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2007年07月07日

■米国で有機食物の10年に及ぶ科学調査が発表される

有機栽培トマトと標準栽培トマトを比較した10年間の研究がThe Journal of Agricultural and Food Chemistry(農業と食品化学ジャーナル)に発表された。
有機栽培トマトでは、フラボノイド(あるタイプの抗酸化物質)レベルがほとんど2倍に達している事が発見された。

この研究ティームは土壌内の窒素がキーであるかもしれないと述べている。研究者達は平均して2つのフラボノイド(ケルセティンとケンペロール)が有機栽培トマト中で、通常栽培トマトより、それぞれ79%、97%、高かった事を発見した。今回の米国の発見は最近のヨーロッパでの有機野菜が高い栄養価を持つという研究成果(永久報告済)を確認するものであると、英国土壌協会のピーター・メルシェット(Peter Melchett)が述べている。

有機栽培の果物と野菜が慣習栽培される農作物より人により良いだろう、と合衆国の研究が示している。
有機栽培トマトを標準栽培トマトと比較している10年間の研究が、フラボノイド-あるタイプの抗酸化物質-のレベルがほとんど2倍に達した事を発見した。

フラボノイドは、心臓病と心臓発作のリスクを下げて、高血圧を減らすことが示されてきている。
この研究ティームは「農業と食品化学ジャーナル」誌に、土壌内の窒素がキーであるかもしれないと書いている。

アリソン ミッチェル博士(Dr Alyson Mitchell)、カリフォルニア大学食物化学者、は、農業方法についての長期研究の一部として集められた乾燥トマトサンプル中の2つのフラボノイド-ケルセティンとケンペロール-の量を測った。

研究者達は、平均してそれら(2つのフラボノイド-ケルセティンとケンペロール)が有機栽培トマト中で、通常栽培トマトより、79%、そして97%それぞれ高かったことを発見した。

科学雑誌「New Scientist」はこう報告している:トマト中のフラボノイドの異なったレベルはおそらく有機農法には「複数の肥料」が無い事に原因がある。
フラボノイドは一つの防衛メカニズムとして生みだされる。それは、栄養素の欠如、例えば土壌中の窒素の欠如、によって引き起こされる。

慣習的な肥料にある非有機窒素は植物にとっては容易に取れるものである。だからフラボノイドのその低レベルは、おそらく過度な肥料供給によって起こされている、と、研究者達は示唆する。

-相対立する証拠-

フラボノイド(複数)は、一部のタイプの癌と痴呆症が減少する割合に結びつけられている。
食物基準機関(The Food Standards Agency)はこう述べている:フラボノイドが心臓血管関連病のリスクを減らすのを助けうる、という証拠が出ている、それで同機関は、この健康上の恩恵をもっと詳細に調べる研究を行なっている。

しかしながら、有機食品がずっと健康に良いという証拠はない、と、食物基準機関の1人のスポークスマンが述べている。「我々のずっと続いている有機食品への助言は、ある栄養上の違いは存在する、しかしそれが必ずしも人により良いという事を意味しない」

例えば、一つの最近の研究は以下の発見をしている:有機のミルクはより高いレベルのオメガ3脂肪酸を持っている。しかし食物基準機関はこう指摘している:これらの短鎖脂肪酸は、脂肪豊かな魚に在る長鎖オメガ3オイルが与える健康促進の恩恵を持っていないようである。

ピーター・メルシェット(Peter Melchett)、 土壌協会政策ディレクター(Soil Association policy director)、は、こう述べている:「我々は、有機食品の栄養成分と非有機食品の栄養成分間の重要な相違を示す証拠が早く増えてきているのを歓迎します」

「これは、有機栽培と非有機栽培による果物間の重要な相違を発見した、世界で2番目にあたる最近のアメリカの研究である。これらの発見事項は、最近のヨーロッパで出た研究を確認している。それは、有機栽培のトマト、桃、加工リンゴがすべて、非有機より高い栄養価値を持っていることを示しました」

「さらに進んだ科学的な証拠が有機食品と非有機食品間の相違を調査する研究から出現している状況があるので、土壌協会は食物基準機関に消費者への栄養アドバイスを再検討するように求めていきます」

Friday, July 06, 2007 3:38 PM

Author:事務局 : 2007年07月07日 16:26