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2007年01月18日

■経済調査機関が鳥インフルエンザの世界市場への影響を分析する

「ThomsonFinancial」と「WorldEconomicForum」は、もし鳥インフルエンザが今年60か国に蔓延するなら、ダウ・ジョーンズ産業株平均(Dow Jones Industria lAverage)に対する損失は10パーセントまでになるだろう、と、分析している。

鳥インフルエンザは国際マーケットへの脅威となる。

今年世界を襲っている鳥インフルエンザが広域流行病になるリスクは上昇している、そしてそれはグローバルな株式市場に顕著な下落をもたらすことになる、と「ファイナンシャル・タイムズ」(FinancialTimes)が市場調査に基づいた新しい研究プロジェクトを引用して、報じている。

「ThomsonFinancial」と世界経済協議会 (WorldEconomicForum)(WEF)はこう分析している:もし鳥インフルエンザが今年60か国全体に蔓延するなら、ダウ・ジョーンズ産業株平均(Dow Jones IndustrialAverage)に対する損失は10パーセントにまでになるかもしれない。

「ファイナンシャル・タイムズ」紙はこの分析は、鳥インフルエンザが株式市場の行動に今最も大きいリスクの1つを今年提出していることを示唆していると、報告した。これはテロリスト攻撃による脅威より潜在的により大きなものである。

「これは直感に反するように思われるかもしれない、しかし我々は鳥インフルエンザがテロリスト攻撃より大きな影響を(株式市場の上に)与えうるものだと思います」、と、ファイナンシャル・タイムズは、(Thomson Financial)の投資管理監督、トーマス・オーブレイ(Thomas Aubrey)の言葉を引用している。オーブレイ氏は中東の不安定をもう1つの潜在的に真剣な脅威として引用している。

ファイナンシャル・タイムズ紙はこう述べている:このコメントは、世界経済協議会(WEF)が世界経済が直面するリスクを分析する努力を強めている最中に、なされたものである。世界企業が地政学的危険についての不安を高めるなかでダヴォス(Davos)で二週間後に開催される今年の国際会議でのキーテーマに実になるだろう。
ファイナンシャルタイムズ紙は、近代的な地政学的リスクのスケールを数量化する努力が今までは比較的にほとんどなかったと言っている。ましてこれらの危険に値段を付けることはなかった。

しかしながら、このWEFの分析プロジェクトは、同紙によれば、ほとんど1,000人のトレーダ達の意見調査をして、彼らに以下の事を依頼した:今起きている特定の出来事のリスクに理論的な「価格」を出し、そして次に、これのありそうな市場インパクトを予測してください。

現在のところ、この分析によれば、市場は22カ国が今年鳥インフルエンザで被害をうけると予期している。そしてそれは今年0.4パーセントダウ(Dow) を押し下げるであろう。
しかし、もし鳥インフルエンザが60か国に蔓延したなら、調査者達はこれがダウ(Dow)を10パーセントのレベルで下げるだろうと考えている、と、同紙は報じている。

「このプロジェクトがしていることは人々にリスクに値段を付けさせていることである。その価値は、市場の方が(リスクを算定することにおいて)個別のエキスパートより賢いと、我々が思っている、と、WEFのジェシー・・ファネストック(JesseFahnestock)の言を引用している。

ロイター(Reuters)社、世界の主導的な通信社、はこう述べている:鳥インフルエンザのマスコミ報道は少なく、これまで合衆国では人間の発症は未だ出ていないが、鳥インフルエンザは脅威であり、米国の健康保険制度は真剣に受けとめなくてはならない。

ロイター通信はジョン・バートレット(John Bartlett)、ジョン・ホプキンス大学の伝染病エキスパート、をこう引用している:分散化されている合衆国の健康システムは、鳥ウィルスH5N1の可能な人間感染の広域流行に対応することを難しくするであろう。

彼の引用はこう続けられている:このウイルスは主に鳥に影響を与えている、しかし先週のインドネシアの二人の女子の死は、このウイルスから2003年以来感染した総計256人から死者数は159人になっている。「それは鳥のなかに留まっている。この事は、それはただ突然変異をする機会を待っていることを意味する」

H5N1ウィルスは着実に変わってきている、そしていつでもそれが人から人へと容易に伝染するのに必要な変化を獲得することができるだろう。そうなれば、それは数カ月内に何百万人をも殺すことができるパンデミックをひき起こす事ができるだろう。

アジアでは、鳥インフルエンザの新しい発生が今年の初めから報告されてきた。13日には日本政府は、3,900羽のニワトリが九州の宮崎県の農場で死んでいるのが発見された事を、確認した。

他方、香港と韓国は日本からの鶏肉輸入を禁止した。インドネシアは、この恐ろしい病気が先週4人の人を殺した後、鳥インフルエンザと戦う新しい努力で、裏庭の家禽農業を禁止する準備をしている、と当局が言った。

インドネシアではこのウイルスからの犠牲者数は世界最高の61人になった。鳥インフルエンザの圧倒的多数の発病は感染した家禽と接触した事で起きている。
タイ当局は、悪性鳥インフルエンザの新しい発生がタイ北部のアヒルに見いだされたと、15日発表した。これはこの6カ月で始めての発症である。

日本は鳥インフルエンザに対する東南アジアでの戦いのためにさらに6千7百万ドルの支援を約束した、と、フィリピンのグロリア アロヨ大統領が15日の地域の会議で述べた。

この約束は日本の首相が、中国と韓国を始め東南アジア諸国連合(ASEAN)のリーダー達と会った時になされた。東京は去年鳥インフルエンザを抑制する多国籍努力のために1億5000万ドルを提供した、しかしその資金はすでに使われてしまった、と、アロヨ大統領は述べた。15日にここで会議した地域の16か国からのリーダー達は、この地域での鳥インフルエンザに対する戦いについて心配を表明していた。

Sent: Wednesday, January 17, 2007 1:18 PM

Author:事務局 : 2007年01月18日 13:18