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2007年05月15日

■農薬濫用が中国食品安全の次のフロンティアである

北京発:

中国農民の過剰な殺虫剤使用、農薬防護服不着用、さらに一連の禁止農薬や偽農薬の放縦使用、が、中国の脆弱な食物流通に危惧を生んでいる。

不適当に農作物に化学物質をスプレーする事、あるいは偽や禁止された農薬製品を使用する事が、何億もの中国農民の健康を危機にさらし、そして果物と野菜の残留農薬の安全でないレベルを起こす事になりうる、とエキスパート達、が、述べている。

「中国政府は、禁止農薬あるいは非合法殺虫剤がマーケットで購入できる事を止めなければならない」、と南部都市の広州に本拠地を置くグリーンピース食物農業キャンペーンマネージャー、アンガス ラム(Angus Lam)が述べている。

中国は1月1日の時点で5つの高毒性殺虫剤を禁止した、しかし古い在庫品が市場に出ていて、商人、小売り業者、農民自身の手中にまだある、と、同氏、は、述べている。

中国政府は先週その食糧産業での検査を強化することを誓い、肥料と殺虫剤のチェックが優先項目の1つであると述べた。

この動きは、中国から輸出された汚染動物飼料が原因で合衆国の少なくとも16匹の猫と犬を死亡させる事になり、100以上のペットフードブランドの回収を引き起こし、米国での食品安全スタンダードを厳しく検討する事になった。

中国農民が日常的に殺虫剤を誤用して、自分自身を保護する事ができていないことを示す証拠が出ている。

製造業者を代表する連盟、「作物生命アジア (CropLife Asia)」によって着手された四川(Sichuan)省の南西地域のプロジェクトが以下の発見をしている:訓練を受けた後では、多くの農民が保護具を用い、製品ラベルを多く読み、規定の指示に従っている。トレーニング実施は殺虫剤使用の減少とかなりのコスト削減をもたらした。

けれどもこの調査が見いだした最大の行動の変更は、農民は殺虫剤容器を適切に処理したことであった-以前彼等は畑地に空の廃棄容器をほうり出していた。

-方向違いの政策-

一部のエキスパート達は、殺虫剤の価格を下げる最近の中国政府の政策はまた見当違いであると、述べている。

「作物生命」の理事長ジョージ・フラーはこう述べている:「多くの政府機関は、これらの農薬製品の価格を下げる方針を促進することによって、農民に親切な行為をしていると思っている。その予期しない結果は農民が農薬を適正に使う理由を感じなくさせている」

禁止薬物が入手可能であるだけではなく、中国で売られている殺虫剤の約20パーセントが偽物であると、フラーは見積っている。

「偽造製業者には良い話である。農民が偽製品を買っていることを知るのは非常に難しい。偽業者はパッケージとラベルを非常に上手くやっていて、そして一部の偽造は地方自治体から保護を受けている事がある」、とフラー氏が言った。

すべての人が、中国はこの状況を清算する包括的なシステムを実行する必要があるということに、同意している。

化学安全世界保健機構国際プログラム(International Programme on Chemical Safety)の科学者、アンジェリカ・トゥリチャー(Angelika Tritscher)はこう述べている:「端っこだけで始めるわけにはいかないのです。製造している過程で取り組まなければならない、農民を教育することに努力しなければならない、殺虫剤へのアクセスを規制する立法が必要です、そして次にはもちろんモニタリングプログラムが実施されていなければならない」

中国は、食品添加物と殺虫剤に関するコーデックス(Codex Alimentarius) 、国際連合運営の食糧基準機関、の、2つの委員会を主催している。それは中国が食品安全問題を真剣に受けとめているという事を示しているものである。

しかしこの問題の一部は、食品安全に対する責任を共有する諸機関の全体の機関網に存在する。

殺虫剤では、農業省が畑地での使用を監視し、国家のプランナーと貿易省が生産許可証を授与する、保健省が農薬残留レベルを設定することに責任がある、そして国家環境保護行政部が環境影響をモニターしている。

農薬生産者はしばしば小企業である、そして小売り業者は時々各地を旅行して販売している、これが監視体制をほとんど不可能にしている。

グリーンピース食物農業キャンペーンマネージャーのラム氏はこう述べている:「農民がなにか問題があると気がつくころには、もう後戻りができなくなっているのです。小売り業者はすでに行ってしまっていないのです」

Author:事務局 : 2007年05月15日 16:56