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2007年08月01日

西日本BM技術協会 研修会・第15期総会開催 【188号】

BMW技術の有機栽培での効果的な活用法を研修

 西日本BM技術協会研修会及び第一五期総会が、7月10日(火)に長崎県南島原市の原城温泉・真砂に於いて、開催されました。はじめに研修会が以下の内容で行われました。
 
●BMW技術による農法を深化させる
  ~自然学を実践する~「土と水の学校」有機栽培講座の目的と概要
 
  BM技術協会事務局長 礒田有治氏

●BMW技術と有機栽培理論
  小祝政明氏
  (~自然学を実践する~「土と水の学校」講師、ジャパンバイオファーム代表取締役)

 礒田事務局長は、土づくりで重要な「物理性・生物性・化学性」の内、これまでの協会の取組みは、「化学性」の追求が十分でなかったとし、C/N比などそれぞれに違ったBM堆肥の特徴を知り、使用することが大切と解説しました。
 また、生物活性水も原料、行程により成分が違うことを説明したうえで、栽培特性や作物の特性に合わせた成分を持つ生物活性水の開発や可能性と、「土と水の学校」取組み産地での成果の実例を発表しました。
 小祝氏は、植物の生理を解説し、ミネラル、鉄などの微量要素の重要性を強調しました。その上で、ミネラル、微量要素の過不足をなくすため、
①「体積法」での正しい土壌分析、②分析データにもとづいた施肥設計、③正しい堆肥の作り方、が必要と説明しました。
 また、BMW技術は、微生物を使ってミネラルの水溶化促進、有機物の液状化を行うことに特徴があり、根からの吸収がしやすい形にしている。そのことにより、植物内で合成される炭水化物が多くなり、収量が多くなる、実が甘くなるなどの効果につながることを解説しました。
 この他、1951年と2001年の栄養成分化を比較した表を示し、ほうれん草では鉄は6.5分の1、ビタミンCが4分の1に、ミカンにいたってはビタミンAが142分の1減っていることを解説し、植物生理に基づいた有機栽培をしなければ栄養価のある作物をつくれない、と訴えました。
 学習会に続いては、第15期西日本BM技術協会総会が、九州各地の会員35人が出席して開催されました。
 2006年度の活動報告、決算報告が、亀井芳文氏(生活協同組合連合会グリーンコープ連合)から行われ、続いて中村康則氏(中村畜産、紅会代表)から監査報告が行われました。
 次に、「BMW技術を生産者の技術として拡大していく」「畜産農家と耕種農家の結びつきを積極的に進め、地域循環型の有機農業を積極的に進める」などの2007年度の活動方針案と予算案が承認されました。最後に役員改選案が提案され、これを承認して、総会は終了しました。今回の役員改選は以下の通りとなっています。

辞任 宮﨑利明氏
 (生活協同組合連合グリーンコープ連合)
新任 野口雅彦氏
 (生活協同組合連合グリーンコープ連合)

 (報告:長倉徳生)


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Author 事務局 : 2007年08月01日 18:20

 
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