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2009年04月08日

■リオデジャネイロ・スラムの隔離壁

リオデジャネイロ発--リオデジャネイロ州政府が、貧困者が集まっている場所の周りに造られる壁が、スラムによって浸食されているブラジル大西洋岸熱帯雨林の残留地を保護するように設計されていると主張している、他方、人権擁護団体は、それは、さらに金持ちと貧乏人を分離させる為に設計されていると、述べている。

都市を囲む山腹に建てられた「ファヴェラス」として知られているスラム街の住民は、1日に何度も、当地域の急な階段や通路を、上がったり下がったりしてきた。部外者にとってはこの壁まで登るのは困難である。

しかし、これは単に物理的な挑戦になるという事だけではない。それはまたこの貧民街の狭くて暗い通路の迷宮で簡単に迷ってしまう事でもある。

州政府のプランは、コンクリートの壁11キロメートルを19のリオ貧民街周辺に年末までに建設する事である。

ポルトガル人の作家ホセ・サラマゴ氏は彼のブログで、この壁を、ベルリンの壁、あるいはイスラエルのヨルダン川西岸地区の壁に比肩させている。また他の批判者達は、合衆国とメキシコの間の壁にそれを比べている。そしてブラジル人の人権擁護団体「グローバル・ジャスティス」は、「社会的アパルトヘイト」を作る事になるだろう、と、述べている。

州の公共事業部部長、イカロ・モレノ、は、報道機関IPSへこう述べている:壁は、既に荒廃された大西洋熱帯雨林の更なる消失を防ぐための環境保護壁である、そしてこの多雨林はかってブラジルの大西洋沿岸地域の大部分を覆っていた生態系で、今はその森林の93パーセントを失っている。

しかし、ナンドソン・リベイロ、サンタマルタに住んでいるコンピュータ技術者、は、こう述べている:その壁は「檻」のようである。壁の裾では、「警察がその地域に絶えない監視をしている。」それは、セルジオ・カブラル知事行政部が貧民街を占有して以来の事で、警察隊の大量配置と麻薬取り引き暴力を根絶させる社会プロジェクトの両方を用いている。

その壁は高さが3mあり、森から、裸レンガの家群(最優越スラム居住者達)、あるいは山腹に危なそうに集まっている足場に載っている掘立小屋群、を、切り離している。政府によると、これはまた壁建設の別の理由、環境的な破滅防止、になる。

しかし、スラムの住民達、社会アナリスト達、人権保護運動家達、は、この鋼鉄とコンクリートの壁は、1800万ドルかかる事になり、金持ちと貧乏人の間の隔離をさらに強める事になると、述べている。

都政府の「ペレイラ・パソス研究所」による調査は、リオの750のスラムの半分、首都住民の150万人の住み家、は、1999年と2004年の間で倍増した事を示している。都市最大の貧民屈「ロシンハ」には20万人が住んでいて、この現象の最も明かな事例である。

この最長の壁がロシンハを囲んで建てられることになっている。

Author:事務局 : 2009年04月08日 14:56