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2009年05月28日

■遺伝子学の商業化と市民への危険

ランコム社は、「"Genifique"」と云う商品、人の肌のもっと活発な遺伝子を特定して開発された「皮膚漿液」を販売し始めている。

「プロクター&ギャンブル」社、世界最大の消費者物品会社は、フケから一般の風邪まであらゆる事の遺伝子学を調査している。

「スタートアップス」社は消費者に全体ゲノムスキャン、さらに減量や心臓健康に関するアドバイスをカスタマイズするためにもっと狙いを定めた遺伝子検査を提供している。

しかし、遺伝子学が研究室を超えて広まるとき、科学者は、多くの会社が、この科学が国民の期待を満たすほど熟していないのに、過剰な約束をしていて、この事が「バックラッシュ」に火をつけるかもしれないと心配している。

科学者達はこう述べている:科学者が病気や年をとることで遺伝子の役割を研究するのは当然の事である。しかし、十分に理解されていない方法で危険を生むかもしれない遺伝子についての情報を消費者に直接与えるのは、または遺伝子学上の主張をして有効だとする製品を提供するのは、別の困った事である。

イサク・コハネ博士、ハーバード・メディカル・スクール教授、はこう述べている。「これまで起きていることは、一部のこれらの会社が、我々が行ければよいと望んでいる地点に関する我々の情報を盗用して、それを我々が今いる地点でのビジネスプランに変えてしまっているのです。それは私たちをたしかに害する事になります。」

他方では、これらの会社は、たとえ遺伝子学の複雑さの多くが研究卒室で追及されているにしても、すでに十分な事が知られていて、貴重な情報を消費者に提供していると、主張している。

「それは初期の科学です。それは流動的です。そして、それは変化しているのです…」と、リュー・ベンダ、消費者のための遺伝子テストを開発しているウォルサムの会社、「インターロイキン・ジェネティックス」のチーフエグゼクティブは述べた。

今までのところ病気にリンクされたDNAの遺伝子や切片の大部分は、病気への小さな、あるいは、解釈しにくい、危険を与えている。

W.グレゴリーフェロ博士、米国ヒトゲノム研究所のゲノムヘルスケアブランチ・チーフ、は、こう述べている:遺伝子学へ消費者が最初に導入されるのは、遺伝子が病気に関連しているのがわかるテストの時である、しかしそれが消費者を不必要に心配させたり、あるいは誤った安心感を与えるかもしれないことを彼は心配している。

市場への遺伝子学到来のサインとして、最初の「消費者遺伝子学ショー」が6月にボストンで開催される。この会合は、台頭する技術に関するプレゼンテーションを始め、医師と科学者のパネルがあり、この分野の正統性を確立し、議論するためのフォーラムである。

その会合のセッションは、そのような会社への知的財産と投資を含むだけでなく、「この科学はもう準備ができているのか?」、「個人遺伝子学--それは今現実に在るのか?」の議題を含んでいる。

「米国食品医薬品局」は遺伝子テストを行える研究室に認可を与えるが、しかしそのテストは通常緊密には規制されていない。「連邦取引委員会」はそのウェブサイトで遺伝子テストに関して消費者に警告を出している。

「インターロイキン・ジェネティックス」社は、異なった健康状態の危険を高めるのが明示された遺伝子があるかどうかをテストしている。コハネ博士は、この会社の製品には詳しくはないが、遺伝子を見つけだすのは、自分の両親と話すより、一般的にいって、価値ある事ではない、と指摘した。

「家族の歴史は自分の危険について目下我々が持っている最も大きな予言提供者である。単一の遺伝子や遺伝子グループはその足元にも追いつかないのです。」と、コハネ氏は述べた。

ロバート・グリーン博士、ハーバード・メディカル・スクールの遺伝子学研究者は、遺伝子学の可能性は大きい、しかし遺伝子学が効果の見込みを実現できない商品の純粋にマーケティング手段として使用されるなら、それは危険になりうると述べた。

「遺伝子学に携わる私たちの多くは、これがその分野に対する最も重大な危険の1つであると思いますー遺伝子学の正統な分野がある種のポピュラな擬似科学によって圧倒され、実際の科学的潜在力を非正統化して、混乱させてしまうのです。」と、彼は述べた。

Author:事務局 : 2009年05月28日 18:00