【AQUA284号】第25回BMW技術全国交流会 基調講演にあたって

  根釧みどりの会・マイペース酪農 三友 盛行

 生産者、消費者を問わず多くの国民が市場経済優先の農業に、疑問を持ち、また将来に不安を感じている。食糧自給率の低下、遺伝子組み換え、農薬、化成肥料等の多用による生産物の劣化、経営難による離農、廃業、高齢化等による地方の衰退がある。一方、大都市への一極集中化がより進み、再び高度成長経済の旗の下、より効率を求める経済競争が激しくなり、表面的な繁栄の下で進む階層格差社会がある。このような将来への不安を払拭し、これからの農業のあり方を示すことが、この大会の大きな意義と考える。

現行農業の延長上に未来はない。
◎現行農業が辿った道
 自然を利用し自然から学ぶ農業から自然を軽んじ、自然を収奪する農業へ移行した。
 市場経済優先であり、生産資材の多投入、エネルギーの大量消費により生産量の増大を実現したが低価格、高コストとなり農家経済、農村を疲弊化した。
 さらに化成肥料、農薬等の多用により土壌の衰退、環境汚染を引き起こし、また、食糧の安心安全からも乖離した。
 たとえば、人力だけが頼りの農耕社会では農夫一人のエネルギーで一二倍の食糧エネルギーを確保できた。近代農業による、一九七五年時点の米生産では投入エネルギーと獲得エネルギーは一対一となっている。
 また、同様にみると農業の機械化は人力の三分の一以下という不効率になる。
 一九六〇年代から始まったアジアでの「緑の革命」は日本にも大きな影響を与えた。
 生産物の増収を実現したがより多くのものを失った。
①伝統農法が持っていた農民の知恵や生態系との共生という芽をつぶした。
②化学肥料や農薬への依存を強め、経済的自立の基礎を壊した。
③外部から持ち込まれた技術体系で、農民の内発性、自主性を押しつぶした。
 そしてこの「緑の革命」の実践者はノーベル平和賞を受賞した。
 今日から見れば平和への貢献に価値はなく多くの弊害をもたらした。

◎これからの農業とは
 大宇宙、太陽系、地球そして生物の誕生に至った理に適った大原則の延長上にある農業を実践すること。
 BMW技術は自然を背景にした循環であり、マイペース酪農は風土に生かされた循環型、適正規模農業である。自然と風土は同義語であり求める方向、方策は共通している。
マイペース酪農の実践を通して持続可能な農業の構築への提言をする。

◎持続可能な農業に向けて
・市場経済優先の慣行農業に対して、立ち止まり考えること。
・持続可能な農業の基本は足るを知ること。
・農と業を分離し、農の営みを優先し、業という経済を後に置く。
・業は生産拡大、追加投資を毎年求められ、安定性に欠け、高コスト、労働過重となり将来不安を増長させる。
・農は毎年同じことの繰り返しのように見えるが、安定、習熟、進化するので低コスト、適量生産となり安心して暮らせる。

◎消費について
 人間を養うものは口から入る食料であり、それが全てである。消費者は生産現場の仕組み、食材の購入方法、価格、調理、食事までの過程についてもっと自分達の問題として学ぶ必要がある。食料は目に見えない微生物の生命から作物と言う形の生命の連鎖によるものである。その生命を食するとき人も命を得ることが出来る。月々の家計の中で残ったものが食費になるのが一般的であるが、食に関する項目が第一とならない限り安心、安全はなく、期待に応えられる農業も育たない。
 生産者も消費者も命をよりよく全うするためにお互いに持続可能な農業の実現のため、共に学び活動する時代となった。

 地球は岩石の塊でありそのミネラル要素の様々な働きにより命を誕生させ、その原理に沿って今日に至っています。
 農業は風土の自(おのず)然(からなる)と言う特性と制約を受けるものです。この制約を克服、支配することが農業の進歩としてきたが現在では行き過ぎてむしろ、農としての業(なりわい)を壊している。自然の制約を地域特性と受入れ、適地、適作、適量に励めば自(おのず)と暮らしが然(な)るものです。
 持続可能な農業は健康な命の連鎖の具体化であり、BMW技術やマイペース酪農の実践がその確立のための一翼を担うことになれば幸いである。

