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2008年11月13日

■ファースト・フードは科学的に何を意味するのか

1000億ドルのファースト・フード産業がトウモロコシの土台に依拠しているという事は、難しい科学的真実というよりも、憶測や見た目で、察知されてきた。だがこれからは違う事になる。

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アメリカ全土のレストランからの化学分析は、ファースト・フードの中で使われるすべての牛あるいは鶏のほとんどは、トウモロコシの餌で育てられている事を示した、そして、貧弱な食習慣に補助金を交付することで政府の役割へ新たな批判を起こしている。

ハワイ大学地球生物学者、そして今回の研究共同執筆者A.ホープ・ジャレンがこう述べている:「これまで人々は自分達が観察したり、発見した事を話にしてきた、それは個々のジャーナリストや個別の消費者としてであった。だが、そういった逸話は科学的立証を意味しない。私達の場合は、この食品がどのように生産されているかについて全国データを獲得した。それは非常に客観的です。」

トウモロコシは米国では農業の中心である。米国ではトウモロコシはどの他の作物よりも多量に栽培され、そしてより多くの政府補助金を受け取っている。1995年~2006年の間に、トウモロコシ生産者は連邦政府補助金の中から560億ドルを受け取ってきた。さらにこの年度の補助金数字は間もなく100億ドルに達するかもしれない。

しかし近年環境保護者達は、トウモロコシに持続できない農業の烙印を押している。トウモロコシは大量の肥料と農薬を必要として、そしてその両方は製造する為多量の化石燃料を必要としている。

その結果産出されるトウモロコシのほとんどは、生き延びるためにトウモロコシだけを食べて進化したわけではない家畜に給餌されている。牛では、トウモロコシを食べることは、メタン(有力な温室効果ガス)の腸内膨張ガスの放出を増加させる、そして食中毒の通常原因である「eコ-ライ」が多量な腸内環境を作り出している。それは、抗生物質を牛飼料に混ぜる事が必要になり、それが今度は、耐抗生物質を持つ疾病菌種を生みだしていく。

そういった家畜の多くは、高カロリーで低栄養のフランチャイズ・ファースト・フードで出る食べ物になっている。それは肥満、糖尿病、心臓病に繰り返し関連していると言われている。ファースト・フードの最大のセールス・ポイントはその安い値段である、そして、それができるのはトウモロコシの普遍的な安さがあるからだ、と、産業批判者達は言っている。

ジャレンの研究チームは、米国の6都市の、マクドナルド、バーガーキング、ウェンディーズ・レストラン、からのハンバーガー、鶏サンドイッチ、フレンチフライを分析した。そのすべての場所での両タイプの肉では、窒素と炭素の自明な痕跡は、その家畜がトウモロコシだらけの餌を食べたことを示した;牛肉の場合には、162のサンプルのうち150サンプルが、トウモロコシだけを食べた動物からの肉であった。揚げ物はトウモロコシに基づいた油の中で揚げれていた。

これらの結果は驚くべきものではないが、「ほとんどの人々はトウモロコシ成分が食糧供給で浸透している範囲に気づいていない」という事実を強く表している、と、ニューヨーク大学食物研究エキスパート、マリオン・ネスレは、述べている。

栄養を別にして、ジャレンは、消費者に自分達が食べるものが示唆する事を考慮するように求めている。「あなたがファースト・フードでお金を払う場合、常に、それはトウモロコシ産業へ直ちに戻っていくのです。」と、彼女は言った。

「ホワイトハウスで新しい大統領が仕事をはじめようとしています。それは農業政策を再調整して、肥満に関して考え直す大きな機会です。今回の研究は、多くの面で一つの産物に収斂していくことを示しています。」と、彼女は述べた。

Author:事務局 : 2008年11月13日 16:10