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2011年02月01日

【AQUA228号】「2011年を迎えて」

生田BM技術協会理事長挨拶


 新年明けましておめでとうございます。
 農業をとりまく環境は厳しさをましています。とりわけTPPが叫ばれ、輸入が自由化されると、地球規模の食糧危機に際して、食糧安保、国内自給の課題はどうするのかと言われています。日本の農政はこんなところでしか議論がされてないように見えます。これまでさんざん「安全・安心」と言っていたのはどうしたのでしょう。私たちはこうした農政議論に頼れるのか、頼れないのか議論が必要です。
 韓国でBMの普及がすすんでいることはこのアクアでなんども紹介されていますが、韓国では行政が積極的にBMプラントを導入し、活性水を生産者に無料で配布するだけでなく、光合成菌の培養・生産、有機農業の研究、指導が協力に推進されている有機農業支援の農政の実体があるのです。即ち、FTA推進の一方の農政があると言うことです。
 私たちが来るべきTPP・FTAへの備えのヒントがありそうです。
 我々BM技術協会は最も優れた、確かな農業技術を持った集団です。そして、農薬・抗生物質等の化学物質を使わない農畜産を推進し、安全性と地球環境保全の技術を持った集団です。改めて、我々の技術が求められる時代の到来であると共に、国際社会に登場すべく準備をしなければならないように思います。
 農の担い手についても「解」を持ってるように感じます。昨年の節目になる第二〇回BMW技術全国交流会の風景を思い出してください。発表者の世代代わりです。農業技術をめぐり、人が集まり、若い世代の輪が広がって来た、BMのこれまで培って来た技術運動の成果だと言えます。
 一昨年から私たちBM技術協会は任意団体から法人化への検討をしてきました。この法人化はあらためて社会に責任をもって登場すること、そして、世代交代をすすめることでもあります。
 言うまでもなく、地方の疲弊には、拍車がかかっています。BMの会員の地方にあっては自身(集団)が農業の中核的担い手であるばかりでなく、政治的、経済的、社会的集団となることが嘱望されている時代になりつつあります。
 しかしながら、我々の「農」を取り巻く環境は厳しいものがあり、国難は避けて通れません。地方に「地方党」をつくる時を迎えているのかもしれませんが、現実問題として、都市、市民との交流を太く、確実なものにするばかりでなく、地域雇用を少しでも多く確保し、若者を域内に人的資源として保全することも、鋭い問題として課題となるでしょう。私たちBM技術協会は、そういう責任を果たせる社会的、国際的認知を得た組織(法人化)へと脱皮し、第一歩を踏みだそうとしています。
 今年も実りある一年となりますよう、また、一丸となって会員と歩めるよう祈念し、新年の挨拶とします。

Author 事務局 : 2011年02月01日 21:20

 
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