Author 事務局 : 2015年12月01日17:44

【AQUA284号】西日本BMW技術協会会員BMプラント巡回報告

報告:西日本BMW技術協会事務局 秦 武士


一〇月二日、紅会の三農場のBMプラント巡回点検を行いました
 グリーンコープの産直豚生産者グループである紅会(福岡県、佐賀県)をBMW技術協会事務局長の秋山さん、グリーンコープ連合畜産部の大屋さん、西日本BMW技術協会事務局の宮﨑と秦の四名で巡回しました。

浦ファームの巡回点検…最初は紅会の代表で、西日本BMW技術協会会長である浦さんの農場、浦ファームのBM(生物活性水)プラントを点検しました。浦ファームは福岡県糸島市にあり、ラグーンで処理した処理水を原料とした生物活性水プラントです。つい先日まで糸状菌が増殖しラグーンの状態がかなり悪かったそうですが、浦さん本人が手間と時間をかけて改善されたそうで、「ラグーンの設置会社が『とっても状態が良いですね』と驚いた」と言われるほど良い状態まで改善されていました。事前にラグーンの処理水をペットボトルに入れてあったのを見ると、汚泥と上澄みがきれいに分離しており、EC(電気伝導度)とpHを計測したところ、ECは六・四(mS/cm)でpHは七.二でした。その後、生物活性水プラントを点検したところ、一槽目は良い状態でしたが、二槽目、三槽目になるにつれて生物活性水のにごりが濃くなっていました。ちなみに一槽目のECは七・二(mS/cm)で、pHは七・〇、残りの二、三槽目もほぼ同じ数値でした。浦さんも「なぜ?」と悩まれていましたが色々話しをしている中で考えられる原因として、自然石槽以外の槽は清掃済みですが唯一清掃できていないのは自然石槽のみで、この自然石槽から汚泥が流れてきているのではないかという判断になりました。この間、生物活性水の状態が良くないので豚舎への使用は止めているとのことだったので、このまま様子をみることにしました。

川口畜産の巡回点検…次は、佐賀県武雄市にある川口畜産です。浦ファームと同じ、ラグーンの処理水が原料となっており五tのホーロータンク四基の生物活性水プラントです。今年六月に四基になって間もなく訪問・巡回しています(AQUA二八〇号掲載)。タンクの上に屋根が無いので雨や異物などが入り込まないように屋根かフタのような物を設置する予定でしたが、八月からの台風や爆弾低気圧による強風等で設置するタイミングが無かったそうです。訪問した時は久しぶりの晴天でしたが、数日前までの雨がタンク内に入り込んでいて状態はあまり良くありませんでした。念のため最終槽のみ計測したところ、ECは六・一(mS/cm)で、pHは八・五でした。ラグーンの状態が悪く、プラントに流入してくる上澄みも状態があまり良くありませんでしたが、川口さんからは一ヶ月前はもっと悪かったが、だいぶ良くなってきているとのことでした。ラグーンの状態が良くなってきているので、生物活性水プラントはもう少し様子を見て、それでも変わらないようであれば一度、タンクの処理水をラグーンに戻して作り直してみることを相談しました。雨が入らないようにするのに本格的な屋根を作るのは大変なので、シートでカバーしてもらうことにしました。

唐津ピッグファームの巡回点検…紅会最後は野口さんの唐津ピッグファームの簡易尿処理プラントです。佐賀県唐津市にあり、一昨年の巡回では手が行き届いた見事な管理で、とても状態が良かったのでとても楽しみです。農場入口で防護服と長靴を履き、軽トラックに乗り換えていざ出発です。こちらも数日前の雨がプラント内に入り込んでいましたが、とても状態が良く、臭いも少なく、最終槽の処理水は透明度もあり、一昨年同様に管理が行き届いている感じです。野口さんの話から日常の点検を大切にしていることが感じられました。最終槽の亜硝酸態窒素の残留量を計測するためパックテストで検査したところ、見た目や臭いではあまり残っていないと思っていましたが、予想以上に残っていました。処理水は野口さんの農場近くの生産者グループ農援隊のメンバーが活用しています。また野口さんの農場でも飲水に添加していないので亜硝酸態窒素が残っていても問題ないので、そのことを確認して巡回を終了しました。

一〇月二日、秋川牧園の南関第一農場で、飲水改善プラント設置のための打ち合わせを行ないました
 この日の最後は熊本県南関町にある秋川牧園南関第一農場を訪問しました。秋川牧園の南関第一農場は昨年九月からスタートした新しい農場です。敷地内には全七棟で約六万羽の若鶏を飼育しています。今回の訪問目的はプラント巡回ではなく、農場内に飲水改善プラントを導入するための現地視察と打ち合わせです。農場内にある貯水槽を飲水改善プラントとして改築することで事前に打ち合わせしており、貯水槽の確認と工期についての相談を行いました。工事は農場内の若鶏が全量出荷(オールアウト)する一〇月末に行うことで打ち合わせを終えました。

