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2009年04月01日

■国連が食糧危機の増大を警告する

バンコク発--グローバルな金融危機の真只中での厳しい融資減少で農民が生産を拡張するのが困難になり、昨年の高騰した食品価格の繰り返しになる機会を増加させるかもしれない、と国連食糧機構の長官が警告している。

バンコクで二年ごとに開催されている「国連食糧政策会議」で、ジャック・ジウフ国連食糧農業機構長官、は、世界的に栄養不良の人々の数が食品価格の最近の下落にもかかわらず上昇し続けているとリポーターへ述べた。

彼はまた、世界的景気後退から開発途上世界の痛みを緩和するのを助ける方法として、今週ロンドンでの20国サミット会議での議題に農業への投資を載せるように世界のリーダー達に要求した。

「我々はこの状況が非常に危険であると言っているのです、それは食糧危機があるというだけでなく、それが金融危機によって悪化しているのです。」と、ジウフ長官が述べた。

2007年と2008年には、トウモロコシ、米、その他の穀物の価格が、緊縮供給と市場投機さらに発展途上国や生物燃料による作物への増大需要の完全な嵐の中で、急上昇した。価格急騰で人々は基本食料が買えなくなり、いくつかの開発途上国で猛烈な抗議を引き起こし、多くの経済学者達が農業生産に大幅な新しい支出を要求した。

その時以来食品価格は3分の1またはそれ以上下がった、また一部の専門家は、経済成長が停滞するにつれ、米や他の商品の供給過剰も警告している。

しかし、穀物価格は2005年よりまだ27%高くなっていると、ジウフ長官が言った。また、グローバルな穀物保有量は低いままである。さらに、十分な食物がない人々の数は上昇し続けている。世界中で栄養不良の人々の数が、2007年の9億6300万人から、より高くなる食品価格の打撃が広がってゆき、10億を超える事はありうる、と、彼は述べた。

多くの国々が、中国を含み、地域での支出を増強させて、農業投資をその経済刺激イニシアチブの重要な要素にしている。

多数の政府は支出を増大させているが、グローバルなクレジット・クランチ(融資緊縮)は、「今年開発途上の世界の農業の拡張を抑制するだろう。私たちはこれを非常に不安定な状況と考えています。」とヨアヒム・フォン・ブラウン、ワシントンの国際食糧政策研究所所長、が、最近のインタビューで述べている。

国連のジウフ長官は、「クレジット・クランチ」は食物問題で挑戦されている国々を少なくとも2つの方法で害すると述べた: 即ち、それらの国が輸入作物を買う資金を調達することをより難しくする、そして、小規模農民にローンのコストを上げることである。

農民達は、利用できる融資が少なくなっていき、作物の植えつけを止めざるを得なくなる、あるいは、闇の高利貸しから借金をする事になり、何年も農民の生産物を差し押さえる利子を背負う事になってしまう。

Author:事務局 : 2009年04月01日 09:37