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2008年05月27日

■ヨーロッパが警告にもかかわらず原子力発電に向かう

プラハ-EUは地球温暖化現象とガス依存に対する解決策として核エネルギーを支持するように思われる、しかし市民団体は安全性と廃棄物処理が核産業成長の前提条件であるべきであると警告している。

これらの問題が、第2回ヨーロッパ核エネルギーフォーラム(European Nuclear Energy Forum)、核エネルギーの機会と危険を論じるEUイニシアティヴで、5月22、23日、プラハで討論された。

市民団体は、そのイベントにおける、極めて低い代表者分布を批判し、EUに圧力をかけている核エネルギー支援業者の集会として見ている。

「リスクがないエネルギー技術はない。我々はそれを受け入れて生きて行かなければならない、そして既存の可能な事柄から最良選択をしなければならない。この委員会は核エネルギーが必要であるという意見を持っている。」と、諮問機関であるEU経済社会委員会から来たウラー・ビルギッタ・サーケイネン(Ulla Birgitta Sirkeinen)が参加者に言った。

ヨーロッパ議会議員ニコール・フォンティーン(Nicole Fontaine)は参加者にこう述べている:「我々はすべて2020年までに温室効果ガス排出を20パーセントレベルに下げる(EU)目的を共有する。再生可能エネルギーのような多くの解決策があるけれども、現実はヨーロッパのエネルギー需要の32パーセントをカバーする核エネルギーを我々が使うことを必要にしている。

「それは温室効果を持たない、そしてそれは供給確保を保証することを可能にする」と彼女は述べて、ロシアのガスへの高いヨーロッパ依存をほのめかした。多くの人は原子力がロシアのガスの代わりになり得ると信じている。

EUは世界で最大の核エネルギー発電を行なっている。

しかしEU全体が核支持になってはいない、と、「地球の友」のパトリシア・ローレンツ (Patricia Lorenz)が言った。スペイン、スウェーデン、ベルギー、ドイツ、オーストリア、のようなEUメンバーはすべて原子力について疑念を持っている。

「核エネルギーにサポートを与える為産業界と政治団体からこの会議に強い圧力がかかっている。そしてこれは合法的ではない、なぜなら多くの国は核支持でなく、大衆は主として核に反対しているからだ。」とローレンツ氏が言った。

ほとんどの参加者が、エネルギー消費の「避けられない」増加にどうより良く取り組むべきかを論じたが、ローレンツ氏は、エネルギー消費を減少することに、鍵があると信じている。

「誰もこの事を聞くことを望んでいない、なぜならそれが運送に於ける多くの変更を意味するからです。エネルギー消費が減少する時にだけ、我々は再生できるものを持ち込むことができる。」と同氏はIPSに言った。

「どんな技術も消費レベルを維持することはできない。原子力さえできない:ウランもまた40年あるいは50年でなくなるだろう。」と同氏は述べる。

原子力産業代表者達はあまり心配していないようである。エネルギー強化産業消費者ドイツ連合会長トーマス・モック(Thomas Mock)がこの会議でこう述べている:「再生可能エネルギーは基本的な電力を我々に供給することができない、そしてこの問題は政治的に重要である、なぜなら多くの仕事が掛かっているからです。」

批判者達は、調和への努力が安全基準を下げる口実になり得ると主張した。ローレンツはまた事故への責任問題を取り挙げた。「核産業界は潜在的な脅威的出来事に対して保護されている。核産業界は起きることに対して支払う法的義務を負うべきである」と同氏は述べた。

同氏はまた、最も論争が厳しい問題をこう指摘した:「核廃棄物に対しては何も解決策がない;核産業界はこの問題に対してよく対処していない、また本当に努力していない。現実の解決はこれまでロシアへ廃棄物を輸出する事であった、そしてこれが核廃棄物の解決であるという事になるだろう。」

ローレンツ氏はこう述べている:「核廃棄物を処理する効果的な方法を見いだすことはできない;業界自体が、何の方法も思いつかないことで、それを証明した。関連して出る廃棄物量に対し資金が出せる技術がないのだ。」EUは1年間で放射性廃棄物40,000立方メートルを生み出している。

Author:事務局 : 2008年05月27日 18:44