Author 事務局 : 2015年12月01日17:42

【AQUA284号】大川村BMW技術研修会

報告:大川村役場   事業課 関 哲也

 平成二七年一〇月九日(金)、高知県土佐郡大川村では、BMW技術の拡充を目的に研修会を行ないました。研修会には、講師としてBMW技術協会から秋山事務局長と星加さんの二名に来ていただきました。参加者には同じ高知県下でBMW技術を利用している夢産地とさやま開発公社さんから五名、村内で土佐はちきん地鶏や大川黒牛の飼育を行なう生産者の(株)むらびと本舗から八名、大川村役場から四名、他にも大川村でBMW技術に関わってこられた方など多数の参加者がありました。
 午前中は村内の飲水プラント、生物活性水プラント、堆肥場などを巡回点検しました。リアクターへの軽石とペレットの入れ方について、より効果的な方法を教わったり、出来上がった堆肥の状態についてより品質の良い堆肥の見極め方などを学んだりしました。温度や乾燥状態、臭い等により判断をして、より良い堆肥を作ることでこの技術のさらなる発展につなげられることを実感しました。
 夕方より実施をした「BMW技術の基礎」というタイトルの研修会では、今一度BMW技術の理念や目的に始まり、BMW技術の基礎的な部分そしてその有効性について学べる機会を設けたい、ということで企画されました。秋山事務局長の講演は、BMW技術の基本的な考え方や歴史、生物活性水の特徴と機能、そして高知県下での活用事例についてお話いただきました。高知県でもBMW技術は六箇所で実施されており、国内合計では一二三箇所に、アジア諸国では合計一一七箇所でBMW技術が利用されているということで、この技術の有効性の高さが様々な箇所で認知されているということも知り、驚きました。
 今回の研修を通した学びの一つ目としましては、BMW技術を通してまずは畜産における水を変えていくことが最初の到達点になるということです。そうすることで、畜産で必ずといっていいほど問題となる糞尿処理及び臭気の対策が一度にできる、ということ。また、養鶏の分野におきましては、鶏の腸内環境が改善されることから、胃がないために餌の消化率が四〇%にも満たないといわれる鶏の飼料消化率が改善され、結果的に給餌量を減らすことができたり、排泄される糞の状態が良くなることで衛生環境の改善にもつなげることができたりする、ということも学びました。また、畜舎内に噴霧することで衛生環境の改善にもつなげることができる、という活用事例もあるそうです。
 技術自体への学びとしましては、BMW技術とは本来生態系が持っている自然浄化作用(物質が循環する作用)をより早く働かせることで、自然循環の環境で得るには二〇〇年ほどの年月を経て作られているとも言われる、いわば湧き水を再現する技術だと学びました。
 研修会の中では、現在土佐はちきん地鶏の飲水に生物活性水を五〇〇倍希釈で添加している状況について、二〇〇倍希釈に変えてみてはどうか、というアドバイスもいただき、今後またこの度の研修会で得た知識を元に改善していければ、と思います。
 研修会の後に実施した意見交換会の中では同じ高知県内でBMW技術を活用されている夢産地とさやま開発公社さんとの情報交換もすることができ、他の地域での活用のされ方を聞くことで比較をすることができました。
 大川村においてもBMW技術の利用は二〇年以上の年月を経ており、新たにBMW技術に関わることになった者には、技術についての理解が十分でなかった部分もありましたが、この度の研修を通して学びが深まったことで、大川村という自然環境とBMW技術という自然を活かした技術を使って畜産をしていることが大川村におけるアピールポイント・付加価値になるんだ、ということを実感できた機会になったと思います。ありがとうございました。

