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2013年03月01日

【AQUA251号】高知県「とさやま土づくりセンター」生物活性水プラント工事

 昨年(二〇一二年)一二月一七日〜二四日の八日間、高知県高知市土佐山にある(財)夢産地とさやま開発公社の土づくりセンターで生物活性水プラント増設工事を行いました。
 今回の工事は、土づくりセンターで製造されている堆肥の増産計画に伴うもので、生物活性水の生産量を増やすためのものです。ここにはすでに、一槽五t(ホーロータンク)×五槽(日量/五〇〇L)の生物活性水プラントが導入されています。増設工事を行ったプラントは既存のプラントと同じ容量のもので工事後には日量一tの生物活性水の生産が可能となります。昨年一一月に行われた第二二回BMW技術全国交流会の視察Aコースに参加された方はまだ骨組みだった同センターを見学されたことと思いますが、現在は二次発酵堆肥舎、一次発酵舎等の新建屋の増設工事も完了し、堆肥原料を撹拌する一次発酵撹拌機(基本システム設計を匠集団そらが受注)も納入され、後は生物活性水のできあがりを待つのみとなっています。
 工事はエア配管(ブロアから各槽の散気管へ空気を送るための配管)から始まりました。プラント建屋の張り(内側の柱など)やタンクの位置によって微妙な調整が必要となり、慎重に進められました。加えて、五槽目から一槽目に生物活性水を戻すライン、原水の給水ライン等を取り付け、各槽へ散気管を設置して行きます。また一〜三槽目までに軽石、三〜五槽目に花崗岩、四と五槽目に蛇紋岩を投入していきます。工事が始まってから四日目、一槽目に原水を入れ始めることができました。ここの原水は山の湧水ですが、タンクの水がいっぱいになるのに丸一日かかりました。
 五日目からは一槽目の培養調整が始まりました。原料は堆肥を使用しています。あとは約一週間ごとに第二槽へ、また同じ期間を経て次の槽へと移動させて培養を行っていきます。最終槽での培養が終わり、検査機関にて水質検査を行い、大腸菌と亜硝酸態窒素が検出されなければ生物活性水の完成となります。完成は検査結果含め、二月上旬の予定です。
 土佐山土づくりセンターの工事前の堆肥製造量は年間二五〇t、工事後は年間五〇〇tと約二倍の製造量となります。生物活性水は堆肥の発酵促進と水分調整、悪臭防止のために使用します。また、全国交流会をきっかけに生産農家への利用普及も積極的に進めて行く予定とのこと。堆肥センター等の詳細は次号以降のアクアにてお伝えします。
     (報告:㈱匠集団そら 星加浩二)

Author 事務局 : 2013年03月01日 19:44

 
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