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2006年04月30日

AQUA172号 トップ記事

 BMW技術を普及する事業会社・㈱匠集団そら(椎名盛男代表取締役)の第一三期定期株主総会が、三月二四日、東京・水道橋で、全国から同社の株主となっているBM技術協会の理事ら関係者二九人が出席して開催されました。今回の株主総会は、椎名代表取締役の呼びかけにより、各地のBM協会関係者が広く情報交換を行う場としても設定されました。

 株主総会では、第一三期の決算報告と取締役の選出の議事が提案され、それぞれ承認されました。今回、選出された取締役は、以下の通りです。椎名盛男(重任=白州郷牧場代表)、市丸滋幸(重任=㈱ミクロコスモス研究所専務取締役)、伊藤幸蔵(新任=農事組合法人米沢郷牧場代表理事)、江島鉄郎(重任=農事組合法人綾豚会理事)、山本伸司(重任=パルシステム生活協同組合連合会商品統括本部長)、宮﨑利明(重任=生活協同組合連合会グリーンコープ連合企画本部長兼産直事業本部長)、向山茂徳(重任=㈱山梨自然学研究所代表取締役)。
 議事承認の後、同社の星加浩二プラント事業部長から、協会の活動方針の一つである「地域の水を生態系の水に戻す」農業集落排水改善事業の具体的技術報告が行われました。石川県能美市の技術導入事例では、自治体の負担となっていた処理施設から出る余剰汚泥の処理費用が計画通りに低減したこと、青森県藤崎町で行われた悪臭防止実証実験事例では、約二週間で硫化水素やアンモニア、メチルメルカプタン等の悪臭物質の発生がなくなるデータを得られたことが報告されました。また、現在、神奈川県の㈱共生食品で取組んでいる高密度生物膜生成実験(二頁の記事参照)についても解説が行われました。
 この後、宮﨑取締役の司会により、農業集落排水改善事業等について、今後どのように事業をすすめていけるか、各地の状況説明や、進めていくための方法等、出席者による情報・意見交換が行われました。    
 また、茨城県の田中一作さんや、栃木県の松井眞一さんらの家庭雑排水を利用した生物活性水プラントの普及について、リース方式を活用してはどうかというアイデアや、家庭での雑排水処理プラントについて、踏み込んで検討してはどうかという意見等が出席者から出されました。
 最後に椎名代表取締役が「BMW技術は、畜産の臭いをなくすという初期の段階、畜産と耕作の有畜複合による循環型農業に活用するという段階、そして今後は、河川の上流から下流までを一つの流域共同体と捉え、その水や土を守っていく方向に向かっていく」と述べ、会議を締めくくりました。

Author 事務局 : 2006年04月30日 15:41

 
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