Author 事務局 : 2015年12月01日17:39

【AQUA284号】『サロン・ド・BMW』BMW技術学習会が開催されました

生活クラブ大阪で『サロン・ド・BMW』
  BMW技術学習会が開催されました

報告:生活クラブ大阪  環境委員会委員長 文野 裕子


 一〇月一五日、大阪市総合生涯学習センターにて「サロン・ド・BMW」を開催しました。
 当日は二一名の組合員と一名の組合員外のゲストの参加があり、今年度のBMモニターアンケート(生物活性水を家庭で使用)の集計報告、モニターからの報告を行ないました。
 その後、BMW技術協会の秋山さんからBMW技術の基礎と生物活性水についてのお話しを聞き、ケーキとお茶をいただきながら、環境委員会の部会である「しゃぼん玉クラブ」メンバーによるナチュラルクリーニング講座や参加者同士の意見交換、質疑応答など充実した会になりました。
 家庭内化学物質の削減のためにBMW技術と生物活性水を広めるという目的で毎年BMモニターを行っています。モニターは毎年二〇〇名を超える組合員の参加があり、その後に開催していたBMW生物活性水の学習会を「サロン・ド・BMW」と言うお洒落なネーミングに変更し、参加者も少しずつ増えてきています。今年度は新規組合員の参加も多く、BMW技術と生物活性水で家庭内化学物質を減らしていこうという環境委員会の活動が少しずつ組合員の中に浸透してきた事を感じました。
 脱原発とCO2削減をめざし、太陽光発電施設を三基設置し、また栃木と群馬のメガソーラーに参加し、再生エネルギーをつくりだしています。一五年度からは、再生エネルギーを「つかう」ための活動を開始します。
 また、持続可能な循環型社会を目指す活動として、リユースビン回収のキャンペーンの広報活動で、回収率のUPをめざすグリーンシステムの活動や、エコライフ家計簿を推進し、登録者を増やし一般家庭のCO2削減をよびかけています。昨年までの夏バージョンを今年度変更し、今年度は冬のエコライフをめざします。省エネ学習会を開催し、冬バージョンのコツを参加者と共に学習し、CO2の削減につなげます。
 地区と一緒にエコクッキングを企画し、楽しいプログラムを通じて、節電、節水の意味をこどもたちにも伝えています。
 家庭内化学物質の削減活動では、「石けん学習会」や「ナチュラルクリーニング」の企画を通じて石けん、重曹などの利用を増やす一方、BMW技術と生物活性水の利用普及に取り組んでいます。
 毎年生物活性水二リットルのBMモニターを募集し、利用者を増やしています。二〇一五年度は六月に環境委員会ニュースで二リットルの生活活性水、固形石けん一個のセット内容でモニター募集を行いました。二六〇名あまりの参加がありました。
 そして今年もモニター終了後に「サロン・ド・BMW」を開催し、BMW技術の基礎と生物活性水についての学習と共に、利用者同士の情報交換をおこないました。BMW技術の基礎と生物活性水の活用と題して秋山事務局長のお話をお聞きし、BMW技術と運動の歴史、システム、目的を知ることが出来ました。初めて詳しい話を聞かれたかたも多くてその素晴らしさが良く理解できました。モニターの方一名に使用の感想を発表していただきました。切花への使用、お風呂に入れる事、消臭剤としてなど情報交換の場として盛り上がり使用方法が広がりました。このような企画で、BMW技術の良さを伝え、それぞれが家庭内で使用範囲を広げてもらい生物活性水の一〇リットルの供給につなげていくことで、BMW技術を広げていきたいと考えています。
 生協活動は、自分の生活の消費材を得ることで、どのように自分を取り巻く、地域、日本、世界の環境と関わっているかを考え、参加できる場所であると思います。それぞれの企画はとても小さなプログラムですが、持続した活動をこれからも続けていきたいと思っています。


「サロン・ド・BMW」に参加して

 生活クラブに加入してまだ一年四ヵ月のわたしは、かねて興味のあった石けんセミナーに参加したことでBMW生物活性水を知る事になりましたが、詳しいことは何もわからす、用途を書いたプリントをもらってとりあえず切り花を長持ちさせるという使い方しかしていませんでした。
 生活クラブのチラシでBMW生物活性水を使って大事に作物を育てている生産者さんの紹介記事を読むと身近に感じられ、何となく肥料の代わり位の認識でとらえていました。ですから、秋山さんから「毎日飲んでいます」「五歳の息子もまねて飲むようになりました」というお話しにたいへん驚きました。加えて、生活クラブのスタッフさんからみそ作りでの大豆を煮る祭にお水に加えているといいうお話しにも……。環境にやさしい良いものだろうとは思っていましたが、まさかの用途の広さです。
 まずは驚いているだけではなく、今後はお掃除やトイレの消臭等に、できるところから実際に使って行こうと心を新たにしました。
 そもそもは畜産あるいは農業を手助けするための技術として研究されてきたというお話に、本日のセミナーに参加したことで、大きな社会の一端を知る機会になり、うれしくなって帰途につきました。
     (生活クラブ大阪 組合員Aさん)

