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2007年05月08日

■インドネシアで鳥インフルエンザ犠牲者数が75人になる

インドネシア政府と世界保健機構の間で紛糾が起きている:

インドネシア政府は、鳥インフルエンザサンプルを分かち合うことで世界保健機構(WHO)と紛糾を起こしている。インドネシアはサンプル共有についてWHOとの国際協議で新しい機構を進めるという画期的な合意に達していたが、鳥インフルエンザサンプルは送られていない。これはインドネシア政府が、貧しい国の手が届か無い高価ワクチンを開発するために製薬会社がサンプルを使用する危惧を持ったからである。

インドネシア保健相はこう述べている:インドネシアは製薬会社がウイルスサンプルへアクセスするには当該国の許可を必要とする事を書面で保証する事を要求している。最悪の打撃を受けている首都ジャカルタ政府当局は、このウイルス拡大を抑制するキャンペーンで、裏庭でニワトリを飼う慣習を禁止している。

鳥インフルエンザが女性をインドネシアで死なせた、これでこの致死性ウイルスによって最悪の打撃を受けている国での死亡者数を75人にした、と、保健省当局が2007年5月7日に述べた。

国立鳥インフルエンザインフォメーションセンタの当局者はこう述べている:2つのシリーズの検査によって、29歳の女性が高致死性ウイルスH5N1型に感染していたことを確認した。この女性は、2007年5月2日に、北スマトラ、メダン(Medan)の国際病院(InternationalHospital) に入院させられ、そして2日後に死んだ、と当局者が言った。「新しい鳥インフルエンザの犠牲者が出た、女性で、第75番目の死亡者である」、と、同官吏が言った。他の官吏達はこう述べている:この女性がどのようにウイルスに感染したかは不明確である。彼女は病気の家禽と接触があった事は知られていない。病気の家禽との接触が感染の最も普通の形である。

この女性の死亡が起きた時、インドネシアは、国際連合と鳥インフルエンザサンプルを分かち合うことを再開することが遅延して、世界保健機構(WHO)と論争を起こしていた。インドネシアは3月に即刻再開する事に同意していた。これは、サンプル共有についてWHOとの国際協議で新しい機構を進めるという画期的な合意に達した後での協定であった。けれども4週間以上たっても、鳥インフルエンザのサンプルは送られていない。保健相の「Siti Fadilah Supari」氏 はこう述べている:インドネシアは、書面である保証を受け取るまでは、この高致死性病気と闘う目標でサンプルを共有することを再開しないだろう。

インドネシアは、2006年12月に、この高致死性病気と戦うことを目標としていた、サンプル送付を中止した。これは、製薬会社が貧しい国の手が届か無い高価なワクチンを開発するためにサンプルが使われるだろうという、危惧を持ったからである。インドネシアは2007年3月の協定の下で、製薬会社は、ウイルスサンプルへのアクセスにはその国から許可を必要とする事を、書面で保証する事を要求している。インドネシア政府は今年2007年に人への感染を絶滅させることを望んでいた。最悪の打撃を受けている地域である首都ジャカルタ政府当局は、このウイルス拡大を抑制するキャンペーンで、裏庭でニワトリを飼う多くの人達の慣習を禁止している。

WHOはこう述べている:鳥インフルエンザ高致死性H5N1型ウィルスが少なくとも282人をこれまで感染させて、2003年末以来、主として南東アジアで、約170人を死亡させている。科学者達は、このウイルスが、何百万人も容易に死なせる事になる、グローバルな広域流行病に突然変異することを恐れている。この恐れは過去のインフルエンザ広域流行病のレッスンから生れている。1918年のインフルエンザ広域悪疫は、第一次世界大戦終了後に、世界中で2千万人の人々を殺した。

-ProMED報告者コメント-

インドネシアとWHO間のサンプル交換に関する紛糾の一つの被害は、鳥インフルエンザ H5N1勃発死亡者数の正確な見積もりができない事である。インドネシア保健省はこの報告では、スマトラでの最近の発症を含めて、インドネシアでの死亡者合計を75人としている。これと対照して、WHOの鳥インフルエンザ死亡者の累積加算表(2007年4月11日最終アップデイト)では、インドネシアの確認死亡者数を63人として、世界全体の死亡者総数を172人としている。

Author:事務局 : 2007年05月08日 14:30