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2013年02月01日

【AQUA250号】高知県南国市の高知県立高知農業高校で生物活性水プラントが再稼働

 二〇一二年九月、高知県南国市にある高知県立高知農業高校で生物活性水プラントの再稼働工事と培養調整が完了しました。
 高知農業高校のプラントは、一九九五年に堆肥製造設備と併せて生物活性水施設を設置しましたが、担当者の異動などにより引継が充分に行われていなかったこともあり、プラントが止まったままでした。
 二〇一一年の九月に高知農業高校から匠集団そらへ「堆肥製造時の悪臭の問題で困っており、生物活性水プラントの再稼働が可能か」との問い合わせがありました。「以前の同校周辺は、ほとんどが田畑に囲まれていたが、現在は宅地化が進み、住宅が増えた。牛・豚を数頭、鶏を飼っているがその臭いが少しでもするだけで苦情がくるようになってしまった。再度、BMW技術を復活させて、臭いの問題を解消したい」と同校事務長から依頼がありました。
 翌一〇月には事前調査を行いました。BMW技術協会の山本優作理事(夢産地とさやま開発公社理事)にも立ち会っていただき、畜産科の先生達と一緒にどのようにプラント整備し、生物活性水を活用していくかを検討しました。その結果、予算が取れ次第、プラントを再稼働させることにしました。プラントの現状を確認した結果、さほど大きな補修はしなくても済み、予算が付いた今年の五月に補修工事を開始しました。
 生物活性水プラントは一槽が約三tのFRP水槽四本が設置されています。一槽目にリアクター塔を設置、各槽には軽石と花崗岩、蛇紋岩を投入しています。培養調整の原料は、ポークランドの十和田BMコンポスト(豚糞堆肥)を利用しました。調整が完了してからの原料は、堆肥製造施設が稼働しているので、畜舎から出る牛糞、豚糞を原料としてできる堆肥を利用します。生物活性水の活用法は、堆肥製造施設の一次発酵攪拌機へプラントから動力噴霧機を通して配管されており、堆肥の攪拌と同時に散布をします。期待される効果としては一次発酵において、より発酵を促進し、熟成した堆肥ができること、併せて臭気の防止です。生物活性水を使い始めてから約三カ月が経ちましたが、堆肥施設からの臭いはだいぶ抑えられており、期待通りの効果が出ているとのこと。今後は畜舎からの畜糞の原料置き場に原液を散布して、臭気を無くす効果をみることにしています。
(報告:㈱匠集団そら 星加浩二)

Author 事務局 : 2013年02月01日 19:21

 
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