 生物活性水を毎日の生活に取り入れ、身の回りの有害化学物質を少しでも減らしたいという思いで「サロン・ド・BMW」に参加しました。講師の秋山さんのお話を伺い、BMW技術を活用した循環型農業がいかに自然循環の理にかなっているものか、そこから生まれたものをいただく私達もBMW技術の輪の中にいて健康な食生活を享受できているのだということを実感しました。また組合員による事前のモニター活動では様々な消臭効果や敏感肌にも優しいことが確認できました。今回、微生物とミネラル、自然循環の話など奥深いBMW技術の世界に引き込まれ、より多くの人に生物活性水の事を紹介し、まずは身近な生活からそして環境全体へ意識を広げていきたいと思います。(生活クラブ大阪組合員Bさん)

 BMW生物活性水ってなんか良さそうだけれど、私にはまだまだ使いこなせそうにないだろうなと思っていました。
 幼い子どもがいるので、化学物質や合成洗剤に頼る生活はしたくないと思い、掃除や洗濯などにせっけんを使い始めましたが、使い方に試行錯誤しているところで、BMWは上級者向けのものだという感じがしていたのです。
 BMWは自然界の縮図のようなシステムから生まれた、たくさんのミネラルが溶け込んだ水。原料が鶏の糞尿などと聞きびっくりしましたが、よく考えれば自然の水は雨があらゆるものを溶かし取り込み地上に出てくるもの。
 農業や畜産に生かされていると知り、そこで生産されたものは安心に思いますので、もっと利用し今後も食べ続けていきたいです。  (生活クラブ大阪 組合員Cさん)

Author 事務局 : 2015年12月01日17:38

【AQUA284号】10月のBMプラント巡回

○JA土佐れいほく  一〇月八〜九日
 高知県土佐郡土佐町のJA土佐れいほくにてBMW技術基礎学習会が開催されました。参加者は職員や営農指導員の五名、BMW技術の基礎と生物活性水の活用方法について学びました。講師はBMW技術協会の秋山事務局長。
 JA土佐れいほくへのBMW技術の導入は平成五年、元々は長岡郡本山町のJA本山町に導入されたので、生物活性水プラント自体は本山町の堆肥センターに設置されています。その後、近隣の土佐町や大川村など高知県北部の吉野川流域の農協が広域合併しJA土佐れいほくとなり、現在はJA土佐れいほくによって管理されています。最近では土佐赤牛の産地として注目を浴びていますが、生物活性水の原料はこの牛たちの糞で製造された牛糞堆肥です。堆肥と生物活性水は地域の農家が利用し、地域内での耕畜連携ができていました。しかし農協合併後は堆肥の活用は進むものの、生物活性水の活用は堆肥作り以外には進まなかったのが現状でした。この現状を打破しようと今回、畜産課の小笠原さんが生物活性水プラントの補修工事と基礎的な学習会をBMW技術協会に提案し実現しました。
 学習会後は、実際に地域の農家が生物活性水を使いやすくするためにどうすればよいか、畜産への具体的な活用方法などの話し合いがおこなわれました。そこで、年明けの組合員総会で学習会を再度開催して活用を薦めていく、堆肥センターの運営に関しては、とさやま土づくりセンターに指導を依頼するなどして見直していこうということになりました。
 なお、補修工事については匠集団そらが、配管補修工事、ブロアの交換などをおこない、生物活性水もあらたに作り直し、現在は培養調整中で一一月中旬には新たに生物活性水が完成する予定となっています。

○ナカショク中条離乳農場  一〇月二九日
 毎月おこなわれている定期点検、今回も生物活性水の水質検査、農場内の臭気検査等をおこないました。臭気については少しずつ変化しているとの評価をもらったとのことで、引き続き、洗浄水への添加、臭気のもととなるような場所への散布を続けていきます。    (報告:匠集団そら 星加浩二)

○秋川牧園〜熊本県の南関第一農場
 飲水改善プラントの設置工事
   一〇月二六〜二七日
 熊本県玉名郡南関町にある南関第一農場はブロイラー六万羽、年間出荷羽数は約三〇万羽。
 工事は既存の飲水用の土木槽へエアレーションとリアクターシステムの設置、花崗岩など一・五トンほどの自然石を投入しました。秋川牧園へのプラント導入は四農場目で、ブロイラーへの導入は初めてとなります。今後は同社の他農場との違いに関してなど、経過を見守っていきたいと思います。
    (報告:BMW技術協会 秋山澄兄)

Author 事務局 : 2015年12月01日17:35

 
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