« 【AQUA284号】『サロン・ド・BMW』BMW技術学習会が開催されました | メイン | 【AQUA284号】西日本BMW技術協会会員BMプラント巡回報告 »

2015年12月01日

【AQUA284号】大川村BMW技術研修会

報告:大川村役場   事業課 関 哲也

 平成二七年一〇月九日(金)、高知県土佐郡大川村では、BMW技術の拡充を目的に研修会を行ないました。研修会には、講師としてBMW技術協会から秋山事務局長と星加さんの二名に来ていただきました。参加者には同じ高知県下でBMW技術を利用している夢産地とさやま開発公社さんから五名、村内で土佐はちきん地鶏や大川黒牛の飼育を行なう生産者の(株)むらびと本舗から八名、大川村役場から四名、他にも大川村でBMW技術に関わってこられた方など多数の参加者がありました。
 午前中は村内の飲水プラント、生物活性水プラント、堆肥場などを巡回点検しました。リアクターへの軽石とペレットの入れ方について、より効果的な方法を教わったり、出来上がった堆肥の状態についてより品質の良い堆肥の見極め方などを学んだりしました。温度や乾燥状態、臭い等により判断をして、より良い堆肥を作ることでこの技術のさらなる発展につなげられることを実感しました。
 夕方より実施をした「BMW技術の基礎」というタイトルの研修会では、今一度BMW技術の理念や目的に始まり、BMW技術の基礎的な部分そしてその有効性について学べる機会を設けたい、ということで企画されました。秋山事務局長の講演は、BMW技術の基本的な考え方や歴史、生物活性水の特徴と機能、そして高知県下での活用事例についてお話いただきました。高知県でもBMW技術は六箇所で実施されており、国内合計では一二三箇所に、アジア諸国では合計一一七箇所でBMW技術が利用されているということで、この技術の有効性の高さが様々な箇所で認知されているということも知り、驚きました。
 今回の研修を通した学びの一つ目としましては、BMW技術を通してまずは畜産における水を変えていくことが最初の到達点になるということです。そうすることで、畜産で必ずといっていいほど問題となる糞尿処理及び臭気の対策が一度にできる、ということ。また、養鶏の分野におきましては、鶏の腸内環境が改善されることから、胃がないために餌の消化率が四〇%にも満たないといわれる鶏の飼料消化率が改善され、結果的に給餌量を減らすことができたり、排泄される糞の状態が良くなることで衛生環境の改善にもつなげることができたりする、ということも学びました。また、畜舎内に噴霧することで衛生環境の改善にもつなげることができる、という活用事例もあるそうです。
 技術自体への学びとしましては、BMW技術とは本来生態系が持っている自然浄化作用(物質が循環する作用)をより早く働かせることで、自然循環の環境で得るには二〇〇年ほどの年月を経て作られているとも言われる、いわば湧き水を再現する技術だと学びました。
 研修会の中では、現在土佐はちきん地鶏の飲水に生物活性水を五〇〇倍希釈で添加している状況について、二〇〇倍希釈に変えてみてはどうか、というアドバイスもいただき、今後またこの度の研修会で得た知識を元に改善していければ、と思います。
 研修会の後に実施した意見交換会の中では同じ高知県内でBMW技術を活用されている夢産地とさやま開発公社さんとの情報交換もすることができ、他の地域での活用のされ方を聞くことで比較をすることができました。
 大川村においてもBMW技術の利用は二〇年以上の年月を経ており、新たにBMW技術に関わることになった者には、技術についての理解が十分でなかった部分もありましたが、この度の研修を通して学びが深まったことで、大川村という自然環境とBMW技術という自然を活かした技術を使って畜産をしていることが大川村におけるアピールポイント・付加価値になるんだ、ということを実感できた機会になったと思います。ありがとうございました。

Author 事務局 : 2015年12月01日 17:39

 
Copyright 2005 Takumi Shudan SOLA Co.,Ltd All Rights Reserved.