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2013年07月01日

【AQUA255号】大阪・高槻市にある豆腐工場「豆伍心」での学習会

「BMW技術基礎学習会と生物活性水を使用した実験について


 四月二〇日に㈱豆伍心会議室において、BMW技術の基本的な学習会と生物活性水を利用したおからの処理方法について打ち合わせを行いました。参加者はBMW技術協会事務局の秋山澄兄氏を学習会の講師として来て頂き、豆伍心の従業員、生活クラブ生活協同組合大阪の東氏の八名です。
 今回、三月一五〜一六日に行われた第六回BMW技術基礎セミナーの分科会において生活部門に参加させていただき豆腐製造によって出るおからの処理方法について秋山氏と匠集団そらの星加氏に相談したところアドバイスをいただき豆伍心にて実験、それに伴い豆伍心の従業員を対象に学習会を開いていただくことになりました。

 学習会ではBMW技術とは自然の浄化作用を人工的に再現し少しだけ速める技術であり、それゆえに農薬のような即効性は無いが続けていくことで自然浄化機能がスムーズに働き、地球を守っていくということを学び、生物活性水は原料によって成分が大きく変わるということや毎回同じ結果が出るわけでなく試行錯誤を重ね、人と人との情報を交換し、共有することによって技術向上と同時に人とのネットワークも出来る。人の手によって色々な可能性がある技術だと感じました。また、食品工場の排水処理施設の事例もあり、私たちも食品工場で作業する者として大変興味深い話が聞けました。
 参加者からは「プラント内でミネラルが水に溶け込んだら岩石はどうなってしまうのか」という質問があり、それに対し秋山氏は「ミネラルが無くなった岩石は脆くなってボロボロになったり赤く変色する。しかし頻繁に岩石を補充しないといけないくらいすぐには無くならない」とのことでした。他にも「家畜の糞をそのままプラントにいれるのか」に対し「糞のままだと分解するのに時間がかかる。堆肥にしてから生物活性水にする」と分かりやすく答えてくれました。BMW技術を学んでいく中で環境に対しての考えや技術の理念など豆伍心にとって製造以外のことで色々と考えさせられる学習会になりました。

 生物活性水を使用した実験については前述の生物活性水を利用したおからの処理方法です。豆伍心ではおからを処理業者に委託し、処理しています。引き取りに来るまでの期間は豆伍心での保管になるので生物活性水を噴霧することで腐敗から発酵に変わり、腐敗臭を抑えられるのでは?という考えで噴霧していますが夏場になると臭いが発生してしまいます。状況を秋山氏に説明すると現状のままでは発酵にはならないと指摘があり、秋山氏の協力の下、実験を行っていくことになりました。
 打ち合わせでは「豆腐製造の際に豆腐の屑も出ていて豆腐の水分が腐敗して臭いが発生しているのでは?」といった意見や、「発酵したおからに豆腐の屑を入れることによって臭いを抑えられるのでは?」という意見もありましたが最終的におからが腐敗している可能性もあるのでまずおからの腐敗を抑える実験から始めていくという結論になりました。実験内容は少量のおからが入るコンテナを複数用意し、それぞれにBM菌体や米糠、ヨーグルトを使っておからを発酵へ誘導し臭いが抑えられるか検証します。今回は実験の実施期間を五月下旬から八月までと決め、おからの量とBM菌体や米糠、ヨーグルトの分量については検討中です。まだ大まかな内容しか決まっていませんが実験結果が良好であれば環境改善のため積極的に利用していこうと考えています。
 本来ならばおからは資源化し再利用するのが一番だと思います。しかし現在、工場の周辺に畜産農家等が無く、処理施設が整っていないことや、一日あたりのおからの量が多いため廃棄処理をしていますがこのおからをどうやって再利用していくかが今後の課題だと思います。今回の実験ではおからの腐敗臭を抑えるといったものですが学習会ではBMW技術の始まりは畜産の悪臭、公害対策という話もあり少しずつですが出来ることは積極的にやっていこうと思いました。そしてこの実験でBMW技術を学び、知識を付け視野を広げていくことでおからの再利用へと繋げていきたいと考えています。
  (報告:(株)豆伍心 小西歩)

Author 事務局 : 2013年07月01日 20:28

 
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