人の発病はまだ報告されていない。しかし、2005年4月に鳥インフルエンザがジャワをもう一度鶏を襲った、主要には村を中心にした「裏庭」で飼われている鶏への攻撃であった。

 インドネシアはそのような家禽には無料の予防接種を提供している。しかし、予防接種された鳥も、厳密に感染監視をしない限り、まだウイルスを保留し、感染させる事ができる。アミン・ソウバンダリオ、細菌学者でインドネシアの保健科学副大臣、は、New Scientist誌にこう述べた:大きい農場はそのような感染監視をするのだが、小さい農場はそれができない。東ジャワ、スラバヤにあるエアランガガ大学の、C A・ニドムは、スラバヤのブタの咽喉液採集綿球と血液サンプル中にH5N1ウイルスを現在発見している。鶏に激しい病気を起こすのと同じ「非常に病原性が高い」種類である。そして、アミン・ソウバンダリオはこう述べている:重要な表面たんぱく質、「haemagglutinin」への分離されたウイルスの遺伝子は、感染したインドネシアの鶏とウズラから取られたサンプルと98パーセント以上同一である。

 H5N1感染の痕跡はベトナムの1匹のブタと中国の2匹のブタにおいて報告された。しかし、これは、ブタの自然感染から分離されたウイルスが遺伝子配列を明らかにされた最初のものである。ブタは、鳥インフルエンザウイルスと哺乳動物からのインフルエンザウイルスの両方によって感染されうるので、不安をおこすものである。ハイブリッド型の鳥と人のウイルスは、人の免疫体制が認めない鳥からの「haemagglutinin」を持つことがでるし、また人ではハイブリッドを非常に感染性を高くさせる、人に適応したインフルエンザからの遺伝子も持つ事ができる。米国、メンフィスのセント・ジュード小児研究病院のリチャード・ウェビィは、こう述べている:「異なった種のウイルスがブタのなかで混ざることができるというのは、ほとんど確かな真実である。ブタは多数の『ハイブリッド』ウイルスを持っている。しかし、ブタが人のインフルエンザ大疫病のための「混合容器」となるというのは、たんなる仮説である。」

 数百万を殺した1957年と1968年の大疫病は、これの発祥地は知られていないけれども、哺乳動物インフルエンザを持つ鳥インフルエンザ菌株の混合に確かに起因しているようであった。しかし、もっと被害が大きかった1918年の疫病はそうではなかった。聖ジュードのロバート・ウエブスターは、2005年3月に、フランス、リヨンのバイオセキュリティの会合でこう述べている:彼の研究所は、H5N1がブタのなかでよく育つことに気付いた。それは菌の混合が理論上可能である事を示していた。しかし、それ以上の状況にはならないかもしれない。感染したブタは、ウエブスターがNew Scientist誌に言うには、H5N1をお互いには移さない。これは、ほとんどのブタがそれに感染しない事を意味している。

参照:
AVIAN INFLUENZA - EASTERN ASIA (48): INDONESIA, PIGS
International Society for Infectious Diseases

Date: Thu, 14 Apr 2005
From: Debora MacKenzie
Source: NewScientist.com news service, 14 Apr 2005 [edited]
c2001 International Society for Infectious Diseases

Author:事務局 : 2005年04月30日 16:42